2023-2024 #オラシオンPOG ドラフト1位~4位プレビュー(および前年の反省会)
ダービーも目前。今季は実に心穏やかにこの週を迎えている。何故って?もう終戦しちゃってるからだよ言わせんな。
2022-2023シーズンの反省
今季の現状はこんな感じ。ダービーでBellbirdさんのシャザーンが5着以内なら9位、それ以外なら8位で確定。まあまあの惨敗。
敗因はというと今年は明確で、2勝馬を1頭も出すことが出来なかった、これに尽きる。特に上位指名2頭が初戦をいい形で勝ったにも関わらず2勝目が出来なかったのは痛かった。
一方で10位のトーホウスティールは重賞でも3着に食い込むなど、最後の指名枠としては十分すぎるほど稼いでくれた。やはりウインドインハーヘア×ストームキャット×Unbridled’s Songのニックスは大正義。ちなみに今季はその配合を3頭指名したが3頭とも勝ち上がってくれたのですごい。
良かった探しをするなら、7頭勝ち上がりで全頭3着以内経験ありということで、全頭勝ち上がりしてもおかしくないくらいのアベレージは確保できたことだろうか。ただ、勝ち上がりに時間を要したり、完成が遅かったりというのはやはり反省すべき点だ。
来季に向けてはこの辺りを踏まえて、アベレージを保ちつつも2勝馬をもっと増やしたいところ。
2023-2024シーズンの指名方針
昨季の指名方針はこのエントリに書いた感じだった。
一定の手ごたえはあったので大まかな方針は変えないが、いくつかはブラッシュアップしていきたいと思っている。今季はこんな感じ。
リーディング上位種牡馬を舐めてはいけなかった。トレンドに素直な種牡馬はしっかりと確保する。もちろん配合的方向性はしっかり確認。実績。
ルール的にも新種牡馬は指名必須。ここで差をつけるべくしっかり配合を吟味。新鮮。
生産牧場はノーザン系中心にしつつ、日高浦河あたりの躍進も考慮して指名。多様性。
2022-2023は全頭デビューかつ賞金確保はよかった。前年同様、黒本他の写真やnetkeibaの掲示板、馬名決定情報などで順調度を確認。実在。
前回同様、コメントなどで「ゆっくりと」「時間がかかる」「頓挫があり」という表現があるものはなるべく避ける。順調。
配合的には2022-2023同様望田氏の血統理論を参考に、ニアリークロスとニックスを攻めつつ、あまり意識していなかった「3/4○○1/4非○○」の考え方を取り入れたチョイスを試みる。異系。
望田氏の理論はご本人のブログを読んでいただくのが一番だけど、その中でもこの記事を読んでいただくのが一番わかりやすいかもしれない。
今季のドラフトは昨季よりもそういう方針が早めに明確化されていたこと、TARGETで「○○の血をもつ繁殖牝馬×種牡馬」で簡単に検索ができることが分かったこと、このふたつにより配合的なところを先にかなりの数ピックアップして吟味し、黒本(今年は白かったけど)などと照らし合わせていい準備ができたと思う。
その矢先の指名順位シンガリには草だったが、これは実際は偶数順位が一番早い指名になるという利点もあるので、良し悪しというか立ち回り次第と言える。そんな中で2023-2024向けに指名したのが下の馬たちだ。
2023-2024指名馬プレビュー
1位 ファーヴェント
前述のとおり今年は1巡目がシンガリなので、1位指名が思った通り指名できるとは限らない。のだけど、運よく1位のつもりでチェックしていた馬は残ってくれたのでそのまま指名。
この2歳がラストクロップのハーツクライだけど、昨年ダービーをドウデュースが制したように活力が衰えないのは素晴らしい。この馬については母父にストリートクライを配してその母Helen Streetとハーツクライの母父トニービンが近似の血脈であることを背景にしたニックス関係と、父母~母父~母母がすべてNasrullahをもちつつ父父サンデーが一切Nasrullahを持たない異系という配合に魅力。
黒本でも動きの評判が良かったし、来年の今頃はこの馬でワクワクしていたいところ。
2位 アルセナール
巡目の都合上2位は即指名となる。ここはシンガリの妙味。1位では牡馬でダービーを取れそうな馬を指名すると決めているのだけど、2位以降は牡牝や路線バランスを考えながらの指名になる。今年はここで牝馬のクラシック路線で走れそうな馬を欲しい、ということで各POG本で評価のいい牝馬の中で、配合的に納得がいくこの馬をピックアップ。
やや成績が尻すぼみ気味のエピファネイアだが、配合的にはRobertoの系統としては柔らかい≒緩いところをどう補うかがカギで、そこが上手くいっていれば走る馬が出るのではないだろうか。この馬についてはエピファネイア産駒が芝で走る鍵であるサンデーサイレンスの血を持ちつつマイラー的に締まったNorthern Dancerの血脈を豊富に持ったサンブルエミューズが母。3/4ND1/4異系の形も含めて理想的な配合のように見える。
各POGでも体質の良さは牧場スタッフが絶賛。姉も走っているように繁殖としてのポテンシャルも高い母の代表産駒になってほしい。
3位 ミスドバウィの2021
2位を指名すると次までは遥か彼方である。こうなるとさすがに自分のリストからも数頭が消えていく。特に直前で、レイデオロ産駒で筆頭評価していた母マウレア、キズナ産駒で筆頭評価していた母スキアを持っていかれたので、牡馬クラシック路線で走れそうな父ドゥラメンテからピックアップすることに。
ドゥラメンテ産駒の基本は好走馬の多くが内包しているNever Bendの血で、母ミスドバウィはその父DubawiがMill Reefを抱えており条件を満たす。またキングカメハメハ系の配合の基本はNureyev~SpecialかLast Tycoon~Try My Bestをいじることで、母ミスドバウィはTry My Bestの全きょうだいであるEl Gran Senorを持っていることで配合を面白くしている。
厩舎等のコメントでもバランスの良さを評価されているし、兄セッションを上回るような活躍を願いたい。
4位 レガレイラ
4位は再び牝馬を。そろそろ新種牡馬をとっておきたい、というところで、各POG誌で評判のいい新種牡馬を父に持つ牝馬で配合が良い馬をと探していくと目に留まったのがこの馬だった。
スワーヴリチャードは新種牡馬なので血統表から相性を導くことになるけれど、そもそも自身の血統的な特徴としては
・母系と父の母父が濃いNasrullahで占められた3/4ナス1/4異系
・母父Unbridled's Song
・父の母父トニービン
なので、この辺りをどう活かすかではないかと推測した。少なくともこれくらいNasrullahがきつい父だと、5代血統表にNasrullah系がいないくらいNasrullahが薄い牝馬が合いそうな予感。
そんな目線で今年のスワーヴリチャード産駒を見ていくと、母ロカが8代前まで遡らないとNasrullaが出てこないくらい影響が薄まっていること、その一方で母系の祖ウインドインハーヘアからダンスインザダーク→ハービンジャーと、Sir Ivor≒HaloおよびTom Fool≒Atticaという日本に相性の良い血を継続してクロスしていて、なおかつ黄金配合でお馴染みのウインドインハーヘアとUnbridled's Songのニックスをもつなど、血統的な見どころが多いのが魅力の配合になっている。
実馬の動きも良く、使い出しも早そうで、勢いに乗る木村厩舎というのも大きな魅力。クラシック路線に駒を進めてほしい。
長くなったのでいったんここまで。続きは次のエントリで。