麻雀 邂逅

 「青木さん、覚えてますか?お久しぶりです。」

と雀荘に言われてたのでマジマジと見ると

「ああ!昔に麻雀打ってた学生さん!」

と10年ぶりぐらいに会った。

何処で打っていたの?と聞くと

「新宿歌舞伎町で東風打ってました。」

と言っていた。
新宿歌舞伎町は麻雀のメッカ。レートも高い。

「えー!すごいね!それでこっちに帰ってきたんだ。」

「はい。青木さん、久々に麻雀やりましょう。10年前みたいにはいかないですよ。」

「うん。ところで君は不調?」

「へ?いや絶好調ですよ。」

「そう、なら4半荘でわかりあえるかな。」

と、闘牌をはじめると彼は4連ラスだった。

その最中、普段はおとなしい私も昔を思い出し

「すごい成長したじゃん‥しびれたよ。」

「(電話をかけて)ごめーん、今日出張になっちゃった!食事はまたで!」

「君、さっきピンの東風で打ってるとかほざいてなかった?」

「歌舞伎町もいいが紅谷町の闇も深いだろ?」

「死しても呪いは解けぬ。」

「給料日いつ?へー10日。じゃあ一週間の我慢だね。」

「まだお金ある?」

「生意気いったら麻雀打つぞコラ!」

「指し馬ありの雀荘なら君死んでたね。」

「俺の後ろで正座して麻雀みろ。」

と好き放題言ったが彼は

「た、たまんねぇ!これをやりたかったんだ!」

「俺が我慢してるから成立している事を忘れるな!」

「私は彼を好きなんだ!」

と、負け面がよかったのでその部分は認めていた。

次は危ないかもしれない‥。

+33800ツモ(彼の負け分測定不能)

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