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小説に文体の統一は必要なのか? / 乱歩賞メモ① / 20240727sat(4444字)

ある疑問が浮かんだ。

「何をどのように書いても良い、それが小説だ」
これが小説の定義ならば:

「ひとつの小説に統一された文体は必要なのか? 」

「ひとつのジャンルの作品はひとりの作家が責任を持って請け負う」
今までの常識だ。それは「慣習」だろう。だが実際、すでに大看板をもつ老いた大作家(ここでは言えないが)は病(痴呆、統合失調症、重度の躁鬱など)を患って書けない。だから彼らは弟子やゴーストに「有名タイトル」を書かせている。これは余談で「マクラ」だ。

さて、今回の「乱歩賞プロジェクト」
参加する敷居を下げたらどうか?
映画作りは、脚本、撮影、音響、小道具、大道具、美術、編集、ヘアメイク、SE、役者、監督、プロデューサー、配給会社の社員など、さまざんな人間が集まって作られている。昔からハリウッド映画の脚本はそうだ。ノーベル賞作家のチームを組んで、ハリウッドの名作脚本を手がけていた。

①じぶんが書きたい箇所に参加する。
②じぶんが参加できる箇所を探す。
③じぶんの居場所をさがす。

これくらいの認識でも参加できるような感覚でも良いのでは?

美術の絵の歴史に「コラージュ」というジャンルがある。一つの箇所に写真、彫刻、造形物、文字、詞、絵、水彩、油絵、陶器、肉などの一部分を集めて「これがぼくの作品です」と展示する。これは、言うなればアメリカの現代アートの「作品だと言えばそれが作品」になるのだが。

それは、ひとつの小説(ひとつの作品)の中に「ラノベタッチ」「劇画風」「純文学風」とさまざまな文体が存在してもおかしくはないはずである。

実際に、文学の先輩になった形で、すでにアニメーションの世界にある。ぼくが知るかぎり、日本では「銀魂」「進撃の巨人」「ポプテピピック」あたりだろうか。世界で最新のものは、アメリカのアニメ「アドベンチャータイム」だろうか。

その手法は日本の漫画では手塚治虫の時代からある。アニメーションでは2008年にぼくは当時一才の娘と宮崎駿の「崖の上のポニョ」を見て度肝を抜かれた。アニメのセル画の背景がクレヨン画だった。当時一歳の娘はそれを別段、驚きもせずにポニョの映画を自然に受け入れていた。おそらくあの当時「崖の上のポニョ」を観た大人たちも背景を受け入れていたはずだ。アニメーションの技術でいえば絵画の騙し絵にちかい。それが当時の宮崎駿が挑んだプロの仕事だったのだろうが。

絵画のコラージュ、漫画で別の世界観の同居性、アニメーションの分業制ができて、なぜ小説は文体に統一を求められるのか? 

➡︎今までの出版界や校正の慣習の名残なのだろうが、これからの時代はひとつの文芸作品として存在しても良いはずだ。

例で書いてみる。

 朝日を浴びて、息子が巨人になっていて驚いた(蒼井が書く)
「あれを見よ! 空に土星が何個も見えるぞ(別の作家が書く)
 この「私」というのは、ニンゲンである。このわたしは主人公の「私」が可愛がるクマのぬいぐるみなのである(この地の文は別の作家が書く)。主人のさけぶ息子はわたしには見えない……。

これは、チームの会議のなかで、みんながそれぞれ提出した「使われるかわからない文章」を編集、監督担当の蒼井が再構築してみるという案だ。
だったらば「わたしもほんの少しだけなら参加ができそうだわ」となりそうだ。その場合は賞金の割合など、事前に決めなければならない。例えば「主要な執筆メンバーのA」と「サポートメンバーであるB」で賞金の割合を決めるとかだ。

■□


■乱歩賞チームメモ:動機

復讐劇のサスペンス小説

被害者は残虐な男(残虐な未解決殺人事件の真犯人)
(未だ逮捕されずに我々の日常に潜む悪魔だ)
元刑事(捜査一課)だった「A」だ。
過去に「A」は自分が起こした殺人事件を担当して証拠を隠滅していた。

復讐をする者の名前は、当時、捜査一課が対策本部で掲げた「Y〇△〇▽□殺人事件」の頭文字で表される。
以下、例)

Y:「夜勤バイト主婦山菜狩り事件」被害者の娘。
T:「台東区少年ホルマリン漬け事件」被害者の父親。
D:「ドラム缶コンクリート流し込み事件」被害者の学友。
E:「E未解決事件」被害者の親友。
F:「F未解決事件」被害者の母親。
G:「G未解決事件」被害者の父親。
H:「H未解決事件」被害者の子。
I:「I未解決事件」被害者グループの生き残り。
J:「J未解決事件」被害者の親友。

■この事件の計画者「X」は「A」が起こした殺害現場で隠れていた少女(あるいは少年「Z」だ。「X」と「Z」はじつは双子であるという設定も良いかもしれない)だ。「X」は成長して復讐するために警察官(裏社会の人物)になった。「X」は「A」がやった手口と同じ手口で復讐をして、その証拠を隠滅工作を図る。「X」はこれから時効を迎える「殺人事件」を追っている。それは「A」が犯したと思われる未解決事件だ。
□老刑事の登場か。

「X」がひとりなら悩まずに計画に走るだろう。だが「X」が双子だったらば、前日譚で下記のような会話が出るかもしれない。
「Aをおれたちの手で殺さなくても、良いんじゃないか? 」
「なんでよ」
「明日、正式に時効は撤廃されるんだ。ヤツは警察に突き出せば良いんじゃないか。あとはAは警察と司直に任せるんだ」
「あなたAを塀に入れたいの? あれはニンゲンじゃない。野に放たれた野獣なのよ。Aは神にも社会にもバレずに平然と生きのびた。Aは私たちとおなじ世界で平然と生きてきた。平然と映画館に入って銭湯に浸かって、風俗で女を抱いてきた。そんな野獣を他人の手に任せるの? 」
もっとドラマチックなセリフはある。それをみんで考えて良いかもしれない。それぞれがセリフ作りの勉強になるだろう。

