麻雀 弟子のお願い その1

 私は静岡行きへの電車に揺られていた。

なぜこうなったか、順に説明しよう

「師匠、勝負を挑まれました!麻雀を打ちましょう!!」

いやいや、主語述語が抜けてる。
一体全体なんの事だ?

聞くところによると、弟子が

「麻雀の師匠がいます。」

といったら、

「じゃ連れてきてよ(笑)どーせやらないでしょ、てか本当に上手いのかね‥。」

的な事を言われたそうな‥弟子は少し怒っていた。いやいや、そんなの相手にしたら身が持たないぜ。

評価を相手に委ねるのは大切な人だけにしておいたほうがいい。

だけど、逃げたと思われるのも癪じゃない?


というわけで麻雀をやりに。

ここで、セットをお呼ばれする時の作法を。

麻雀は健全化が進んでるが、私の中では麻雀は博打、雀荘は賭場なので作法があります。
当たり前ですが、時間は守る、その場のルールやマナーに従う。礼節を保つ。

静岡についた、一人は初老のもう一人は中年の男性だった。

あって、深々とお辞儀をして

「この度はお呼ばれしていただきありがとうございます。」

そして、

「ルールやマナー、レートと時間、細かい裁定は全てそちらにお任せ致します。」

と、言った。
すると、初老の男性が

「まー、ルールやレートはそんな感じなんだけどそちらから何か提案はないの?」

と言われたので

 
「じゃ、麻雀中は麻雀以外の会話は無しでお願いします。勝負がぼやけるんで。」

真顔である。

「はは、いいよー。元気だね、いくつなの?」

「それ、麻雀に関係ないですよね。」

私は賽を振った。

次回『Annihilation(殲滅)』乞うご期待!

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