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魚に愛は伝わるか(ちょっかいのお話)
ポリプテルスたちは日に日に大きくなっていた。
大型であるエンドリケリーの方が変化はよくわかるが、小型のセネガルスも間違いなく大きくなっている。お迎えしたお店にいる子たちよりは全然大きいのだ。
毎日見ていてもわかる成長にほくほくした気持ちになるのだった。
ある日、エンドリケリーがセネガルスにちょっかいをかけている瞬間を見た。
徐々に近づいてちょんと小突く瞬間に、セネガルスが気づいて猛スピードで逃げるというような感じだ。
ここ最近セネガルスとエンドリケリーの体格差が出てきた。
まさか、エンドリケリーが生き餌と勘違いして食べようとしている?
そんな考えが浮かび、また不安になった。
水槽の前に座って、よく観察する。なにかがあった場合すぐ対応できるよう、しばらくそこにいることにした。
しかしよく見てみると、エンドリケリーが一方的にちょっかいをかけてるようでもなさそうだった。
最初に近づくのはセネガルスの方が多いのだ。セネガルスが近づいて、しばらくしてからエンドリケリーが近づいて小突く。そしてびゅんとセネガルスが逃げる。
さらにエンドリケリーは小突く際、口を開けていない。確かめるように小突くだけで、逃げたセネガルスを追うこともない。
これは一体なんなのだろう?
繰り返し近づくセネガルス。さらに近づき小突くエンドリケリー。
逃げるセネガルス。追わずに帰るエンドリケリー。
お互い生き餌と勘違いしているようには見えない。
体格差で起こるいじめにも見えない。
ならば単純に、エンドリケリーが自分のなわばりのようなものに入るセネガルスを怒っているのか。
イヌやネコのように感情が読み取りにくいので、とにかく彼らと過ごして性格や癖を探すしかない。
正直に言う。まったくわからない。
なので、これからも要観察である。
2022年8月26日 投稿
見出し画像はみんなのフォトギャラリーからお借りしました。
ありがとうございます。
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