トリミングサロンの減少?
どうもカニカマです。
ライター業のお話は今のところできることがないのでお休みです。
代わりに厳しいトリミング業界の現状をお伝えしたいと思います。
2023年5月で【動物取扱責任者】の選任猶予期間が終了する
一般の方には馴染みのない言葉だと思いますが、この動物取扱責任者とは何なのか?
ペットショップやトリミング専門店などの各店舗には必ず動物取扱責任者が常勤していなければいけません。
要は管理責任者ですね。
これまでは実務経験6ヶ月以上のみで申請できましたが、
実務経験6ヶ月以上
+
獣医、動物看護士、トリマーなどの専門学校卒業という項目も増えました
カニカマがこれまで働いてきた店舗では独学で独立開業したオーナートリマーも多く存在します。
これまでは一線を退いても雇っているトリマー達がお店を回していけましたが、改正によりそうもいかなくなりました。
独学で開業したオーナーさんには、必要資格を満たしていないので、代理を立てるか自らが学校卒業するなどして項目を満たす必要があります。
ちなみにトリミングの専門学校になると卒業までに2年。
短期科でも1年必要です。
トリマーは民間資格となりますが国が認めた学校も存在します。
年々トリマーの地位は向上しているように思えるのも事実です。
代理人が立てられなくて閉店する店も
店長クラスが代理の動物取扱責任者となって店が存続できた店もきっとあると思います。
ですが低賃金重労働のトリミング業界は雇う事がとてもハードルが高く、猶予期間を待たずして閉店する店もありました。
今回の改正だけが原因とは思いませんが、カニカマの周辺では閉店しているトリミングサロンが多いのも事実です。
トリマーは常に人手不足
10年前からここは変わっていません。
というのもトリマーの寿命はとても短いんです。
プロスポーツレベルで短いと思います。
何故そんなに離職率が高いのかはまたの機会としますが、それだけキツイ仕事なんです。
若いうちは体力でカバーできますが、30過ぎてからは身体の不具合が増える一方です。
それに加え、トリミングというのはカット技術が全てではありません。
むしろカニカマが思うに、カット技術がそこそこでいいので犬の【扱い】をもっと勉強するべきだと思っています。
犬の扱いはカット技術以上に大変
専門学校を卒業したからと言ってすぐにカットができるわけではないです。これは美容師も一緒ですよね。
実践を重ねていかなければいけませんが、近年はSNSの発達で映像での勉強が容易になりました。
おかげでカニカマよりもカットが上手な新卒の方もいます。
ですが扱いについて上手な方はほとんどいません。
理由としてはトリミングサロンも商売なので利益を得なければいけないということ。
1匹あたりかけられる時間が決まっています。
ですが、ちょっと時間をかければ大丈夫な子でも同じ方法で無理を通すと噛み犬を生みだします。
【商売】という点でトリマー側はちゃんと扱いたくても扱えない現状があります。
また扱いはその子の性格や体型、毛質でも変わっていきます。
同じ方法が存在しないので取得はとても難しくボディランゲージレベルでの対応が必要となります。
これができるトリマーさんは本当に少ないです。
トリミングのゴール地点はどこなのか
綺麗に仕上げることがトリマーの仕事だと思いますし、それがトリマーとしてのゴールであるのは間違いないです。
トリマーは犬の美容のプロとして名乗っているので、プロとしてあえて作業を【しない】という選択肢を持つことも必要だとカニカマは思います。
例えば、チアノーゼを起こすほど爪切りが嫌いな犬がいるとして、下手すれば死んでしまう可能性もあります。
これを無理を通してでも爪切りを行うのがプロの仕事なのか。
カニカマは常に疑問に思っています。
お散歩で爪が削れ、日常生活に支障がでないレベルであるならば【やらない】という選択肢もありではないでしょうか。
もちろん飼い主さんへの説明は必須です。
もし飼い主さんが理解してくれたのであれば、それは【あり】なんだとカニカマは思います。
カニカマの店ではこれでクレームがきたことはありません。
もちろんそれでも綺麗に仕上げることがトリマーの仕事!と申す方もいらっしゃると思うので、そのご意見も尊重致します。