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だからこそ君は 喪うこと をむしゃむしゃと食べつづける
繭から生まれた言葉 4
神戸を舞台にした恋愛小説集『繭の中の街』からセレクトした言葉を、発売日までのカウントダウンがわりにお届けします。
きみが自分を守るために吐く糸は
きみが創造するちいさな部屋は
やがてほどかれ
だれかのむきだしの体を包む布になる
だれかのからだに内蔵される翼を編む
だからこそ きみは
喪うこと を むしゃむしゃと食べつづける
アーティストの森田晶子さんの幻想的な油絵、
神保町のアルビレアオさんの美しい装丁。
ずっと飾っておいていただきたい本になりました。
出会うこと、関係を作ること、そして喪うことまでも、
この世界でしか体験できないこと。
この小説が、怖れずにその体験に飛び込んでいく原動力になればと思います。