忘れるほどの、青
いばらき推しのラジオドラマも第四弾、ついに拙作では最後の作品。
花のモチーフは、これを出さなきゃ「ひたち海浜公園」じゃない花!
そう! ザ・ネモフィラの丘♪ です。
でも、ネモフィラの丘は県内でも横綱級の有名観光スポット、そして、あまりに綺麗な景色。いまさらここを舞台に使うドラマを考えるのは、ちょっと難しいなー、と思ってました。
そんなことを考えながらネットで色々情報を仕入れていたときにこんな内容の記事を見つけました。
「ネモフィラの丘があるひたち海浜公園は、戦前は水戸東飛行場、戦後はアメリカ空軍の演習場だった。あの丘はまさに爆撃の標的地として使われていた。1970年以降にこの土地が日本に返還され、爆撃標的地であった丘をきれいに整備したあとに「そんな過去を忘れるくらいの美しい景色」を!と考えた職員さんが、たくさんのネモフィラの花を植えることを決めた」…とか。
(参照サイト: TBS NEWSDIG 2024年5月6日(月) 19:53)
ため息の出るような美しい景色をつくっている青い花は、つらい過去を忘れ、平和をあらためて思う、祈りの青、でもあったのだなぁ……、と感じました。で、あれば、なにかそんな気持ちの拠り所にできる場所としてネモフィラの丘のドラマが描けないだろうか? それがこの物語「花の丘」のはじまりでした。ドラマの小道具に鐘を鳴らしてもいいなぁ、などと考えた。
しかしっ! 実際に花のシーズンに久しぶりに訪れてみたところ丘の上の「鐘」が無いっ!! 慌てて、ひたち海浜公園お問い合わせご担当さまにお聞きしました。
「丘の人流大渋滞解消のため、ネモフィラとコキアのシーズン中だけ鐘は外している」とのお答えです。
「でも以前はありましたよね? いつ頃からそうなったのですか? 私、実はあの鐘を使ってyoutubeでラジオドラマを作ろうと思ってまして……」
まったく得体のしれないおばさんの、こんな変な質問に引くことなく、
事務局の方は資料を調べてあらためてお返事を下さいました。(ご親切に感激しました‼)
これでやっと現実と折り合いがつき、「過去の母親の事故の影をひきずる野中刑事と、ある事件で心を痛めた17歳の女の子、ナオの現在をリンクさせたお話」ができた。実はラジオドラマの中の鐘の音、オフ・シーズンに現地で生録しました。丘の上でガンガン鐘を鳴らす、レコーダーを手にした変なオバサンを目撃した方、それはワタクシです(笑)
物語を演じてくださった4人のみなさまは、舞台を中心にご活躍中のいばらき在住の演劇人です。キャスティングは佐藤信郎さんがピッタリの俳優さんたちを集めてくださいました。あらためて感謝申し上げます。
それにしても、収録現場での舞台俳優さんの声ってすごかったです!
発される声の体積が普通の人とちがーう、って感じでした。相変わらずこちらの録音機材がダメダメでiPhone録音なのが申し訳ないやら、勿体無いやら…。でも、そのズッコケぶりのお話はまた後日。
青木ドナ・シナリオのいばらき推し 第四弾
ラジオドラマ「花の丘」は11月2日(土)午前0時にYouTubeチャンネル
「青木ドナラジオドラマの部屋」で公開いたします。
https://www.youtube.com/@%E9%9D%92%E6%9C%A8%E3%83%89%E3%83%8A
皆さまにお聴きいただけると大変嬉しく思います。
あの時のひたちなか海浜公園のご親切な問い合わせご担当さまにも…。
そして、いばらき推しシリーズのトリ第五弾はゲスト作家の登場です!
日本放送作家協会九州支部の放送作家、江上幸世(えがみゆきよ)さんシナリオのファンタジーな作品になります。お楽しみにお待ちください!
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