喘ぎ声バラエティ（？）を見て、ジャニーズの覚悟に思いをはせた話

昨日はじめて「ほくほく北斗！」を見ました。笑える企画だったんだけど、ちょっと考えてしまったので書き留めておきます。

「ほくほく北斗！」はテレ朝土曜深夜の新番組『ガムシャラ！』内の１コーナー。『ガムシャラ！』はジャニーズJr.の中の、人気メンバーを集めたバラエティです。

“クールな雰囲気の松村北斗くんが熱いものを食べたらどんな顔をするのか”というスタッフの思いつきによって生まれたというこのコーナーは、彼がひとりで町の飲食店に出かけ、熱いものをほくほく食べる（だけ）という企画。

クールなほっくん（愛称）が出川哲郎さんのおでん芸みたいに取り乱したりするのかなーかわいいだろうなーなどと思いながら油断してテレビを見ていたら、

あれ……？

なんだか様子がおかしいぞ……？

（以下、北斗くんのセリフ書き起こし）

ほくほくが呼んでる…ハッ（吐息）

（たこ焼きを箸でつかんでウィスパー）すごい湯気だけど、いただきます（カメラ目線）
（たこ焼き１個を全部口に入れ）ハッ……ハレッ……

ア゛ッ……ア゛ッ……ああ……ああ……

（息も絶えだえ）このほくほくはハッ…かなり攻撃的だね（吐息混じりに）
ハッ思わず取り乱しちゃったよ……ハッびっくりした……アッ……ハッ

（悶える顔上半分のアップで）ア゛ッ……ハッ……

あぁ……ほっくほく♡

（書き起こし、以上）

完全に喘ぎ声です。ありがとうございました。

カメラワークとか声のエコーのかけ方とかも完全に狙ってる。あれですあれ、AV女優さんやグラドルさんが足つぼマッサージされて声が出ちゃったりするやつとか、棒状のものを食べさせられてるやつとか、ああいうののパロディ！

パロディ……。

パロディ、なのかな……？

もしかして、パロディとしてゲラゲラ笑って見るよりも、女優さんやグラドルさん達のそれのように、エロ妄想にニヤニヤしながら見ることを求められているのだろうか。むしろ発情するのが正しい視聴態度なのだろうか。

あれ、わかんなくなってきたぞ。

楽しみ方は人それぞれだと言えばそれまでなんだけど、発信する側には何らかの意図と期待があるわけで、もしかしてジャニーズアイドルをエロコンテンツとして消費する態度を是としたいのだろうか。

私は普段もっと脱げとか体毛がどうとか言っているものの、気分としては芸能人のお宅訪問程度ののぞき趣味で、それをエロコンテンツとして自身に内面化して発展させたことがありません（言葉を選んだがために気持ち悪い表現になっている自覚はありますよ）。アンアンのヌードグラビアで腋毛や乳首や肌を見ても「立派な観葉植物ですね」「クッションの色が素敵ですね」「フローリングがピカピカですね」というのと同等な感想です。

でもそれは、いろいろと覚悟をしているであろうタレントさんに失礼なことなのかもしれないですね……。もっとムラムラムハムハすべきなのかもしれないね……！

この前の山Ｐ番組の感想にネタで「エロメン界に進出」なんて書きましたが、ジャニーズは疑似恋愛の形で女性の欲望を解放させることをずっと担ってきた事務所ですもんね。それこそエロメンなんてのが登場したりドラマで男優たちが脱ぎ合戦している現状を思えば、その欲望の受け皿をある程度は広げる覚悟をしているのかもしれないし、より解放させることに目を向けているのかもしれないですな。

（いや、昔からあったのに私が知らないだけかも。）（そういや90年代はいろいろやってたような。00年代からジャニーズに限らずテレビはおとなしくなりましたよね。）

そんな訳で、普段「出し惜しみするなー」なとど言っているくせに、いざ出されると「お、おぅ……」「安売りしないでください。すみませんでした。」という気分になる、覚悟の足りない自分のことを反省したくなる一件でした。ついでに自分のセクシュアリティのこともかえりみた。たこ焼き食ってる様子を見ただけなのに、なに真面目に考えてんでしょうね。気持ち悪いね……。

ま、それはともかく、このコーナーを頑張ってるほっくんには大きな拍手。お口の中、よーく冷やしてね！！