今、映画館へ足を運ぶ
先日、渋谷PARCOにある映画館WHITE CINE QUINTOへ、松本壮史監督映画『サマーフィルムにのって』を観に行きました。
今、テレ東系列で放送中の深夜ドラマ『お耳に合いましたら』。
んもーですね、主演の伊藤万理華さんのお芝居があんまりにも素晴らしくて、しかも制作陣の作品を良くするぞという思いのようなこだわりもドラマ随所に感じて、一気にお耳の大ファンになりました。そこから、番組ツイッターを通り、同ドラマでも監督されている松本壮史さんのツイッターへと辿り着き、映画『サマーフィルムにのって』を知るに至ったわけです。
話がちょい逸れますが、自分は50〜60'sの邦画が特に好きで、一時期小津映画や成瀬映画ばかり好んで観ていました。例えば、小津安二郎監督で言えば原節子や笠智衆、成瀬巳喜男監督で言えば高峰秀子、といった"監督✖️常連俳優"のコラボ感を『お耳に合いましたら』での松本壮史監督✖️伊藤万理華にもどこか感じました。なんででしょう。編集の雰囲気かなー。お互いがリスペクトしている雰囲気を作品から感じるんですよね。とにかく、このコラボの映画がもうすぐ公開になると知った時は、もう間違い無いでしょと、観たい気持ちが前のめり前のめりでした。
それが映画公開の1週間くらい前だったんですが、ちょうど全国のコロナ感染者が急激に増加し始めている時期なのもあり、しばらくしてから劇場に観に行こうかなと最初は考えていました。で、いざ公開が始まり、合間に都内映画館のチケット予約サイトを覗いてみると、満席の回が連日続いていました。
んんん、、、このご時世に映画館、、、大丈夫か。な。。。と、正直思ってしまっていたんですが、自身もとても観に行きたいし、でもデルタ株が怖いし、、どうしようかと数日迷いました。迷ったんですが、映画が観た過ぎて、今目の前にある制作へもなんか集中し切れないし、少し前に違う映画を観に足を運んだことのある渋谷の映画館なら感染対策も信頼できるかと思い、気持ち半分命がけで映画を観に行くことにしました。
ちなみに、出来るだけ感染を避けるため、平日の一番遅い時間を狙ったんですが、結果はほぼ満席でした。幸いなことに、今のところコロナらしき症状はありません。映画館含め、渋谷PARCO館全体で感染対策をしっかりされている印象もありました。
肝心の映画ですが、猛暑の中、自転車こいで渋谷のど真ん中まで、気持ち半分命がけで行った甲斐がありました。特にラストシーンからのエンディングの流れはほんとうに胸が熱くなります。ラストシーンのあの雰囲気は、映画特有の劇場でないと味わえないシーンだと思います。あと、割と音楽は多めで、もしかしたら最近の邦楽が好きな方にはさらに入り込める映画かも知れません。もう一回観たいなぁ。。
ちなみにこちら、公開2日目の舞台挨拶の映像がYouTubeで公開されています。
この中の、「1日でも長く、この映画がスクリーンで上映されることを祈っています」という松本監督の言葉に、特に今は、胸を掴まれる思いです。
こんなご時世に、映画館に足を運ぶことは、美術館に足を運ぶことは、ライブハウスに、劇場に、足を運ぶということは、ある人にとっては不要不朽であっても、ある人にとってはとても大切な人生の一部になります。
シンプルに、この映画を応援したい。キャストで言えば、ハダシ役の伊藤万理華さんだけだなく、ビート板役の河合優実さんも、ブルーハワイ役の祷キララさんも(みんな役名が面白い)、スクリーンに映る全ての登場人物がそれぞれ愛おしい存在で描かれていて、スクリーンには映らない裏方と呼ばれる方々含め、この映画に関わるすべての人による総決算が見事に、特にラストシーンで形になっていると感じました。
感染に一丸となって出来る限りの配慮をしつつ、この映画を一人でも多くの方々が無事に楽しめたらいいなと願います。本作の関係者ではありませんが、どうかご無理のない範囲で。
あ、あと、伊藤万理華さん、小林聡美さんの再来かと思っているんですが、自分だけでしょうか?
『やっぱり猫が好き』のリメイクをするなら(あのお三方のもまだまだ勿論観たいですが)、三女きみえ役は伊藤万理華さんにお願いしたいです。松本監督、どうかよろしくお願いします。