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スキージャンプ サマーグランプリとワールドカップ~過去5シーズンの総合順位から傾向を見る~


サマーグランプリの過去5シーズンの上位3選手

さて、8月13日からスキージャンプの国際試合シーズンが始まります
そこで過去5シーズンの結果についてFIS公式サイト、Berkutschiから調査しました。
まずは男子の上位選手を振り返ってみます。以下の表1をご覧ください。

表1 男子のサマーグランプリの過去5シーズンの総合3位以内の選手とワールドカップ総合順位

こうしてみると、ワールドカップ総合3位以内の選手がいないことがわかります(ただし、2022/23シーズンのクバツキは、家庭事情による欠場があったため、それがなければ総合3位以内になったと思われます)。

一方で、2019年クバツキ・佐藤幸耶や2021年ヘール、2023年デシュバンデンのように、夏に好成績を残してそのまま冬でも好成績のシーズンを送るケースも多くみられます。

このことから、サマーグランプリで上位に入った選手は若手ベテラン問わず冬にキャリアハイの成績を残す可能性が高いと考えられるため、ワールドカップでも要注目です。

一方、女子はどうでしょうか

表2 女子のサマーグランプリの過去5シーズンの総合3位以内の選手とワールドカップ総合順位

こちらは、男子と比べるとサマーグランプリで結果を残した選手がそのままワールドカップでも順当に結果を出している傾向があります。

ワールドカップの過去5シーズンの上位3選手

次はワールドカップ男子の過去5シーズンの上位選手を振り返ります。
以下の表3をご覧ください。

表3 男子ワールドカップの過去5シーズンの総合3位以内の選手とサマーグランプリ総合順位

全体として、サマーグランプリにあまり出場していない選手が多いですが、小林陵侑のように少ない試合数でサマーグランプリのトップ10に入る選手もいます。
これは、彼らはワールドカップ代表に選ばれることがすでに確実であり、最後の点検のためにサマーグランプリに出ているためと予想されます。
一方で、彼らが出ないかわりに、サマーグランプリにはワールドカップ代表入りを争っている選手もよく出場しています。
例えば、2023年の内藤智文はサマーグランプリで結果を残してワールドカップ遠征メンバー入りを勝ち取りました。今年も国内戦の結果により、男女とも遠征メンバーが確定しました。今年は誰が代表枠を勝ち取るでしょうか。代表争いに注目です。

日本男子の序盤戦の代表選手は以下からどうぞ

女子はどうでしょうか。

表4 女子ワールドカップの過去5シーズンの総合3位以内の選手とサマーグランプリ総合順位

男子に比べると多く試合に出ており、大半がサマーグランプリでトップ10以内に入っています。
女子のサマーグランプリの総合順位は、そのままワールドカップの結果に反映されやすいかもしれません。しかし、トップの選手達も全ての試合に出ているわけではありませんので、若い選手や代表争いしている選手にとっては大きなチャンスです(例えばピンケルニッヒはほとんど試合に出ていません)。

日本女子の序盤戦の代表選手は以下からどうぞ


今年のサマーグランプリのスケジュール

選手の皆さん、頑張って下さい!  

追伸 ポーランド、ヴィスワの2試合はキャンセルになったようです。



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