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【入院二日目】手術はあっという間だった(寝てた)

入院2日目、いよいよ手術の朝。
なんとなく早めに目が覚めて、そういえば5時半までに水分飲み終わっておいてねって言われていたのを思い出して給湯室へ。
流しでコップを洗えるのだけど、さすがにまだ5時前の院内はとても静かで洗い物で音を出すのも気を遣う。
好きに飲めるお茶サーバーのおかげで朝から熱々の玄米茶を飲めるのは有難いなぁと思いつつ、ベッドに戻ってまったり。

しっかり寝たのでしっかり目が覚めてしまったのもあって、起きる時間にはちょっと早いけど二度寝もする気にならずにアプリを見つつお茶飲みながらのんびりしていたら看護師さんがやってきて、7時から水分の点滴をしますね~とのこと。脱水による血液の凝固を防ぐため?とか言ってた気がする(忘れた)

私の手術は午前中だったので、8時45分頃になったらいよいよ手術室へ移動することに。

看護師さんに囲まれて話しかけられつつ、入院に持って行っていたぬいぐるみを見つけた看護師さんが「かわいいですね!」って褒めてくれて、「触り心地良いから触ってみてください!」「ほんとだ~!」なんてやり取りで和ませてもらいつつ移動開始。

病院はコロナ対策で面会時間も決められていたため、手術室への移動の際にちょっとだけ立ち合いに来てた旦那の顔見て行ってきます言って手術室へ。

天井しか見えないけど、眼鏡をはずした私の目(視力0.2程度)には、壁も天井もコンクリートの色に見えて、なんか倉庫みたいな雰囲気の部屋だな~とか思ってる間に布と板でできた担架みたいなもので手術台に移動させられたんだけど、手術台狭いな!?

私はそもそも体格良い方だと思うけど、体の幅とベッドの幅がほぼ一緒。ギリギリ乗ってるかな~くらいのサイズ感。まあでも手術するときに幅に余りがあったら手術しにくい気もするから、こういうものなんだろうな。

とか思っていたら麻酔の先生がやってきて、大豆にアレルギーがあるみたいだから大豆の成分の入っていない麻酔使いますね~、と声をかけつつ麻酔を打ち、大豆大変ですね~そうなんですよ~とか看護師さんに声をかけられて、気を遣ってもらってるな~とか思ってる間に一瞬で寝落ち。
看護師さんに声をかけられて起きたら手術も終わって自分の部屋のベッドの上でした。

時間を見ると14時を過ぎたところ。手術後に目を覚ました方が良いと言われていた目安くらいの時間でした。

全身麻酔って一瞬で寝るっていうけど本当にそうだったなぁ、とか振り返っていると、術後は自分で立って歩いてトイレに行けるというのがなんかの目安だったかなんだかということで、看護師さんに付き添われつつ、点滴のついてる棒みたいなのを押してトイレへ。その際ふらつきもなく一人でしっかり歩いていることを確認され「これなら大丈夫ですね~」と微笑まれ、つつトイレに入ったのだけど

そういえば前日に、センチネルリンパ節が青くなる薬、というものを注射されていて、尿が青くなります、と言われていたのを、トイレを流そうと振り返って思い出した。確かにどこぞのメーカーのトイレのタンクの上に置いとくあの青いやつくらい真っ青だった。すごいなぁ。体内を巡っていた青い液体はこうやって排出されるんだなぁ。

妙なところに感心しつつトイレを済ませてベッドに戻ると、追加で痛み止めの点滴をしてもらえることに。

痛みには強い方だという自覚のある私だけれど、さすがに身体を切って抉ってるわけなので、この時ばかりは麻酔だか痛み止めだかが切れてきてるのか痛いな~と思っていたところだったので一安心。時間と共に少しずつ痛みも引いていきました。

そういえばなんか起きたら足にテープみたいなのが巻かれていたのだけど、むくみ防止?とかだったのかしら。聞かなかったからよくわからないけど、起きた時暑かったので看護師さんがいるうちに確認して外してもらいました。

その後傷口の確認をされたのだけど、どんなふうになったのか気になりすぎて看護師さんと一緒に自分で自分の傷口見てみたら、術前の説明にあったように、確かに切ったところが若干陥没していました。それでもそもそも脂身の多いボディーだったのと(…)切ったところがちょうど脇のすぐ下あたりで元々胸と脇で段差が出るところ(?)だったため、あんまり気にならない感じ?

