春の呪い、2話まで観た
漫画が好きで、どんな風に料理されるのか気になっていたので観てみました。先に言うと良かったという感想です。でも一点だけ解釈違いで悶々としています。
原作が単行本2冊分なのでどんな肉付けがされるのかと思っていたのですが、想像の5割増しで夏美の気持ちが加算されていました。目線の訴えがすごい。春の部屋を覗いている時の愛しみの目がもう重い。振り返ったらいつもお姉ちゃんが見守ってくれているのがいい。あと自室で悶々とするシーンもよかったです。他人に自分の本心見られたくない人って大抵自室で一点見つめて考え込むよね。私もそう。
全体的に映像の纏ってる空気がホラー感が強くてなんでかな?と思って脚本家、監督を調べたらホラー作品に関わっている方でした。納得。棺桶のホラーシーンとかめちゃめちゃ気合入ってたし、春の死化粧がいい感じに死んでるのに生きてると錯覚するよう血色の良い感じのものになってて、そこもよかったです。なのに掴まれた腕は真っ白なんだよね。悪夢。
ただ、ひとつだけ解釈違いが起きている。春にとっては姉は大事な大事な姉なのだ。お見合いとか家族の食卓のシーンで、姉に対して反抗しているのが解釈違い!!って思ってしまった。
この後の展開で、SNSに書かれている内容で春が本当は姉に冬吾さんを取られてしまったらどうしようと、妬んで落ち込んで恨んでいたということがわかるが、それは姉が完璧で大好きで大切だからこそ、そんな姉を冬吾さんも好きにならないわけがない。けれど、好きにならないで欲しい、でもそんなことを思う自分は子供っぽくて惨めだから隠したい。そして最終的にはやっぱり姉は大好きで憧れで大事。というのが私の解釈だ。
だから、最期まで姉にはそれをみせないように隠してこっそりSNSにだけ吐き出しているのに。ドラマだけ見てると、姉は私のことを大事にしているけれど私にはもう冬吾さんがいるから大丈夫。だから邪魔しないでね。とでも言うかのようで悲しい。同じお姉ちゃん目線で見てるから余計に刺さる。やだ、春はそんな目で姉を見ない。と思ってしまう。そこだけほんとに私にとっては惜しい。あとちょっとホラー要素入れたいの気持ちが所々垣間見えて、つい見つけてふっと笑ってしまうのが没入が阻害されちゃって惜しい。
にしても、観た後におっっっっもいけどいいもの観たなぁと、ため息を吐くほどよかった。漫画アニメの実写は期待値ゼロからスタートでも余裕でマイナスをいくからこれだけ加点されたらもう大満足。あとは、今後の夏美と冬吾の自覚からの流れが気になる。この時間枠だから仕方がないのかもしれないんですけどエロシーンだけは追加しないで…あと夏美は今後も完璧擬態の実は妹への重クソ重感情秘めてる感もっと押し出して…春はもっと姉のこと好きになって…冬吾さんはもうちょっと冷徹だけどほんとはそうでもない感をみせて…原作の超シリアスなのに謎のギャグ感の差し込みを原作でも観たい!!欲!要望が多いな…でも何よりいい作品をありがとうございました。完走までガッツリ観ます。