➡︎zoom会議で。⑵前日譚(作戦の密談)を作り上げてみる。

犯行の季節(時刻):「春」「夏」「秋」「冬」?
⑵ある一日:一時間
⑶とある場所(密室、公共の場所、レストランなど)

下記の⑶が執筆原稿となる。

物語の時代は「令和六年=作品を応募する年、2025年」

⑴前々日譚:30年〜25年前、平成七年〜平成十二年、1995年〜2000年、「A」の殺害物語。準備稿(スピンオフ)①
⑵前日譚:令和五年、2024年、「X」は復讐メンバーをスカウトをするために殺害現場を巡礼する。準備稿(スピンオフ)②
⑶殺人(復讐の実行)現場:令和六年、2025年(本編:応募作)
⑷逃走劇:令和六年、2025年(準備稿:仲間割れ、裏切り、警察の手など)準備稿(スピンオフ)③
⑸逮捕後の犯人たちの告白インタビュー:令和七年、2026年、準備稿。

話はもどるが、執筆に限らず、分業参加制の導入はどうか?

被害者「A」を担当する作家
真犯人「X」を担当する作家
「Y」〜「J」をそれぞれ担当する作家たち
以外に、ト書き担当、背景描いてみたい、セリフ描いてみたい、性描写書いてみたい、ヘンテコな設定思いついた担当、会議の雰囲気を盛り上げたい、校正をやって(手伝って)みたい、営業をやって(手伝って)みたい、この物語の二次創作、二次利用やってみたい。スピンオフ書いてみたい、いろいろあれば、やればいいとおもう。

■次回:復讐で殺す(Aが殺しで犯した)手段
「X」たちは復讐現場で、「A」に「殺した手段とおなじ苦しみ」を与える。
焼殺、撲殺、絞殺、溺殺、爆殺、毒殺など、

時効について(法務省HPより)

⑴20年前の殺人の時効は?

例えば、殺人罪の公訴時効は平成22年改正前は25年でした。ですが改正後は公訴時効が撤廃されました。 この改正の背景には被害者遺族を中心に殺人等の人を死亡させた罪については時の経過による処罰感情の希薄化等の公訴時効制度の趣旨が当てはまらないという指摘がありました。

公訴時効の改正について(法務省HPより)

Q1 今回,殺人罪などの時効が廃止されたと聞きましたが,どのような経緯だったのですか。

A 今年(令和五年)の4月27日「刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律」により、殺人罪などの公訴時効が廃止されました。

公訴時効とは犯罪が行われたとしても法律の定める期間が経過すれば犯人を処罰することができなくなるものです。例えば、殺人罪の公訴時効期間は、これまでは25年とされていましたので、たとえ凶悪な殺人犯であっても、25年間逃げ切れば処罰されることはありませんでした。しかし殺人事件などの遺族の方々からは「自分の家族が殺されたのに、一定の期間が経過したからといって犯人が無罪放免になるのはとても納得できない。殺人罪などについては公訴時効を見直してもらいたい。」という声が高まりました。そこで、法務省では公訴時効の趣旨や法律を見直すとした場合の理論的問題、外国の制度や国民の意識の動向など,様々な調査を行い、法制審議会での調査・審議を経て、殺人罪など一定の犯罪について公訴時効を廃止したり公訴時効期間を延長する法案を国会に提出してこのほど成立したものです。

Q2 公訴時効は、どのような内容に改正されたのですか。

A これまでの公訴時効期間は、犯罪の法定刑の重さに応じて定められていました。その内容は下の表の左欄にあるとおりですが、今回の法改正により、「人を死亡させた罪」については、特別の定めをしました。その内容は表の右欄のとおりです。
例えば、殺人罪(既遂)や強盗殺人罪など「人を死亡させた罪」のうち法定刑の上限が死刑であるものについては、公訴時効は廃止されました。これにより、犯罪行為の時からどれだけ時間が経過しても犯人を処罰することができるようになりました。また「人を死亡させた罪」のうち、
① 法定刑の上限が無期の懲役・禁錮であるものについては,公訴時効期間が30年に、
② 法定刑の上限が20年の懲役・禁錮であるものについては,公訴時効期間が20年に、
③ 法定刑の上限が懲役・禁錮で,①及び②以外のものについては,公訴時効期間が10年に、
それぞれ延長されました。これにより,従来であれば犯人の処罰を諦めなければならなかった時期を過ぎても,犯人を処罰することができるようになりました。

法定刑改正前改正後1「人を死亡させた罪」のうち、法定刑の上限が死刑である犯罪(例:殺人罪)25年公訴時効なし2「人を死亡させた罪」のうち、法定刑の上限が無期の懲役・禁錮である犯罪(例:強姦致死罪)15年30年3「人を死亡させた罪」のうち、法定刑の上限が20年の懲役・禁錮である犯罪(例:傷害致死罪)10年20年4「人を死亡させた罪」のうち、法定刑の上限が懲役・禁錮で、上の2・3以外の犯罪(例:自動車運転過失致死罪)5年又は3年10年

Q3 今回の公訴時効の改正は,過去の犯罪にも適用されるのですか。

A 今回の改正法は,今年の4月27日から施行されていますがQ2の表に掲げた犯罪が改正法の施行前に犯されたものであってもその施行の際公訴時効が完成していないのであれば,改正後の公訴時効に関する規定が適用されます。

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