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ゆく鷲くる鷲2021~ゆく鷲編 #FE名古屋


7月1日はバスケ年度の始まり。今年もやります。ゆく鷲くる鷲。

チームを去る鷲と来る鷲に一言ずつ捧げるエントリ。まずはゆく鷲編です。

#00 ブラッドリー・ウォルドー (→豊田合成→?)

正確には既に去った鷲ですが。おそらく個人的事情で契約解除。その後シーズン終了間際に、豊田合成の選手として国内に舞い戻っています。

NBAでもそうですが、日本においても居場所が乏しくなってきているパワー型のビッグマン。来季以降はどこに居場所を見出すのでしょうか。

#3 松山駿 (→越谷)

2019-2020シーズンにレンタル移籍し、今季はそのまま借りパクした新鋭。その名の通り駿馬のような躍動感あふれるプレーが魅力的な反面、守備や判断はまだまだ、というところでしたが、シーズン終盤に向けては大きく進歩。チーム最大の起爆剤と言って差し支えない地位を確保しました。

正直なところB1から声がかかって試されるのではないか、と思っていたので、越谷に落ち着いたというのは意外なところではあります。ただ、今季のFE名古屋の補強を見ていても、比較して残すかどうかは非常に難しい判断だったのかもしれません。

今季は横江、宮崎、杉本。来季は畠山や長谷川の背中を見てさらに大きくなれば、B1にも手が届く選手になることでしょう。とりあえずは来季はお手柔らかに、といったところでしょうか。

#8 ジャワラ・ジョゼフ (→大阪)

昨季大学から加入した新人でしたが、おそらく大阪からオファーがあり挑戦の意思を示したのでしょう。1年でのお別れとなってしまいました。

やや怪我がちなところが気になりますが、サイズ、瞬発力、その割に高いシュート力など、ポテンシャルは十分な選手です。本格的なプロ契約となってどのような成長を見せるのか、非常に楽しみです。

#11 杉本慶 (→アルティーリ千葉)

今季一番の驚きのゆく鷲、かもしれません。もっとも、出ていくこと自体は野心があれば不思議ではない、という状況でしたが、その移籍先はB3の新興チーム、という意外なものでした。

もちろんA千葉の他の陣容を見ても、「2年でB1」くらい考えていそうなことは疑いようもないわけですが、それにしても、今季のFE名古屋の補強を考えると、残留させることが出来なかったのか、B3の新興チームに負けるのかと若干むなしい気持ちにもなります。

もっとも、彼がおそらく社員選手であったことを考えると、彼がプロとして挑戦に踏み切るには、どこかで踏み出す必要があった、ということなのかもしれません。幸いなことに出戻りの前例もできたところです。いつかまた一緒に闘える日を夢見つつ、彼らより先にB1に上がるつもりであろうFE名古屋を応援しようではないですか。その上で、杉本の活躍を祈りたいですね。

#12 アンドリュー・フィッツジェラルド (→愛媛)

昨季加入のビッグマン。開幕当初こそ、明らかにウェイトオーバーだった姿に苦笑いしかありませんでしたし、その後も軽い守備やスタミナが切れると覿面に精度や注意力が落ちるプレーにやきもきさせられました。

それでも、動き回り、誰よりもリングにボールを通すのは上手かった。その事実に今季、どれほど助けられたかはわかりません。2点とれればまず勝てるシチュエーションになったプレーオフ越谷3戦目の4Qラストプレーで彼がボールを託されたのは必然だと思っています。

来季は古巣である愛媛への移籍が決定。ヌルっとボールをリングに通すプレーは敵にすれば手ごわくなるでしょう。お手柔らかにね。Thanks,Fitz!

#15 ソウ・シェリフ (→越谷)

Bリーグ開幕前年から所属し、病気などの紆余曲折を経つつ帰化選手になったシェリフ。彼ともとうとう、一旦のお別れとなりました。

とくに昨季あたりは、川辺HC体制になって一気に約束事が増えたチームでの振る舞いにかなり苦労していたようですが、今季になってはコート上で迷子になるような状況もほぼ解消。判断の質、という意味においては長足の進歩を遂げ、機動力のあるビッグマンとしての自分を活かしたプレーでチームの勝利に貢献するシーンも数多く見ることが出来ました。

一方、ビッグマンとしてもウイングとしてもやや技術に欠くのも事実。特にシュートレンジが狭いこと、というより、自信をもってシュートを打つほどの技術がないことはかなり相手を守りやすくしてしまっており、また守備においてもパワー不足だけでなく、技術的なところでファウルが嵩むシーンも多くありました。今後はおそらく、そこをいかに改善していくかがカギになっていくでしょう。

今季越谷はウイング型の外国籍と落合を組み合わせて運用していましたが、来季はそこにシェリフが加わるわけで、これが手ごわくないはずがない。そういう意味で、相手から乞われて行くわけです。どんな活躍をするのか楽しみですが、うちの試合以外でどうぞとお願いしたいですね。

#18 飛田浩明 (→?)

