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闘鷲降臨~枇杷島SCよ、私たちは帰ってきた(20-21プレシーズンマッチ) #FE名古屋

一昨シーズンを最後に改修に入っていた我らが聖地、枇杷島SCにバスケが帰ってきた、というプレシーズンマッチ。それが同じ名古屋を本拠地とするB1名古屋ダイヤモンドドルフィンズとくれば、なかなかに高まる舞台設定でございますな。

FE名古屋 94-96 名古屋DD

試合の流れとしては、1QはFEが若干先行しつつも終わり際に追いつかれる→2QはDDが先行する流れもFEが食らいつく→3QはDDが走って離す→4QはFEの粘りから終盤追いつくも、最後はセットの精度に差が出て僅かにDDが抜け出して勝利、といった形。

全体的な印象としては

・個々の能力ではDDに軍配、とはいえFEの選手の能力水準も上がっている

・現時点での外国籍選手のコンディション、戦術理解度の差が大きい

・FEの攻撃の終わり方=オフェンスリバウンドとトランジションが整理されておらず、速い攻めを許すシーンが目立った

・プレシーズンということもあってDDのほうはかなり組み合わせを試していた。on1の時間帯も多かった。

・一方のFEは実戦での実践優先でかなり長い時間on2で臨んでいた→そのミスマッチが接戦になった要因

という感じで、例えば天皇杯などでのガチマッチになったらお互いまた分からない部分はあるのでしょう。FE目線では、「B1相手にあれだけできたこと」は自信に、96点も取られたことは反省材料として、残り3週間を過ごしてもらえれば良いのではないでしょうか。

個別の感想メモ

ティルマン…今季のエースは自分だ、と言わんばかりの、名刺代わりの活躍。サイズには劣るが技術は抜群で、得点源として期待できそう。

フィッツジェラルド…6か月ぶりの出走、体重120kg(+12kg)みたいな状態のプレーで、明らかに重め残りだったのがシュートにもクローズアウトにもトランジションにも出ていた。ただ、前評判よりもシュートレンジが伸びて3Pもスムーズに放っていて実際決まっていたのは好印象。

横江…前半は小林や斎藤らDDのPG陣のスピードやフィジカルにてこずって消えている印象だったが、勝負どころの4Qでは素晴らしいプレー。特にリムにアタックして決めきれるところを見せたのは大きい。

杉本…相手がB1クラスの選手でもまったくものともせずにいつも通りのプレー。格の違いを見せつけた印象。

鹿野…身体を張った守備、攻守での献身的な動きは昨季から変わらずだが、ドライビングレイアップを決めきったり時にはボールプッシュも行ったりなど攻撃面でのアグレッシブさが増して、より厄介な選手に進化した印象。

松山…全身バネみたいなすさまじい身体能力はB1相手でも全く問題なく通用。強気にリムにもアタックできるところも見せた。一方で攻撃の統率、プレーの判断という意味ではまだまだ。伸びしろたっぷり。

飛田…やや少なめのプレータイム。自慢のシュート力を見せるタイミングはなかった。まだコンディションが上がってきていないということかもしれないが、そもそもウォルドーが中に構えているときのほうが輝くタイプの選手であることは、昨年オトゥーレが加入してからのプレーを見れば明白。チームとして活かす形が出来上がることを楽しみにしたい。

ソウ…JBにはフィジカル負けをするシーンもあったが、ティルマンフィッツと並べたタイミングでは誰かがミスマッチになるわけで、そういうところでしっかりとインサイドを突けていたのは好印象。また、ティルマンフィッツを2-3の3に並べる形は、高さとカバー範囲の広いゾーンディフェンスとして可能性を感じるものだった。

…概ね杉本を休ませる役目として短時間ながら出場。シュートこそ一本、ややぎこちないシュートになってしまったが、守備でも献身的に動き回っていたし、練習中のシュート動作はかなりスムーズになっていた。慣れてくればいいプレーをしてくれるだろう。

ジャワラ…出場時間こそ少なかったが、アップ中のプレーを見ても身体能力は抜群。エアーズのフェイクに引っかかってカウントワンスローを取られたあたりはまだまだ若さを覗かせるが、いい経験になったと思われる。外のシュートにもチャレンジしているし、先が楽しみな大器であることは間違いない。

宮崎…彼も本日はプレイタイムは少な目。飛田と同様、どちらかというとインサイドをしっかり収縮できるところで使いたいことを考えてもある程度しかたない。試合前練習を見ているとラインから2m離れたくらいのところでもバシバシ3Pを放り込んでいたあたり彼もまた進化を続けているし、あの距離のシュートを実戦投入できるなら、今季も頼る場面は出てくるだろう。

会田…唯一出番なし。アップの時にややおとなしい抑えめの動きだったので怪我をしているのかと思ったらそうでもないらしい。現状言うまでもなく13番目の序列であり、ひっくり返すためには相当な努力が必要になりそう。ただ、彼が少しでもビッグマンを休ませ、また選手として貢献できるならばチームの戦力の底上げとしては大きい。ジャワラ→シェリフ→フィッツと守備でやっつける日を目指して頑張ってほしい。

首脳陣…川辺HC、澁澤AC、通訳坂東さんなど、ベンチにちゃんと人がいるのは非常にありがたい。相手の狙いを見破るにもひとりよりふたり、ふたりより3人。さらに機能していくだろう。澁澤さんは話しだしたら止まらなさそうなので、いつか直撃してみたいところ。

DDの皆様…相変わらずJBはチートな選手だという印象。稼働率が上がってくるといいよね。エアーズも頑強でプレーエリアが広い良い選手。ただ、この2人が同時起用される場合、ややインサイドが狭い気もするので使い分けをどうするのか、そういう意味でのon1お試しだったのかもしれない。ただ、試された天傑がかなりヒドい出来だったので梶山さんも頭が痛かろう。彼も含めて日本人は素晴らしい能力の持ち主が揃うが、一方で安定感に欠けるきらいもあるので、今日いなかったライオンズあたりが安定感をもたらせられれば、シーズンでも楽しみな存在になれると思っている。

シーズンが始まったのは選手だけじゃないよ

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5代目FEgirlsも本日お目見え。年々進化していると感じる彼女たちのパフォーマンスだけど、今年は9人、少数精鋭というに相応しいキレを見せてくれたと思う。シーズンインが楽しみ。

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そしてうめざわの和菓子も健在である。今季もよろしく。

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Nacky a.k.a. 青井高平
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