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留学前日のお見送りはドラマだけ


中学3年生の息子が長期留学へ出発する前夜のこと、

突然の連絡が入る。


移住準備に目まぐるしい最中、私は電話を受けるのもやっとだった。


『明日から留学だよね?一緒に過ごしたいんで今からお宅にお邪魔します、みんなを連れて』

息子の同級生のママさんからのお気遣い。


まさに目まぐるしい今?みんなで自宅に押し寄せてくる。

何故?


私はテレビドラマで見たことがある引っ越し前夜や当日に友人が別れを告げに来るというシーンを思い浮かべた。


まさに、あれをしに来たいというわけか・・・💦


結論から言うと、

”留学前夜はめっちゃ忙しい”ということ。

友達との別れを惜しむどころか食事をする暇もないくらい本人も親もバタバタである。

荷物の準備が大変だとかそんなレベルではないの。

留学には様々な書類を準備しなければいけない、様々な機関から集めた書類を。

それらには前もって収集しておける物もあるけれど、できればギリギリ、留学前日の日付とかで貰ってきてくれない?なんてモノもある。


当然、早朝から駆けずり回る…とにかく忙しいのだ。


しかも留学する本人だけが我が子ではない。

他の兄弟も普通に生きててその子たちのサポートも普段通り母はこなさなければならない。

子供を長期で留学させるんだからもちろん私も共に渡航する、その準備…!etc

地獄のような凄まじさのなかの一本の連絡に、普段は仏?のような私の心も崩壊してしまった。


『申し訳ないんだけど、今日だけは、本当に!申し訳ない。お断りしたいです!』

会いたいというママさん達や子供達の有難い心遣いを真っ向から拒否してしまったのだ。

後日にお会いしたら色紙の寄せ書きまで用意して下さっていたことも判明…

本当に最低ですが、それでも心からの謝罪の念は出てこなかった。


留学に行く日はかなり前から知っているんだから、他の日をいくらでもチョイスできたでしょ?


皆さんが思い浮かべているお見送りは、

ドラマの世界だけのお話である。



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あおいろ
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