想定読者を「たった一人の誰か」にする理由
「たった一人に刺さらない記事は、結局誰にも刺さらない」というのは、ライターをやっていればよく聞く話です。
私たちのチームでは税金に関する記事を書いていているのですが、想定読者を「たった一人の誰か」にすることをずっとためらっていました。
理由は、想定読者を絞ることで、あまりにも狭い範囲での解説になってしまうんじゃないかと感じたからです。
税法は本当に複雑で、100人の読者がいれば100通りの解説方法があるという感じなので(あくまでイメージです)。
でも、最近は、ペルソナの範囲が広いことで、記事の方向性が定まらなかったり、具体例を載せるのが難しかったりして、記事のクオリティを下げる要因にもなっていました。
そこで、ペルソナについていろいろ調べたところ、こんなことがわかってきました。
■一人が価値を感じるものは、同様に反応してくれる潜在的な人が多くいる
■一人に刺さらないものは、だれにも刺さらない
■最大公約数的な施策は問題解決の具体策が見えてこない
・・・というわけで、ペルソナを「たった一人の誰か」に絞っていこうと思います。
実は、ペルソナを絞るのにはもう一つ理由があります。
チームでつくる記事にもっと独自性をだしていきたいと思っていて、その取り組みの一環として「ショートストーリーを載せる」のを検討中です。
具体的なことは何一つ決まっていませんが、今まで解説メインだった記事の3分の1くらいをショートストーリー(物語)にして、読者の「理解の促進」と「記憶の定着」を図る作戦です。
これを実現するにはペルソナを絞る必要があるので、そんな理由もあって想定読者を「たった一人の誰か」にしようと考えています。
徐々にですが、少しずついろんなことが改善している気がして、ほっとしています。(ここ数ヶ月は忙しすぎて、こういう細かなところにまで気がまわらなったので)