メルーカ見聞録 Part.2【ネクロマンサー】
「グアッ!」
ニシゴブリンたちが次々と倒れていき、心臓を抉り取られていく。
(何かの暗喩ではなくそれはもう物理的にもぎ取っている)
「ぬぅ!話にならんっ!」
ネクロマンサーは”魔眼”に心臓をかざし、地面に放り捨てた。
「ああ我が神は屈強なる魂を求めているというのに」
ギュンッ
その刹那、ネクロマンサーは大きく体を仰け反らせる。
喉ほど近くをマチェットの刃先がギリギリで通り抜けた。
「オレの剣技を避けるとはなァ!」
疾風のごとく現れた二刀のゴブリンがすかさずもう片手の得物を振り上げる。
「この屈強さはァ!いいじゃないか!」
ネクロマンサーはそれを波打つ刀身で受け流すが脳天にマチェットが迫る。
「クァアア!」
断末魔のような雄叫びを聞いたゴブリンは勝利を確信したが、それはネクロマンサーの断末魔ではなくニシゴブリンたちの魂があげる悲鳴だった。
ネクロマンサーの額、瞳を象った魔具が閃光を放ちニシゴブリンたちの魂が爆発四散した。
そして立ち込める爆煙から両者が飛び出した―
~ミニコレクション:ネクロマンサー~
君はネクロマンサーに気に入られたようだ!
スモルドの中でも特に宗教や呪術に精通しており、君の助けになるはずだ。
どうやら君の物語に同行したいようだ。
もし気になるならこの下に記したメルーカのギルドを訪れるといいだろう。
支度金にはミニの移動にかかる旅費も含まれている。数日で君の家まで辿り着くはずだ。