訴えられない社員のいじめ方
何度も言うが白いブラック企業は決して訴えられてはならない。
パワハラの要件を満たすようなことはしない。
以下は厚生労働省の規定するパワーハラスメントの要件である。
このうち③の部分の詳細説明は以下のとおりであり、特にこの部分について形式的な注意を払ってギリギリの攻撃をするのが白いブラック企業のいじめ方である。
簡単に言えば身体的な攻撃はしないし、モノを叩いたり投げたりもしない。明らかな暴言も吐かないし、露骨な阻害行動もしない。
???
だったら何も問題ないじゃないか!って?
そこが白いブラック企業のすごいところなのです。
簡単に言えばネグレクトである。要するに放置のこと。
と言っても孤立化させたと言われては大変なので、形式的な週次ミーティングはしっかりと行って、形式的な気遣いのポーズを取ることは忘れてはならない。しかし仕事の本題、例えば今後の計画や、進め方などの指示は全くないし、他部門とのやりとりなども当初は「任せてください。やっておきます」と言っていたのにも関わらず、直前に「あれどうなった?」と聞いてくる。部下が何やらうまくやったことを自分の手柄にし、うまくいかないのはすべて部下の責任、「言うことを聞かない」だの「能力が足りない」だのと部下には内緒でこっそりと上に報告して自分は逃げるのである。もちろんそんなことは部下には絶対に知られてはならない。(と言っても、壁に耳あり障子に目ありでバレてますけど)
普通であればうまくいかない状態では出世などしないのだが、白いブラック企業はそんなモンスター管理職が巣食っているので、より強大なモンスターに忠実なモノが残っていく。何せ自分がいる間に爆弾(業務停滞を隠し順調に進んでいるという嘘)が爆発しなければよいのである。運悪く自分がいるときに爆弾が爆発したら大変であるが、隠して隠して隠してまくって次のモンスターに引き継ぐのである。うまく隠し続けられる従順なやつに次のポストを任せるのである。そうしてモンスターの塔ができあがっていくのである。まれに勇者が現れるがあっという間に座敷牢行きである。外資の勇者でも現れるか、魔窟が限界に達して自滅するしかもはやどうにもならないのである。
話が横道に逸れたが、白いホワイト企業において自身もまたモンスターにならなければ生きていけないのだ。モンスターにならずに勇者やその勇者の仲間になった「奇特な人」、いや「危篤な人」はいじめの対象になる。
まずは勇者パーティの分解である。勇者は座敷牢に連行され、残った仲間は形式的には価値のある仕事ということだが、指導者もなく丸投げされ、指導も支援もない状態であるにも関わらず定期的成果を求められるのである。極めて難易度が高いので指導できる人を求めても、その場では「わかった」というがそのまま放置して、また何もなかったように成果を聞いてくる。異動を希望しても「わかった」と言いつつも半年後の面談では「まだそんなこと言っているの?」と何もなかったように、そしてそんな苦痛を訴えている自分が悪者のように扱われる。業務の進みが悪いのも自分の問題と言われ、改めて支援を求めても「わかった」というが結局は半年後の面談で同じことを言われるだろうと思うとうんざりする。人はこうして諦めていくのだろうか。
この職場は「まったく問題のない職場」となっている。その理由はこうした問題を労働組合に訴えても、管理部門に訴えても、産業医に相談してもなかったことにされるから、まったく問題なしとなっているのでる。白いブラック企業はどこもかしこもモンスターの仲間だらけなのである。
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