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闘鷲降臨~We did it,and 2 Wins To Go(21-22 SF Game2)#FE名古屋

6度目の挑戦、成る。

FE名古屋 79-64 熊本

 前日はお互いがシュートが入りすぎるハイスコアリングゲーム。点の取り合いはどちらかというと熊本の庭だが、そこで勝ち切ってみせたのは素晴らしかった、というFE名古屋。守備への反省を口にする首脳陣の姿が印象的。
 では、熊本にダメージがないかというとさにあらず。自分たちの領域で戦って勝てなかったのは計算外だったのではないだろうか。点をとれているから良しとするでいいのか、負けたから何かを変えなければいけないのか。思惑が交差する第2ラウンドの開幕である。

 1Q序盤。お互いに前日と同じスターター。だが、展開は全く違う。FE名古屋が熊本の最初のポゼッションを24秒に抑えたのを皮切りに守備で冴えを魅せると、熊本もリムを守るベン・ローソンが奮闘。彼の縦の速さの圧力にFEのスターターの高さだとなかなかいいシュートを打ち切れず、最初の5分は5-8と昨日とは全く違う展開。ここで高さのある攻撃をしたいという意志だろう、笹山とクウェリを投入すると、クウェリはここで3本連続ペイント内得点で期待に応えてみせた。ここで落ち着いたチームは攻撃こそリズムに乗り切れないものの守備はソリッドさを維持。1Qは13-10とお互いに波に乗れない乗らせない形。

 2Qはお互いがスターターから選手を替えた状態でスタート。FE名古屋はそこである選手に狙いを絞る。それが熊本の帰化枠の選手、ファイ・サンバ。205cmと高さ頑強さは十分だが、機動力と技術ではこちらの帰化選手であるエヴァンスルークのほうが上。もちろん彼がいることでLJピークをアウトサイドの選手として活かせれば収支が合うのだろう。だがFE名古屋は守備時にはけして外が入るわけではない彼を思い切って離し、マッチアップのルークをリムプロテクターとして活用することで相手の攻撃をせき止めて速攻で加点。セットオフェンスでは欲の動きが鈍い彼を1on1でガンガン突き、オフィシャルタイムアウト時点でリードは12点まで拡大。
 タイムアウト明けFEの守備も仕掛けに満ちたものだった。コートに戻してきたハミルトンにマッチアップしたのは野﨑。FE名古屋を長く見てきた方は杉本慶がやっていたのを記憶していると思うけれど、外の外国籍選手にフラストレーションを与えたいとき、縦が足りなくても横とフィジカルで対抗できる日本人をマッチアップさせるプレーをFEはよく取り入れる。そこで磯野にマッチアップしたランダルはやや離し気味について野﨑のバックアップ、という形。この時間帯は一進一退で大きく差が広がることもなかったが、このプレーは明確にハミルトンにフラストレーションを蓄積させていた。2Q終了間際にハミルトンがシュートを決めた後に触ってはいけないボールを保持して警告を受けたのは、ある意味でこの後への布石になっていった。
 2Q終了で35-24。昨日の1Q終了時くらいの得点、そして昨日のハーフターンと似たような得点差だが、明らかなスローペースは明確に名古屋ペースといえるだろう。

 ここまでの熊本のエース・ハミルトンの数字はなんと2Pts,1Ast,3TOV。リバウンドは取れているが、明らかに得点には貢献できていない。このフラストレーションを利用しない手はない、と思ったのかどうかは分からないが、3Q序盤、熊本の攻撃時にポジション取りでハミルトンがJJを引きずり倒してオフェンスファウルをコールされ、ハミルトンが2つ目のファウルコールをされるやいなや、JJが即座にハミルトンにつっかける。たまらず腕を使って止めたハミルトンは3つ目のファウルをコールされてベンチへ直行。エースをコートから追い出すことに成功する。さらにどうやらこの辺りで木田が腰を痛めてプレーできる状態ではなくなっていたようで、本格的に追い上げのカードが見つからない熊本。残った選手の頑張りで大きくリードを拡げられることは防いだものの、58-43とさらに得点差を拡げて4Qへ。

 前日からのFEの守り方の特徴として、「手が回らない磯野は離して守る」がある。果たして、この日の磯野もFGは2/6、3Pは0/2。けして上手くいっているとは言えない形で、ゲームから消されている。ただ、人間には「開き直り」という精神状態がある。開き直って迷いがなくなった選手は強い。4Q序盤の磯野はそういう状態だった。4Q最初の3Pをヒットさせると、さらに3P→レイアップとヒットさせて連続8得点。点差を9点まで詰めることに成功。この後も薄めのマークを気合で掻い潜って得点を重ね、このQ13点と気を吐く。
 しかし、ここで立ちはだかったのが笹山だった。途中腕を痛めたと思しき石川の代わりにプレイングタイムを得ると、外のシュートにドライビングレイアップにと縦横無尽に活躍。またここにきて当たりが来たJJの外でも得点を積み重ね、熊本の勢いをストップ。15点前後の点差がある状況では時間経過は勝っている側の味方。というか、味方につけるよう守備でも上手く相手を押さえながら展開を遅くして時間の経過を待つ。
 また、4Q序盤にハミルトン中心の攻撃があまり上手くいかなかったこともあったのは熊本としては誤算だったかもしれない。これでやや集中力を欠いたように見えたハミルトンはランダルに横の動きの鈍さを突かれて失点につながってしまうと、コートを去ってそのまま戻ってくることはなかった。木田、ハミルトンという爆発力のある選手をコートに置けなかった熊本は追い上げの決め手を欠いて時間が過ぎ去り、タイムアップ。B2在籍6年目のFE名古屋が歓喜の瞬間を迎えた。

※PotGは高い守備力と、リムアタックで貢献したJJで異論なし
※ルークは前半のアタックが素晴らしかった
※前半の苦しい時間にチームの体勢を整えたクウェリもさすが
※笹山はやはりB1の選手だった。相手のフィジカルと審判のスキルという条件が整って輝いた感じ。
※短時間だけ出場時間をもらった林瑛司もそれで3Pを決めたのだから天晴
※スクーティはあまり良くなかったけど決勝で頑張ってくれれば
※石川はかなりマークされていた印象。怪我が心配だけどちゃんと治してね
※相馬はあの3Pだけで千金の価値でしょ
※長時間出場で攻守に奮闘した野﨑はもっと褒められていい
※首脳陣のタイムアウトのタイミングがロジカルだと安心しますよね(あっちのほうを眺めつつ)

さあ、来週は決勝!頂点へ向けてあと2つ!

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Nacky a.k.a. 青井高平
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