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アパートの色

   アパートの色


公園の椅子に座り欠伸をすると
何かが降って来て木の枝に載った

僕は身体を伸ばしてそれを取ると
住所も宛名も無い手紙だった

封が切れていたので申し訳ないが
手紙を取り出してみました

「拝啓」ではじまる文に僕は
年配の方の手紙のように思えたが

次の一行には突然
「今住んでいるアパートの色が

紺色に塗り変わりました」
と綴ってありました

ただそれだけで手紙は終わり
僕はどこから来たのか

あとどれくらい
空を眺めていたら良いのか

決め兼ねています。
   

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あおいつくえ
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