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闘鷲降臨~違う意味のミラーゲーム(20-21Game39)#FE名古屋
最後の1分は壮絶な譲り合いになりましたが、半歩前に出たFEがダブルを達成。
FE名古屋 82-81 熊本
1Qから7割近いFG%で攻撃を成功させたFEがこのQだけで10点を先行。熊本も攻撃自体はFTゲットを中心に粘って積み重ねていましたが、いかんせんこのQは守備がハマりません。
早いタイミングでマンツーでの守備を諦めた熊本は2-3ゾーンでの守備にシフト。ゾーンといってもボールマンにはしっかりとマッチアップする形で足がよく動いていたこと、インサイドは3ビッグで攻めるのが容易でなかったこともあり、FEの攻撃は停滞。ただ、熊本はここぞというところでFEの守備を前にミスを犯し、このQのターンオーバーは6。5点差くらいまで詰めつつも詰め切れない展開で、ハーフを47-37で折り返します。
第3Qも似たような展開で一進一退の攻防。しかし、ここで最後の30秒でここまでいまいち元気のなかった熊本シャヒードデイビスが連続で3Pをねじ込み、点差は3点に縮んで最終Qへ。
非常に嫌なムードで迎えた最終Qでしたが、ここでチームを救ったのが鹿野でした。4Q最初の6つのポゼッションのうち4回で3Pを沈め、13得点。ゾーンで守る熊本に大きなダメージを与えます。それでも追いすがる熊本はFEの重い足取りを突いてインサイドアタックを重ね、徐々に得点差を詰めます。
対するFEはフィッツジェラルドのアタックで対抗したいところでしたが、Game2のこの時間帯の彼には普段の切れは望むべくもなく、シュートミスにハンドリングミスとミスを連発。残り1:39の時点でドブラスにFTを2本沈められ、とうとう逆転を許します。
ここでゾーンアタックから強心臓を活かして逆転3Pを決め切ったのが松山でした。それでも得点は1点差。残り1分。熊本が次のポゼッションの攻撃を失敗し、その次の攻撃でフィッツジェラルドがファウルを受けてFTをゲット。残り約24秒。これを決めれば大きく勝利に近づく、というところでのFTはまさかの2投失敗。点差を広げることができません。さらにフィッツジェラルドはその次の守備で迂闊なファウルを犯しラベネルにFTを与えてしまいます。
これで逆転を許せば非常に厳しい状況……だったのですが。なんとラベネルもFT1投目をミス。2投目こそ決めますが、同点で残り6秒のFEの攻撃となります。ここでスローインはフィッツジェラルド。おそらく先ほどのFTを考慮して彼を「隠した」ということなのでしょうが、相手の圧力でなかなかボールを入れられず、ローソンに渡したところで、なんとドブラスがローソンにファウル。とっくにチームファウル4つを超えていた状況。FTを与えられます。
1投でも決まれば大きく有利、というところでローソンは1投目をミス。2投目もリングにあたって大きく跳ね返りますが、何とかリングを通過して1点だけ前に出たFE名古屋。熊本はもうタイムアウトを残しておらず、最後の攻撃を「理不尽大王」石川海斗に託しますが、杉本の守備に阻まれて最後の3Pは決め切ることができず、なんとも胃に厳しい試合を勝ち切ることに成功しました。
よく見たら鏡のように似ている、熊本の悩み
この2日間、熊本は2-3ゾーンを敷く時間帯が多かったわけですが、そこには熊本の外国籍選手の弱点を隠す意図が大きかったのではないかと思います。
頑強だが機動力のないドブラス。攻撃には強みがあるが、守備ではいまいち脚の動きの鈍いラベネル。身体能力は高いが細身で頑強さに欠くデイビス。ファイサンバもウィタカケンタも相対的に高さには優れますが、決して機動力に強みのある存在ではありません。
この悩み、どこかで見たことありますよね?そう、ウォルドーがいたころのFE名古屋の悩み、そしてゾーンを敷いてた理由にそっくりなんですね。実際、ドブラスがいるときのマンツーマンはゴール下から引っ張り出されてしまえば極めてもろく、ラベネルはフィッツジェラルドの動きながらのアタックには対応ができませんでした。
そうなれば、2-3で面を制圧し、外のシュートはある程度捨てるしかない、そして速い攻撃で得点を重ねよう、というのが熊本の目論見だったと思います。そしてそれは実際にある程度成功。鹿野の最終Qの爆発がなければ、目論見通りの逆転勝利となっていたかもしれません。
ただ、鹿野の当たりを引き出せたのは、そこまで前半の5分ほどを除くとほとんど試合には参加せず、序盤の3Pのいい感触だけをもって温存されていた彼の体力が残せていたから、というのは非常に大きいでしょう。そういう意味で、飛田、シェリフの頑張り、そしてチーム全体で粘って闘ったことで、最後の最後の運を掴み取った勝利だったといえるのだと思います。
最後に
それはそれとして、1試合通してFTがわずか10本しかもらえていないのは困りものだし、そのFTが半分しか決まっていないのはもっと問題。Game2、後半40分でもタフに戦う、そのチャレンジはまだまだ続きます。
第22節
— ファイティングイーグルス名古屋 (@FE_758) February 21, 2021
vs熊本ヴォルターズ GAME❷
本日の川辺HCのコメントです。
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