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#FE名古屋 2020-2021シーズン開幕前 川辺HCインタビュー Vol.1
前回のインタビュー後、またインタビューさせて欲しい、という希望を呟いたことを覚えています。そして実際にオファーもさせていただいていたわけですが、このコロナ禍の、インタビューもなかなか難しくなる状況でした。
しかし9月某日。チームの再びのありがたい取り計らいで、再度Zoomにて川辺ヘッドコーチ(以下HC)にお話をお聞きする機会をいただくことになりました。ファンサービスがままならない昨今、チームの声を広く伝えるためとはいえ、許可をくださったチーム関係者の皆様、何より貴重な時間を割いてくださった川辺HCに感謝いたします。
では、開幕直前の川辺HCインタビュー、お楽しみください。
チームづくりの手応えについて
ここまでのチームづくりについて手応えをお聞かせください。
川辺(以下、川)
先日、名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(以下、名古屋D)さんとのプレシーズンゲームがあった、その3日前にティルマンとフィッツジェラルド(以下、フィッツ)が合流しました。そういう状況で午前午後の二部練で合宿のような状態でなんとかオフェンスやディフェンスの動きを詰め込んだ状態だったので、まだまだこれからといったところですね。
またウォルドーもこれから合流するところですので、彼も含めてどのようにチームとしてやりたいことを組み立てていくか、ここもこれからです。ただ、先日のプレシーズンの2試合目にしても、負けはしましたが1試合目にやられたことの修正はできていましたのでこういう修正の繰り返しを続けていければと思います。
「チームとしてやりたいこと」というワードが出ました。これは、昨季からの継続になってくるのでしょうか。それとも、変化する部分も含まれるのでしょうか。
川
基本的には昨季からの継続がメインだとは思うんですけど、先日の名古屋Dさんとの試合でもまだまだ徹底はできていませんでした。また、ティルマンというフォワードの外国籍選手が加入しましたので、今までのようなピック&ロール(以下、ピック)を使った攻めとは違う、1on1を使った攻めも取り入れていく方向で進めていますが、これも上手く出せませんでした。
昨年からやっていることとして「ボールを奪取した後、速く攻める」「その後はピックを使ったりセットオフェンスをしたりして確率よく攻める」というものがありますが、今季はそれを大事にしつつ、新しいやり方も取り入れていきたいと思っています。
ポジション別シーズンプレビュー ハンドラー編
今回お聞きしたいのは、ポジション別の陣容と、そのポジションの選手の特徴、求めるところなどをポジティブに話していただければ、というところです。よろしくお願いいたします。
川
よろしくお願いします。
まずはハンドラーのポジションからです。私たちからは一旦上記のように、今季のハンドラー、いわゆる1~2番のポジションを想定しています。基本的には横江、松山あたりがハンドラーを担うこととなると思っていますがいかがでしょうか。
川
まず横江は非常にバスケットボールIQが高くて、ハーフコートバスケが上手なんですね。チームとしてゲームの入りや、大事なところは彼に任せたいと思っています。
昨季、山本エドワードが担っていた役割を担ってほしい、ということでしょうか。
川
そうですね。勝負どころのコントロールなど、ポイントガードとしての役割を期待しています。
松山についてはいかがでしょうか。
川
松山は純粋なポイントガードというよりはコンボガードのタイプで、シュート力もあるしいろいろできますが、アップテンポなゲームをしたいときにウェイトを置いて使っていきたいと思います。
先日の試合では松山と横江を同時に起用するシーンもありました。
川
そうですね、ここでは「ハンドラー」としてまとめてもらっていますが、僕の中ではこのポジションはポイントガードタイプとハンドラータイプとシュータータイプに分けられると思っています。ポイントガードとしてゲームを抑えるのは横江、ハンドラーとしてピックを使うなど攻めを切り開いていくのが松山であったり、杉本の役目。宮崎、飛田、鹿野はシューターですね。
その上で、横江と松山を同時に起用する時は、松山がハンドラーとして、率先して攻撃を切り開いていく役割を担うことになります。
横江のゲームコントロール能力をそれだけ買われているわけですね。
川
昨年はターンオーバーが1試合平均13くらいあったわけですが、先日の名古屋D戦の1戦目は手集計ですが5つで済みました。B1相手にこれだけできるのも、彼の経験と落ちつきあってのことだと思います。
一方の松山ですが、期待通り切り開くプレーをしっかり見せてくれています。昨季途中からの加入ですが、良いところ、今季期待しているところはどんなところでしょうか。
川
彼は現状はコンボガードとしての起用が主ですが、今後はポイントガードとしての役割、ゲームをコントロールする役割が出来るように成長していってほしいと思っています。3Pシュートはチームでもトップクラスに入りますし、抜群の身体能力でリングまで切り込んで行くことも出来るのが良いところ。横江から勉強しつつ、しっかり経験を積んでほしいですね。
ハンドラーとして、杉本の名前が出てきました。この名古屋Dとの試合を見ても、昨季の試合を見ても、彼に活躍していただかないと成り立たないチームであることは間違いないと思います。今季彼に期待しているのはどういうところでしょうか。
川
うちのエースであることは間違いないので、そういう自覚を持ちながらコート上でプレーしてほしいなと思っていますし、実際に彼自身もそういう自覚をもってチームを引っ張っていってくれていると思います。
正直なところポイントガードも出来る選手ですし、一方でフォワードの外国籍選手(ティルマン)が入ってきているので、より1番2番の上の方のポジションの選手としてしっかりやっていってくれたら、彼もまだまだ成長していってくれるのではないでしょうか。
では続けて、先ほどシューターと言われた選手について伺います。宮崎については名古屋D戦ではあまり長い時間のプレーはしませんでした。ウォルドー合流前という影響もあるとは思いますが、今季はどのような位置づけで使われるのでしょうか。
川
宮崎はオンコートオフコートともに素晴らしいキャプテンシーを持ってチームに貢献してくれています。練習からしっかり引っ張ってくれていますし、今季も勝負所でのクラッチシュートに期待しています。名古屋D戦ではたまたま時間が少なかったですが、今季も勝負所でシュート力を発揮してくれると思います。
また、ハンドラーという意味合いでいくと、技術もあり、またボールを持ちたいタイプでもあるティルマンが運ぶシーンも増えるのではないかと考えています。この辺りはどのようにお考えでしょうか。
川
名古屋D戦でも、もう少しJT(ティルマン)にボールをプッシュしてもらう場面、そういう指示を出しても良かったのではないかと思ってはいました。ただ、まだ合流から間もないこともあって、コミュニケーションを取りながら詰めていっている段階ですね。ボールをPGに戻して攻撃を始めるか、自分で指示を出してオフェンスを始めていくのかなどを、実際に試合でやってもらいながら調整しています。
(インタビュー②へつづく)
※写真はすべておくかずさんにご提供いただきました。
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