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V.I.P.における兵学と戦闘
Zenさんの好きな傾向は、『V.I.P.』の様なものではないらしいが、制作にあたっては妥協しないのだろう。
証人だろうか、V.I.Pを警護して車は走っている。
日本では出動要綱を拡大したSATになるだろうか。アメリカならSWATにあたる警察武装特殊部隊のようだ。
ボサ髪(主人公の女性警官)以外がつけているゴーグルやサングラスはだいたいが偏光レンズを使用しているはずだ。アメリカの大統領警護官が付けているサングラスは偏光レンズだ。日本は警備部警護課に繋がりがないので分からない。
警護の車両は4台。先導の特別仕様車、V.I.P警護車、続いて隊員を乗せた特別仕様車が2台。
理にかなった車両編成で、前に立ち塞がり進路を妨げられたら、3台目が1台目と並び車線に直角に2台が先鋒を受け持つ。最後の4台目は、V.I.P警護車の後方に同じく車線に直角に停まる。V.I.P警護車ももちろん同じく車線に直角に停まる。
刀と弓槍の日本の行軍も似ていて、襲撃を察知したら先鋒がその場から下がり後方の部隊と合流し布陣。最後尾の部隊が要人のすぐ後方に布陣する。行軍の先鋒が壊滅させられて、要人を襲われても護れるように、先鋒かま下がり、小さく固い陣を布くのだ。
ボサ髪が武装集団に気付く。すぐに、武装集団の攻撃が始まる。武装集団の発見からその攻撃まですぐだったので、4台の車列は車線に直角に停まらざるをえなかったし、武装集団も襲撃場所を巧みに選んでいて、4台の車列の最後尾にトラック(?)を衝突させ、退路を絶ち4台目の警察武装特殊部隊を壊滅させている。これで、彼我の兵力差は極めてボサ髪側に不利となった。
激しい銃撃戦。武装集団との兵力差と高所に据えていたスナイパーの狙撃に一人、また一人と警察側の被害が増えていく。スナイパーにボサ髪が気付き、撃退したはずだったが、スポッターを射殺しただけだった。
V.I.Pが足に被弾する。ボサ髪は、スモークを使わせ狭隘な道へと避難する。狭隘な道などでの繰り退き撤退による撃退にかけて。
V.I.Pが足に被弾したのは、ボサ髪や警察武装特殊部隊が遮蔽物にしては低いがタイヤとホイールの横に立っていたからだ。ではなぜ、V.I.Pを車外に出したかは、武装集団の武装が整っていてRPGなどで車内で殺されない様にするためだ。
足を引き摺ったV.I.Pを連れての繰り退き撤退による撃退にかけて。
日本の刀弓槍の頃は、撤退に殿(しんがり)を置いての急撤退がメインだが、繰り退き撤退による撃退での成功例は、織田信長公の金ヶ崎撤退における、徳川軍だろうか。犠牲は多かったが実に上手く『繰り退き撤退による撃退』にて、撤退を成功させている。
ボサ髪達のV.I.Pを護りながらの繰り退き撤退は苦難を極めた。男が血煙に倒れ、女は心から敵を憎みつつ心で泣いている。
ボサ髪達の闘いはどうなるのか。
答えは視聴して下さいね。