闘鷲降臨~後半70分からが勝負(20-21Game40-41)#FE名古屋

シーズンも3/2を消化。
前半40分は完璧。後半40分はいつものやつでした。

FE名古屋 84-54 福岡

 前にどんどん出てくる福岡。付随してファウルも多い彼らですが、そのリスクを取ってでも相手にミスをさせて優位に進めようと、ファウル覚悟の圧力をどんどんかけてきます。

 ただ、この日の試合は相手が圧力をかけてくる動きの矢印の裏を取るのが非常にうまかった。パスやカウンタードライブで、圧力をかける相手の背中側にボールを通してズレを作り、フィニッシュ。2Qこそやや停滞しますが、3Q以降は相手がファウルもできない崩し方を続けて圧倒。

 もっともプレーした選手でもフィッツジェラルドの25分強という理想的なタイムシェアで前半40分を制しました。

FE名古屋 76-86 福岡

 杉本が急遽不在となってしまったこの試合。案の定、攻撃では切り込み隊長を、守備ではコート全域をカバーする名ディフェンダーを欠いた影響は前半からありありと。攻撃面でカバーを期待したい松山はどうにも前日から空回り気味で機能せず、荒川は福岡の守備の前に精彩を欠き、土家も前日ほどのインパクトは残せませんでした。

 それよりも守備が深刻で、運動量と身体の強さ、技術と読みを併せ持つ杉本が不在でどうにもマンツーマンが機能しません。なんとかゾーンに切り替えて相手を抑えることには成功しますが、詰めても追い越せないまま時間だけが過ぎていきます。

 横江の奮闘で何とか追いすがるFEですが、この日はとにかくフリースローが入りません。19/31、61.8%はいかにも低すぎる数字。特に「これを決めれば」というタイミングで入れきれずに相手を取り逃がすことが多く、追いつけない焦りはしっかり身体に蓄積していきます。

 こうなると後追いのFEには追い越すだけのエナジーは残っていません。いつもの如く、タフショットに追い込んでも決める相手と外すFE、という図式で点差は離れていき、再びGame2に黒星を並べることになりました。

もう2/3。間に合わなくなっても知らんぞ(cv.ほりかわりょう)

 正直、序盤戦は調整が難しかったし、終盤ヘタれるのは仕方ない、そう考えていたんですよ。でも、ことここにきて、Game2やミッドウィークゲームのソフトさ加減、もう言い訳は効かない領域にあると思います。

 それまで70分どれだけ良いプレーをしていても、残り10分に力を出せなければ、最後の10分にタフなプレーが出来なければ、B2プレーオフは出るだけで終わってしまうでしょう。少なくともこの試合で言えば、残り時間少ないところで、守備の圧力を受けながらゴール下を決めてみせたグリンと、ズレを作ってもらいながらゴール下を外したフィッツジェラルド&ティルマンの差であると断言せざるを得ません。それくらい、Game2の彼らのエナジーのなさ、ソフトさは情けないものがありました。

 単純な能力で言えば、残念ながら日本人選手で外国籍選手の代わりを、直接的に務められる選手は稀です。そして、そういう選手はB2にはいません。B1に行ってしまいます。なので、これは本質的には、外国籍選手という枠でプレーする彼らが、個人として解決すべき問題であることは間違いありません。

 では、日本人選手にはやれることがないのか、と言われればさにあらず。バスケはチームスポーツですから、自分のマッチアップで相手を上回れれば、それだけ自分にほかの選手を引っ張って、余裕を作ってあげることが可能です。

 残りは20試合弱。これだけシーズンが進んでなおこの状況ということを考えたら、Game2の最後の10分こそ、外国籍選手に頼らずにプレーするだけの強さ、アグレッシブさで、日本人選手たちがプレーして結果を残すほか、このチームが勝ちあがっていく道筋はないものと思います。特に、自らが切り開く役目である、杉本、松山、横江、荒川といったハンドラー陣がどれだけステップアップできるのか、期待したいと思います。

 また、Game1で出来ていることに対して、Game2は相手がアジャストしてくる。その対応への対応の繰り返しが肝になります。ラスト10分に分が悪いのであれば、Game2は前半にリードするしかありません。熊本戦、何とか勝ちをもぎ取れたのは、前半のリードが効いたからです。その状況を作り出すためにも、Game2の入りはより丁寧かつ積極的に入る必要があるでしょう。選手にリソースがないのはもはや明らかです。台所のやりくりについて、若いコーチ陣の采配に期待したいところです。

 なお、今年はコロナの影響で選択肢が持てなかったので仕方ない部分も大きいと思いますが、毎度のように一番キツいところでヘタレる選手では上には行けないと思いますので、来季以降の選手セレクションにおかれましては、「疲労している時のプレーぶり」はぜひ評価項目に加えていただきたいところですね(小声)

いいなと思ったら応援しよう!

Nacky a.k.a. 青井高平
サポートいただくと、現地レポートの割合が増えます。何卒。