そりゃぁゴルフボール大の塊を抉ったわけだから陥没もするよね~でもその後溜まってくる液体?とかでいい具合になりますよ、って先生が言ってたからいい具合になるんだろ、と思いつつ見ていると、傷の上にはテープが貼ってあって、看護師さんにこれ何ですか?と聞くと、なんか傷が治りやすくなるテープ?とのこと。
貼りっぱなしにするもので、けっこう粘着力が強いので無理にはがすと皮膚まで痛んでしまうということで、今後お風呂に入るときもそのまま洗ってよくて、1か月もすれば自然と剥がれ落ちるそうだ。

ちなみに手術で縫った糸はそのうち体に吸収されるのだそうで、だから抜糸は必要ないとのこと。素晴らしい。
そういえば昔飼ってた犬が手術した時に使われた糸も体内に吸収されるって言ってたなぁ。あれの人間用のやつかな。とか昔を思い出しつつ。

傷口の端の方からはチューブが出ていて、手術後に体内に残った体液とか血液が排出されてチューブの先の袋に溜まるようになっているらしい。

この袋は紐がついていて肩掛けになっていたのだけど、動いた時にうっかりチューブを引っかけそうになることが何度かあって、看護師さんに「引っかけてチューブが抜けたらどうしよう」と聞いたら「そんなに簡単には抜けないから大丈夫ですよ」と微笑まれて一安心(?)

18時前になって主治医で執刀医の先生が様子を見に来てくれたのだけど、丁度その時スマホのアプリのゲームで遊んでいたら、「もうスマホ見られるくらいの気色なんですね」「良かった」と言って貰え、その後も傷の様子を見に来たり点滴の交換に来てくれる看護師さんたちにも「元気ですね」と言われ、そうか元気なのか~良かった、とまた一安心。

体調の方も、術後は決められた時間に痛み止めを飲むように言われていたので指示通り飲んでいたのだけど、これが良く効いているようで、微熱があるせいかちょっと暑かったけど、そういえば今日手術したんだったわ~と忘れている程度にはいつもと変わらない感じでベッドの上で本を読んだりしてまったり。

19時になって、そういえば今日は水分は良いけどお茶はダメって言われたな~と思いながらお湯をもらいに行こうとカーテンから出たら、ちょうどお向かいのカーテンから出てきたお姉さんが話しかけてくれました。

お姉さんは「なかなか検診とか面倒で行かないんだけど、たまたま受けた検診で乳がんが見つかった」と話してくれました。執刀医も同じ先生で、「早めに見つかったから運が良かったんだよね」「主治医があの先生で良かったよね」という話をしたのだけど、その話し方が、自分の意見を押し付けるわけではなく、こちらの気持ちを聞いたうえでダメなものはダメだとか言ってくれるし励ましてくれて、話していると一緒に元気になれる感じがして、この人がお向かいのベッドで良かったな~としみじみ。

この後は退院後の病理検査の結果で今後の治療方針が決まる。
そういえば乳がんでよく言う「しこり」って、どのくらいの大きさになったらわかるものなの?と看護師さんに尋ねたら、1.5㎝~2㎝くらいになってからと教えてもらった。
私の場合は強く触っても全然全くわからないくらいのサイズだったので、早く見つけられてラッキーだと思っている。
これでリンパに転移とか無ければ安心できるのに。
なんて、この時思ったのがフラグだったのか。

それにしても、お向かいの4人部屋、たぶん私より年上の方ばっかりなんだけど、とにかく明るくて笑い声が廊下飛び越えてこちらの部屋まで響いてくる。元気そうで楽しそうなその声は、あんまりにぎやかだと看護師さんに怒られるよー、という心配もありつつも、空気を明るくしてくれる感じがして温かい気持ちになった。この部屋はその後看護師さんに何度も注意されても変わることなく私が退院する2日くらい前、彼女たちが退院するまでにぎやかなままだった。

私の居た部屋は、窓側のお向かいにお姉さん、お姉さんの隣の入り口側におばあちゃんが入院していたのだけど、おばあちゃんは年に一度の腸閉塞で入院中だと立ち話の時に教えてくれた。「たなばたみたいなもんよ」と笑うおばあちゃんの笑顔が柔らかくて、病気も笑って受け止められる柔らかさを見習いたいと思った。

そんなこんなで手術当日も気づけば夜。
一日振り返ってみて、もともと手術に対して緊張感とか恐怖みたいなのも全くなかったし、寝てる間に終わってたし、その後の体調も良い感じだったのもあって、なんなら今日も一日初めてのものが色々あって面白かったな~とか思ったりする程度には心にも余裕があって、入院してまだ二日目(一日はほぼ寝てた)だけど、入院って居心地良いなと思ったり。

そういえば手術後は動かしておかないと固まりますよ!と脅されて(?)いるので、明日になったらいつから動かして良いか聞いてみよう。

とか考えているうちに眠くなったので大人しく寝ることに。
時計を見たら22時になった頃でした。
麻酔でも寝てたから夜寝られるかな~とか心配していたけど、すること無くて暗くなると眠くなるんだねぇ。


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