「待つ」を深める3時間
10月から始めた月1回の「ファシリテーションの根っこを育む3時間」講座。
11月の会は「待つ」がテーマです。
「未熟なファシリテーターは待てない」と、僕は思います。それは、僕自身が若かりし頃、まったく待てなかったから、というのもあります。
しーん、となってしまうあの沈黙に、耐えきれないで、つい、余計なことを言ってしまう私。焦って、自分の意見を言ってみたり、なにか場をなごませようと動いてみたり、誰かに助けを請うてみたりして、自滅していました。そんなことをせずに、どーん、と構えていれば、自然とことは進むのに、つい、ファシリテーターである自分の不安から、ぺらぺらと話したり、ひょこひょこと余計な動きをしたり、もそもそと心落ちつかなかったり。
僕自身、「だいぶ待てるようになってきたな」と自覚してきたのは、ここ5−6年のことです。たいていの間や沈黙に動じず、ずしっと待つことで、できるファシリテーションの世界がある。それらを探求する日々でした。
が、そこにコロナがやってきて、世の中のリアル会議は激減し、一気にオンライン化してゆきました。オンライン会議こそ、沈黙に耐えきれず、待てないという方も多いかと思います。かくいう自分もそう。無反応に耐えきれず、つい、余計なことを口走っている自分が、今もいます。
根っこを深くする
表面的な参加者の反応を追いかけるのではなく、ずしっと待つことができるファシリテーターに、私はなりたい。道ばたのお地蔵さんを見て「こういうファシリテーターになりたいな」と本気で思ったこともあります。そして、それは、即席なテクニックでできることではなく、ちょっと遠い道のりのようにも感じます。
大きな木々が、地表に深く根を張るように、自身を深める何かが必要。そんな時間をともに過ごせればと思います。
そもそも「待つ」とは何か?
僕が住む淡路島の海岸沿いには、松の木が植わっています。潮風が強く、あまり養分のない土地にも、松の木は、しっかりと根を張っていて、その姿は圧巻です。昔の日本人は、ラブレターの代わりに松の枝をそっと差し出して「あなたとまた会える日を楽しみにまつ(松)」という意思表示をしたそうです。なんだか、ステキですね。
では、どうやったら待てるようになるのか?
ひとつのカギは、沈黙をどのようにとらえるのか、というところにあると思います。そして、もう1つは、参加者をどのような存在として見ているか、というところにリンクしているようにも、感じます。そのあたり、ともに交わし合う3時間を持ちたく思います。僕自身が「待つ」ためにしてきた訓練法なんかも、少しご紹介できるかと。
関心ある方は、以下の要項をご覧の上、お申し込みください。
※本講座はすでに開催を終了しています。アーカイブ視聴希望の方は個別にご相談ください。
ファシリテーションの根っこを育む3時間 「待つ」を深める
日時:2021年11月6日(土曜日)朝9:00-12:00まで
於:Zoomミーティング
参加費:1万円
対象:ファシリテーターとして、実践する現場を持ち、その根っこを育みたいと考える方(10月の「問う」を受講していなくても参加可能です)
定員:20名(まもなく満席。オーバーした場合はアーカイブ参加も可)
宿題:秒数を測ろう。会議や誰かとの話し合いで、こちらから投げかけをしたあと、自分が何秒ぐらい待っているのか、測定してみてください。けっこう面白いことがわかります。僕は若かりしころ0.5秒も待てませんでした。
申し込み方法:sayuri0artist@gmail.com までメールを
今回の講座の事務局を担当してくれる極ちゃんが受付してくれます。
※参加型のオンライン講座になります。顔だし、声だし参加を推奨しますが、個々人の事情により「耳だけ参加」も可能です。その場合はお申し込みの段階でお知らせ下さい。
※日程の都合が合わない、あるいは申し込み多数のため、リアルタイム参加ができない方もいらっしゃいます。そのため、この講座では、録画アーカイブを作成し「アーカイブ参加」も可能とします。ご希望の方は、事務局ごくちゃんまで。費用は、参加費と同額です。
※一方的な講義ではなく、参加型の学びの場です。皆さんとのやりとりの時間を含めて、アーカイブ教材としての意味合いが出てくるタイプのものです。リアルタイム参加なさる方は、録画の件、あらかじめご了承ください。録画に写りたくない方等、いらっしゃいましたら、お申し込みの段階で、一声おかけください。
※「問う・待つ・聞く」一連の講座にご加の皆様への連絡用に「ファシリテーションの根っこを育むFacebookグループ」を立ち上げます。講座前の自己紹介や、事後のフォローアップ、写真の共有などに、活用します。10月に開催した「問う」3時間に参加した方、アーカイブ視聴した方、「待つ」のみ参加の方とも、一緒のグループになります。袖すり合うも多生の縁と思い、ご参加&交流下さると幸いです。
「待つ」に関心ある皆様と、ご一緒できることを楽しみにしています。
※本講座はすでに開催を終了しています。アーカイブ視聴希望の方は個別にご相談ください。