マリオパーティ
今日は、友達と4人でマリオパーティをした。
最近リモートでできるようになったというので、「もうすぐボーナスだしみんな買っちゃおうぜ」とそそのかし、一人ずつソフトを購入してもらった。
本当は先週する予定だったが、友達のうち一人がニンテンドースイッチLiteしか持っていなかった。マリオパーティはJoy-conがないと遊べないゲームであることを失念しており、マリオパーティを購入してもらってからJoy-conのことに気づいてしまった。その友達はなんとその場でJoy-conとその充電器までAmazonでぽちってくれて、マリオパーティはそれらが届いてから直近の金曜(つまり今日)にしようとなった。
優しい友達を持ったことに感謝しつつ、本日を迎えた。
まずは初心者が2人いたので、経験者と初心者のコンビで2on2対戦。離れていても、LINEで通話しながらゲームできるのでまるでみんなが近くにいるような感覚で楽しむことができた。なんとか勝つことができたが、正直勝敗なんて二の次だと思う。別に私はマリオパーティでプロを目指しているわけではないし、友達と楽しく話すためにマリオパーティというツールを使っているに過ぎない。ミニゲームで負けたって、スターを1ターンで4個取られたって、ずっと口角は上がっていた。次に、マリオパーティの4人対戦。途中で回線落ちした。今日は風が強いからか、それとも世界中の人が同時にマリオパーティをしているのか、私の普段の行いが悪いのかはわからない。
そのあとはミニゲーム対戦を何回か行った。何個かゲームをしていると、全員のお気に入りのゲームというのが見つかってくる。
私たち4人が一番白熱したゲーム、それは「かけ算スロット」である。
数字が「1・2・3・4・5・6」とスロットのように流れてくるので、ちょうどいいタイミングで数字を止める。そして2人が出した数字をかけ、相手の残機を削っていくというゲームだ。
正直な話、「目押し」のできる人間が勝つ。私は大学時代パチンコやスロットに熱中していたので、こういったゲームでは「5」か「6」を狙って出すことができる。が、バディが「1」や「2」を出した場合、かけ算をしても小さい数字にしかならないので相手にあまりダメージを加えられない。みんな何度もしているうちに目押しできるようになり、接戦となってくる。そのスリルを味わい、盛り上がる。自分たちが小さい数字でも、相手も小さい数字だと「まあまあ、次いこう!次!」となり、自分たちが大きい数字で相手が小さい数字だと「よっしゃー!!」、自分たちが小さい数字で相手が大きい数字だと「うん、次いこう!次!!!!」となる。
どれだけ楽しい時間でも、次の日に用事があったり、体内時計を崩すわけにはいかないので1時くらいまでにはお開きとなる。時間がこのまま止まればいいのに、と何度も思う。それでも、時というのは止まることなく誰にでも降りかかる。「おやすみ、また来週」という言葉とともに一人、一人とLINE電話から退室していく。静寂が訪れ、さっきまで騒がしかった私の部屋には、はじめから一人しかいなかったという現実に戻される。私はこの瞬間が嫌いだ。
友達と遊んで、帰るときの電車の中は嫌いではない。夕日を眺めながら、街を眺めながらその日の出来事を思いかえすことができる。
しかし、家に着いた瞬間の静かさには耐えられない。電車の中にいるときには、「早く家に帰らないと」と思っていたはずなのに。YouTubeで聞いてもいない動画を流したり、見てもいないテレビをつけたりして静かさから逃れようとする。
でも、静かな場所が嫌いというわけではない。図書館やカフェのような静かな場所は落ち着く。知っている人はいなくても、本を読んだりコーヒーを飲んだりする同士がいると思うからなのか。
そんな私も、明日は恋人と同棲を始めるために家の内見に行く。人と暮らせば、静けさの中に虚しさを抱くことはなくなるのだろうか。今の恋人と同棲することが、正解なのか後悔を生むかはまだわからない。引っ越しはタダではない。引っ越すまでに、正解にするか不正解にするかは私が決めることだと思っている。