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07 海の深さは表現の深さ
この例え話では「表現の深さ」を、「海の深さ」として表しています。
水が足に浸かるくらいの浅いところから、船がないと進めやしない深いところまで、徐々に深くなっています。
この「海の深さ」とはつまり「自己対話」の深さでもあります。
自分自身との対話が深いほど、それだけ自己表現を深めることができるからです。
海を断面図にして、横から見てみましょう。
図の左側が浜辺。つまり浅いところ。
右側が沖。つまり深いところです。
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いちばん浅いところの話
浅いところでは、まず表現に慣れ親しむことを何よりも大切にしています。ここで体験するのは、初めての絵画表現です。
年齢や発達段階にかかわらず、誰もがここからのスタートです。
学校での課題制作に慣れているこどもでも、まずはここから。
授業とは違った、自由な表現の場での新しい一面が見えてきます。
絵具の混ざり合い、色の美しさ…、そういったことを、誰かに教えられるよりもまず、自分の五感をいっぱいに使って経験することが大切だと思っています。
「間違えたらどうしよう」「うまくできなかったらどうしよう」
大丈夫、そんな心配はいりません。海の浅いところで遊ぶことに「失敗」なんてないんです。
心のままに思いっきり楽しみ、色や形を感じる。まずはそれだけです。
上手に描くことよりも、手と心をいっぱいに使って楽しむことが目的です。
その遊びの中で、画材の性質や目や手の動かし方のコツを得る経験が、後に作品を深めるための、とても大切な土台となると考えています。