混沌都市(ショートショート)

私は昼に寝過ぎたせいかまったく夜中に寝ることができない。
スマホをいじくり回して、力尽き気づいたら眠っていたというやつか。
まわりは、一面真っ黒な空間へとやってきた。私はここを混沌都市と呼んでいる。
グルグル回って劇をして、最初から最終までしかない終わりのある世界に閉じ込められて、未来を見れない主人公たちの悲鳴の嵐が響いていた。
夜の世界「葵拓真、俺を凍った夜だけが続く世界に閉じ込めやがって、どうするつもりだ………」
葵拓真「主人公、お前が考えろ」
夜の世界「お前が生み出したんだろお前が考えろ」
まとめ役 納豆さん「すみません、私もいいですか。葵拓真さんは、結局私が小松菜さんとりんごさんにいじめられるところを書いて楽しかったですか。」
葵拓真「楽しかったわけないだろ。ただ人の醜さ外見や見た目で判断する愚かさを表現したかった。それだけなんだよ…」
まとめ役納豆「それだけのためにあんな参加したくない。パンナコッタ主催の集まりに参加させられたんですか。ありえますか強制ですよひどすぎます」
葵拓真「そ…それは」
体を探して「それだったら、もっとひどいよ俺なんて、物語序盤でいきなり死んで、魂の状態で風に乗って旅をするんだよ。カオスだよ」
夜の世界「俺の方がもっとカオスだけど、葵拓真が作品生み出したぶん、被害者が増えるよ」
葵拓真「それでも書きたくなるんだよ。まだ見ぬ世界に行きたくてね」
暗い暗い葵拓真の生み出した人間たちが複雑に絡み合い混沌とした混沌都市の世界へと私は迷い込んでいった。
呪縛なんだよ呪いなんだよ受け入れるしかないんだきっと
私はぐっすりと眠って重たいまぶたを押し上げた…



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