東京エクセレンスから移籍して4年。彼ともお別れの日が来てしまいました。エクセレンスでの使い方に比べると、前半においてはなかなかスポットシューターに上手くボールを渡すことが出来ず、後半は膝の怪我に苦しむ状況となりました。それでも川辺HC体制となってからは求めに応じて出来るプレーを大いに広げ、思い切りのよいシュートと、苦手でも気迫が大事と思わせる守備でチームの勝利に貢献しました。

オンコートでもコートサイドでもチームを鼓舞し、ファンを楽しませる実にプロらしい選手。お別れするのは残念でなりません。FE名古屋での経験をもとに、もうひと華咲かせてくれることを期待しています。

#23 横江豊 (→奈良)

山本エドワードが抜けた穴を埋めるべく、奈良から招へいしたB1を知るガード。素晴らしい読みの守備と、憎たらしいくらいの絶妙なゲームコントロールで、今季のFEの躍進に大いに貢献してもらいまいました。時々いきなり火が付く瞬間湯沸かし器ぶりがなければなお良かったんですけどね。

思ったよりも攻撃面で積極性が乏しく、また地味にイップス気味だったのか、とくに長距離シュートを躊躇するシーンが多く、そのあたりが契約の非更新につながったと言えるかもしれません。とはいえ、能力の高い選手であることに変わりはなく、戻る奈良も変わらずしぶといチームであり続けるはず。お礼参りされないよう、気を付けたいものですね。

にしても奈良、PGに瞬間湯沸かし器を並べるんだな、などと余計なことを考えましたよ←

#24 荒川颯 (→?)

松山の怪我などでハンドラーが足りなくなったタイミングがあり、そこで滋賀の練習生だった荒川に白羽の矢が立ったのが年末。高い身体能力と独特なリズムのハンドリングでアシストを決めるなど躍動しましたが、どうしてもシュートが入らないシーズンでもあったように思います。

今後プロでやっていくとするなら、シュート力の向上は必要不可欠。逆にそこさえ自信が持てれば、杉本にも負けないハンドラーに成長できるだけの能力の持ち主です。来季はどこで腕を磨くことになるのか。地元出身のボーラーとして、注目し続けたいと思います。

#33 ジェロウム・ティルマン (→?)

仙台から来たベテランフォワードも1年限りのお付き合いとなりそうです。外から見ているとややムラッ気がありつつ、シュートが入り始めると理不尽極まりない選手だと映っていましたが、実際に味方にしてみると素晴らしいリーダーシップを発揮し、ただ爆発力があるだけの選手ではないことを、背中で見せてくれた選手でした。

恐らく年齢面、およびより良いロスターを目指すために未契約、ということになりそうですが、終盤のコンディション不良がしっかり良くなれば、まだまだB2では上位の影響力の持ち主。どこかで活躍を見たいものです。

#34 ベンジャミン・ローソン (→熊本)

ウォルドーが突然退団する緊急事態。救ってくれたのは昨季、怪我により心ならずもチームを離脱したウェールズの巨人でした。

返ってきたベンは流石に昨季の経験もあり早期にチームにフィット。それだけでなく、時折インサイドでダックインを見せたり、ポストからのフックシュートで得点を重ねたりと、確かな進歩を感じさせるシーズンになりました。

守備面も昨季よりは相手の受け方が上手くなり、インサイドディフェンスも安定しました。が、やはりパワー面、および、どうしてもファウルが嵩む特性が仇となったのか、積極的な再契約はなされなかったということではないでしょうか。

それでも、今季の緊急事態を救ってくれたことに変わりはありません。そして、FE名古屋同様、大きく陣容を変えて変革に臨む熊本への移籍。来季も今季前半同様手強い敵として、相見えることになりそうです。

番外編 片岡良太トレーナー

今季加入したアスレチックトレーナーの片岡さん。試合会場でも楽しげだった姿が印象的でした。

退団発表後、発表された次の所属先はなんと宇都宮ブレックス。そろそろ再建ムードも漂う雰囲気ですが、名門チームであることは間違いなし。発表のタイミングでは今季初の「個人昇格」でした。

強豪チームでの活動を通して、さらに大きくなった片岡さんと共に闘える日が来ることを願いつつ、活躍報告を楽しみにしています。いつかインタビュー、受けてくださいね!

(来る鷲編へつづく)

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Nacky a.k.a. 青井高平
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