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新宿という街は_20190621
久しぶりに「新宿駅」で降りた。最近はもっぱら、会社と家の行き来か、新宿などすっとばしてしまうことが多い。けれど今日は、久しぶりに会う友人と酒を呑むためにここへ来た。
ところで、新宿御苑が好きだ。だから通勤のついでに「新宿御苑前駅」までの定期券を購入したのが四月。しかし、その間一度も御苑には足を運んでいない。春というやつはまったく、なんでもできるような気を起こさせるのがうまい。あのころ、週一で御苑に散歩しにいこうと目論んでいたわたしをぶん殴りたい。あまりにも無駄すぎる。このような無駄がわたしの人生には多い。そろそろ足るを知れ。
さておき、わたしは新宿駅(東京メトロ)で降りたのだ。地上へ上がってもむんむんとする熱気は梅雨のせいか、人のせいか。というか、こんな臭かったっけ。
19歳20歳の2年間、新宿の学校へ通い、新宿であらゆるバイトをしまくり、新宿で呑み、新宿で朝を迎えるような生活をしていた。つまり新宿は庭だった。新宿は、わたしがわたしを誤魔化すための街なので。
さあここまで新宿ということばを並べればだんだん新宿を完璧にイメージしていただけたかと思うが、さらに華金だという事象を重ねてほしい。生身の人がうじゃうじゃいる。
しかし、新宿にいる人間は謎が多い。
最も顕著なのは高架下のホームレスだけれど、ふつうに歩いている人間もよっぽど謎だ。わたしはふつうの人間に片っ端から話を聞いてみたい。ポンポンと肩を叩き、お話ししませんか、と声をかける。逆ナンと思われるだろうが、色恋に発展させる気は無いので安心してほしい。30分ほどお茶しませんか、お礼はamazonギフト券500円分でいかがでしょう。やってみたい。
SNSをやっていれば、「スゴイ人」や「おもしろい人」、「ぶっ飛んでる人」はすぐ見つかる。そして、そういう人は数多溢れていて、わたし自身が飽きていることにうすうす気づいてしまっている。
最近、本当におもしろいのはふつうに生活をしている人たちのなかにあるように思える。ふつうを被った人間たちのちょっとしたところに面白さはある。隠れているものほどおもしろい。能ある鷹はなんとら?かと思ったけれどもらそもそも能とも思ってないところに好感度がもてる。「私、おもしろいです!」なんて声を大にするのはちょっとナンセンスではないか。それ言ってる時点でおもしろくない。
新宿の、この大通りを歩くだけでわたしが一生出会うことのない人たちとすれ違う。
すべての人間を含んだ新宿という街は、今日も、明日も明後日も、無駄にあかるくふるまったまま朝を迎えていくのだろう。
(あんまり好きな文章書けなくて凹む
こういう日はたんと呑むに限る)
- aoiasa
20190621
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