毎話がクライマックス20221229thu175
創作メモ、
自分のアイデア(マンガの原案)を具現化させるとき、前例はあるかを確認することは必要だ。
いくら上手に描かれていても過去に世に出た作品と被ればボツだ。
数年前、ラジオで劇作家の平田オリザが出演して、彼は丸二年をかけて書いた青春小説がボツになったと語った。彼は月が二つ見える舞台を描いた。その小説は初版を刷られることはなかった。出版するはずだったその年の秋に村上春樹の「1Q84」(月が二つある世界の物語)の発売が控えていたからだ。
タイムリープは良し、とする。これはアイデアではなくモチーフだ。
自分のマンガ原作に出てくるいろいろなワードをググる。
まどマギ、ジョジョ、第四部の、杜王町、渦、音、時間をあやつる、顔を捲ってページをめくるスタンド=仗助? ぼくは第三部までしか読んでいないが、改めて荒木飛呂彦ワールドのすごさに圧倒される。TENET、時間を上書きする。砂時計、ウィングマン(桂正和作品)、パプリカ(筒井康隆作品)、いろいろと焦りながらググって、またジョジョの奇妙な冒険の壮大な、サーガ(家系図)にたどり着く。
そこで、こう思った。
待てよ。荒木飛呂彦は、最初の第一話の当初から、三十年以上もおなじ漫画を描きつづけるなどと思っていなかったはずだ。とくに週刊少年ジャンプは、読者アンケートで下位になるとすぐに打ち切られる。満を持して連載を開始した鳥山明のドラゴンボールでさえ八話までは打ち切りはない。そういう約束でスタートした。ドラゴンボールは少年ジャンプの発明道具「作者が困った時の天下一武道会」(魁男塾、ナルト、ハンター×ハンター、ワンピースその他のマンガも助けられた)から連載終了まで一位だったが。あとは他のマンガとまったくおなじ土俵だったはずだ。
出し惜しみなんかせずに募集の三話までは全話フルスロットルで描かねばいけない。次の話への「引き」なんかどうでもいい。毎話のラストをクライマックスにしなければいけない。公募から外れたら四話以降は書くことはない。誰にも読まれないのだ。
よし次の三話は、天下一武道会にするか! 汗。
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