食材銀河第2話フルーツ星の旅行

野菜星からきた小松菜さんは、食材銀河連盟の会議で約束したフルーツ星への旅行をしにきたのであった。
フルーツ星へと到着すると、リンゴ女王が出迎えてきてくれて、城に向かった。
城に着くと、煌びやかなシャンデリアが飾られたリンゴ女王の部屋へと案内されて、少し話をした。
リンゴ女王は、長時間外に出ることができない決まりがあるため、当初予定していたフルーツ星の案内ができなくなったと告げられた。
小松菜さんは、なぜ当日になって予定が変更になったのか疑問に思いきいてみると、「水と肥料が例年よりも不足していてなぁ外を歩けば時期わかることだ」と言われた。
モヤモヤを残しつつ、リンゴ王女の代わりに、みかんが案内してくれることになった。
みかん「そろそろいきましょうか」
橙色のおいしそうな色をしたみかんは、そう言うと、小松菜さんに駆け寄り、城をでて、街を歩いたのである。
小松菜「乗り物に乗っていたんで、きずかなかったんですが、ひとけがないですね」
みかん「ここも、昔は賑わっていたんですけどね」
その時勢いよく何かが迫り来る気配がして、みかんは、避けた。
しかし、避けきれずに、みかんは、何者かにヘタの部分を切られてしまっている。
その近くには、パイナップルが、手にペティナイフを持って立っていた。
パイナップル「へぇ、王族が下まで降りてくるって珍しいじゃないか」
みかん「小松菜さん逃げてください」
パイナップル「おい、野菜星のやつも来ているのか、今日は腹ごしらえできそうだぜぇ」
パイナップルはそう言うと、ペティナイフを振り翳して、みかんに斬りかかろうとした。
みかんは、腰にぶら下げていたペティナイフを取り出し、応戦するもパイナップルの皮がかたいので、苦戦を強いられていた。
みかん「このままじゃやられる」
小松菜「みかんさん頑張ってください」
小松菜さんは、応援しても、みかんさんが、優勢になりそうにないため、パイナップルの動きを止めようと考えた。
なんとかパイナップルさんの後ろに回り込み羽交い締めをすることに成功した。
小松菜「今だとどめをさせ」
そう威勢よく言ってみたものの、パイナップルさんの体がチクチクしているため、数分間耐えることが限界であった。
みかんは、すこしあせりながらも、ペティナイフを両手で持ち、パイナップルの腹部を突き刺した。
パイナップルは、その場に倒れ、包丁が刺さったあたりから果汁が垂れてきていた。
すると、みかんは、突き刺した包丁を、無言で引っ張って抜いた後その場に倒れこんだ。
みかんは少し放心状態になっていたのか、「勝った」と連呼していた。
小松菜さんが駆け寄ると、みかんは「どうかこのことは、食材銀河連盟に内緒でお願いします。こんなことが浮き彫りになってしまったら、リンゴ王女が悲しむからです。」
小松菜「報告する必要がありそうだから約束はできない」
みかん「そうですか残念です。私はもう無理そうなので、あそこに倒れてるパイナップルと私を食べて栄養補給でもしてください」
小松菜「……」
小松菜は、息絶えてしまったみかんさんを担いで、リンゴ王女の城へと向かった。















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