白いブラック企業のやばいサーバントリーダシップ

白いブラック企業ではパワハラ対策のために、一般的なリーダーシップ方式である支配型リーダシップからサーバントリーダーを推奨していたりする。「支配型」というと若干悪いイメージを持ちそうですが、決してそんなことはなく、指示を出してメンバーをリードするリーダーシップですので、メンバーの成熟度が低い場合や、チーム一丸となってミッションを進める場合などには効果的なリーダーシップです。ですから単純なイメージ戦略でサーバントリーダーシップを推奨、推進することは正しいこととは言えません。あまり考えずにサーバントリーダーシップを推進してしまうあたりが白いブラック企業らしさと言えるかもしれませんね。
さて、まずは一般的なサーバントリーダーシップについて紹介しましょう。その上で、白いブラック企業ではどのような残念なことになっているかをご紹介したいと思います。

サーバントリーダーシップの特徴は以下のようなことが挙げられます。
傾聴：相手が伝えたいことに耳を傾けます。
共感：相手の立場に立って理解し、相手の考えを受け入れて理解します。
癒し：部下を精神的にサポートし、問題解決を一緒に考えるのもリーダーの大切な役目です。
気づき：チームや部下の些細な変化を知ること。
説得：相手に同意を得られるような説得します。
概念化：将来を見据えた目標（組織やチームの目標）を明確にし、相手に分かりやすく伝えます。
先見力 予見力：過去の出来事から未来を見据え、方向性を見定める力が必要です。
執事約：相手が成長できるように支援し、信頼関係を構築します。
人々の成長に関わる：業務上の成果を超えて、社員が持つ可能性や価値を信じて、個人やチームの成長に深く関わります。
コミュニティづくり：社員が、働きやすく成長できるコミュニティを作ります。

こう見るとなかなか良さげなリーダーシップだと思いますね。
しかし、白いブラック企業ではそれぞれ残念なことになっています。対応させながら紹介してこうと思います。

白いブラック企業のサーバントリーダーシップ
傾聴：相手が伝えたいことに耳を傾けているフリ（ポーズ）をする。
共感：相手の立場に立って話を聞いているフリをして、共感している風に見せます。しかし相手の考えを受け入れることはありません。上に相談したけど受け入れられなかっただの、みんなで話し合ったけど受け入れられなかっただのと言い訳します。上っ面だけなので共感していないことはバレバレです。 
癒し：部下を精神的にサポートすることはありません。傾聴しているフリ＋共感しているフリをされ続けるので、心身ともに病んでいきます。問題解決を各担当の仕事、自分は管理職だからやれませんなどと言ってサポートはありませんし、一緒に考えることなどありません。
気づき：チームや部下の些細な変化を知るどころか、部下から言われたことすら無視をします。
説得：相手に同意を得られるような説得しようとしますが、同意しようとしまいと関係ありません。やらなければ部下の問題とするので、説得するポーズだけ取ります。 
概念化：将来を見据えた目標どころか直近の目標もありません。目標管理面談も半年に一度はすることになっているはずなのに、まったくされずにシステム上のチェック（実施済み）だけされています。スローガン的なこと「みんなでうまくやっていきましょう！」くらいしか言わないので、何をしたいのか？何をすべきなのか？まったくわかりません。伝える気はさらさらないのだと思います。 
先見力 予見力：自分は２、３年で買われると思っているので、その間だけ耐えればよいと思っています。そういう意味（自分の立ち回り方に対する）で先見力はあるのだと思いますね。
執事約：部下の信頼を得ようという気はさらさらありませんね。自分よりも上の人間に好かれることだけ熱心に考えているようです。
人々の成長に関わる：これ、口ではよく言われますが、意味が少し違いますね。言葉では良さげに言いますが、本心では「お前ら勝手にできるようになって、俺が出世できるような成果だけ持ってこい！」的な感じです。社員の成長は大事と育成面談なるものもありますが、「どうなりたい？」「そんためには何をしたらいいと思う？」などとAIどころか定型のアンケートか？と思うようなことしか面談では言いません。
コミュニティづくり：社員同士が疑心暗鬼になって、自分の身は自分で守るしかない、他人を信用したら痛目を見る。本心など決して言えない。という世紀末的な職場環境になっています。

まとめると、傾聴して共感しているような雰囲気だけサーバントリーダーシップなだけで、実態がまったく伴っていないので、最悪な職場環境になっています。どんなに良い手法だとしても使う人間に依存するということです。360度フィードバックで平均から40ポイントもマイナスという異常な職場ですから、笑っちゃいますよね。点数でいうと100点満点で10点から20点というとんでもなく赤点職場です。残念すぎますね。