藤家 秋様の企画参加(夏の残り火)
お買い物に出かけたら熱中症になりとぼとぼ帰宅したところです。
みなさまもこの暑さお気をつけて過ごされてくださいませ。
今回は藤家 秋さまの企画にコッソリと参加させて頂きました。
文字数制限ぎりっぎり(笑)余計な部分省いたのにドウイウコトダ!
総文字数796というギリギリ😂
夏の残り火というところから発展した二次創作のひとつですので、意図しないものでしたら撤収致します。ペコリ(o_ _)o))
「好きが言えなくて」
クラスメイトと近所の空き地で花火をすることになった。市販の打ち上げ花火に喜ぶ男子生徒の背中を見送り、私は派手な三色花火の下に隠れている線香花火を手にした。
鮮やかな光と笑い声が舞う空間とは別に、私は皆と少し離れた場所でしゃがみ、小さく揺れる蝋燭の火をそっと拝借する。
私は線香花火が好きだ。
この雅な玉がいかに長持ちするか。そして4回形を変える美しさ。線香花火特有の高い技術を感じる。
「綺麗だね」
「ひゃあ!?」
突然、遥くんに声をかけられた。私の心臓は早鐘どころか止まりそうな程驚き、それと同時にぽたりと玉が落ちる。床でまだパチパチと残滓を弾く赤い光に私は眉を顰めた。
「ご、ごめん……」
「ううん。いいの、もう堪能したから」
「もう一回線香花火見ない?これ4回変わるみたいなんだけど、最後まで見た事なくて……」
線香花火は持ち方によって玉の寿命が変わる。少しでも長持ちさせるなら角度は真っ直ぐではなく45度くらいが基本だ。
遥くんはにこりと微笑み、線香花火を持ってきた。他の人もやるんじゃないか?と不安になったが、クラスの皆んなは派手な花火にしか興味がないとの事。
どちらかと言うと、遥くんは他のメンバーみたいに騒ぐタイプでは無いので、静かに2人で線香花火の雅を共有出来るのは嬉しい。
ところが遥くんは持ち手が悪く、既に玉がぐらついていた。咄嗟に彼の手に自分のを添える。
「角度はこう、そっとね、そっと」
パチパチと静かに色を変える線香花火は私に勇気をくれた。大好きな遥くんの手にそっと触れたまま、静かに線香花火を見つめる。
「綺麗だね」
先に遥くんが口を開いた。線香花火は松葉から散り菊へ移行している。
勇気を出して、今しかない。
「また、来年も一緒に線香花火できたらいいね」
それが、私が遥くんに伝えられる精一杯の言葉だった。ふわりと微笑んだ遥くんが大きく頷いてくれたので、私はそれだけで満足だ。
勝手に二次創作です。やはり文字数制限がネック。もっと精進してきます。
藤家秋さん企画ありがとうございました(∩´∀`)∩
とっても余談ですが、遥くんはうちのオリジナル小説のキャラです(*´Д`)💖
#どうでもいいか