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これからをゆく弟へ

20190731

血のつながった弟がひとりいる。

しかし、わたしと弟は確実にことなっていて、真逆で、とてもかたよってしまっている。

もっかいごちゃまぜにして、きれいに分割したらつぎこそちょうどいいかんじになるような気もするけれど、産まれてしまったからにはもうどうしようもなく、このこころとからだでふたりとも生きてきた。

弟とわたしはとてもなかよしだ。

それは、いっしょの家に住んだり、いっしょのごはんを食べたり、いっしょのおやに育てられていないからだとおもう。こんな性格だから、いっしょにいればぜったいに、けんかばかりしていたはずだ。

わがやの構成図に、ばってんをつけるみたいに、わたしは父に、弟は母ににた。それはとても顕著に、性格へあらわれた。

きつい父と、気のよわい母。

わたしは弟とはなしているときだけ、父みたいなことばづかいをしてしまうことがある。ハッとする。こんなことばつかいたくないのに、あ〜〜ほんとやだなと嫌悪する。なんの気なしに、ぽろっと出てしまうのがこわい。

父の尊敬すべきところはもちろんあるけれど、わたしは父みたいになりたくない。

でもそういうとき、わたしに父のエッセンスがふくまれていることを実感してしまうから、果てしなくこわいのだ。

ぜったいにのがれられないなにかが、からだのおくのほうにねむっているの。

だから、弟はとてもやさしい。勉強も運動も、とくにとくいなことはないけれど、人のきもちがよくわかる。すなおで、わたしみたいにずるくはない。

わたしはそれに救われる。あなたがやさしくて、ほんとうによかったとおもう。

いつのまにか高校を卒業するという弟が、じぶんのやりたいことをやるんだそうで。

先のことなんかわからないけど、ってみんないうけど、そんなのは、わたしも、父も母も、みんないっしょなんだよほんとは。だれにもはっきりとした先なんてない。まっさきに行動した人間に、先が手をさしのべてくれるの。

でも、じぶんの好きなことをやるのはね、ちょっとしんどいことのほうが多くて、毎日をふんばらなきゃいけないんだけど、弟は、できるかな。

いやできるんだろうな。

母ににて気よわな弟は、とげとげしいわたしとはまたちがうやりかたで、のりこえられるんだろうなと、思った。だから、やりたいことやってほしい。

おねえちゃんはあなたがだめになったときに救えるくらいびっぐになりますので、どうか安心して。いってらっしゃい。

弟がのる、将来へつなぐ夜行バスを見送った。

aoiasa

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青い朝
最後までありがとうございました。 〈ねむれない夜を越え、何度もむかえた青い朝〉 そんな忘れぬ朝のため、文章を書き続けています。わたしのために並べたことばが、誰かの、ちょっとした救いや、安らぎになればうれしい。 なんでもない日々の生活を、どうか愛せますように。 aoiasa