最近読んだマンガから
最近めっきりnoteを書かなくなってしまって。毎日元気も出ず、先の見えない生活にひたすら苦しい思いを抱きながらいます。そんな生活にも記録を残したいと思い、今日はnoteを書きます。
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今日、『娘の友達』というマンガを読みまして。このマンガ自体は1〜2年前に一度全て読んだのだけど、思い立ってまた読んでみました。
改めて、私はこのマンガがすごく好きです。
マンガのレビューはかなりマイナスなものもありますが、すごくもったいないと思います。
あらすじは以下に。
家庭では父親として、会社では係長として、“理想的な自分”を演じるように生きてきた主人公・晃介。だが、娘の友達である少女・古都との出会いにより、人生は180度変化する。 彼女の前では、本物の自分でいられた。すり減った心が、癒されていった。それが、“決して抱いてはいけない感情”だと知りながら――。 社会の中で自己を抑圧する現代人へ贈る、“ミドルエイジ・ミーツ・ガール”ストーリーが幕を開ける。
話の初めの方は高校生の娘の友だちである、女子高生の「古都」が主人公である「晃介」にアプローチしていくのですが、ここがセンシティブな印象があり、否定的な意見が多くみられました。読者の「正しい」目線で見れば、古都の行動は不気味で、それを戸惑いながらも受け入れる晃介も「異常」「気持ち悪い」とみられるのは無理もないことかもしれません。
そこで問題になるのは、なぜ古都は晃介にアプローチしたのか。世間一般の目から見て「異常」な行動、関係性に至るのはなぜなのかが、ストーリーを追うごとに少しずつわかってきます。
何か出来事があると、結果ばかりに注目して、その背景や気持ちを見逃してしまうことが往々にしてあると思います。古都の行動は晃介にも読者にも突飛に感じます。それでもなお古都らリアルな人として色んな感情をもって生きて、行動していて。
人の気持ちはうまく伝わりません。行動や結果だけ見ても、その裏にどんな気持ちがあるかは、全然違う捉われ方をすることもあります。だからこそ、知ろうする営みは尊く、愛おしいのです。
テーマとしてどうしても受け入れ難い人がいるのは仕方がないですが、そうでないならぜひ最後まで見てほしい作品です。
「正しく」生きるのは窮屈だけど。人を知ること、自分を知ること、相手に伝えること、相手に知られること。この営みもとても大変なものです。それでも、大変な思いの先に行き着く先があるかもしれないと、小さな暖かい希望を見せてくれた、このマンガが、私はとても好きです。
最終回を改めて見て、色んなしがらみと閉塞感の中で、少し呼吸が楽になるような暖かさを感じました。晃介と古都、晃介の娘の物語が私の中に確かに存在していることが、改めて大切なことだなと思いました。
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今回のnoteを書くにあたって他の方のレビューを見たりなんだりしましたが、同じものを見てもいろんな感想を持つものだなびっくりしました。
そういった声がありつつも、インタビュー記事に「まさしくそれ!」というものがあったので、リンクを貼ります。
私はこのマンガの最終回を読むことができて、本当に良かったなと思っています。心の灯火を与えてくれるような、素敵なマンガでした。