離れてからわかる話
4月も折り返し。
新生活を始めた人は、バタつきも徐々に落ち着き始めた頃かと思う。
ふと、自分が上京した時の事を思い出した。
数年前、地元を離れ1人上京した。
とにかく1人暮しがしたくて、東京の進学を目指した。
念願叶って、引越した。
最初の1ヶ月はホームシックになり、よく泣いていた。
しかし、幸運なことに仲の良かった友人が近くにいた。
ほぼ毎日電話して、ご飯食べておやすみを言っていた。
それから少しずつ1人に慣れ、遊びに出る余裕もでてきた。
最初に引越した先は、片田舎で地元に少し似ていた。
夜は星がすごくきれいだった。
それから少し経って、東京の街に引越しする。
昼も夜も騒がしい、憧れた都会だった。
便利で全てが満たされた街。
東京に引越した1年目は貯金が底を尽きるまで、遊んだ。
もう二度と出来ない、最高の1年だった。
それでも頻繁に地元には帰ってきていた。
なんやかんや、落ち着くのはここだった。
澄んだ夜空にオリオン座が見える。
それを見上げては帰ってきてると実感する。
ただそれだけで、満足だった。
都会の空は狭くて、星が見えない。
少し寂しかった。
空は繋がってるのに何も見えない。
楽しくて満たされてるのに寂しかった。
それなりに住みなれれば、愛着が湧く。
地元も東京も。
いい所も悪い所も全部ひっくるめて。
東京にいれば地元に帰りたくなるし、
地元にいれば東京に帰りたくなる。
贅沢な悩みだ。
地元は休めるけれど、自分自身のアップデートはできない。
東京は休めないけれど、アップデートできる。
家族は地元にいるけれど、高めあえる仲間はいない。
高めあえる仲間は東京にいるけれど、家族はいない。
帰ってきたいけど、帰りたくない。
そんな思いが毎回交錯する。
距離を置くと気づく、両方の良さ。
書くことの練習 その4