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あおゐ的趣味を語る【その2】
今回は第二弾という事で、第一弾に引き続き列車信号保安装置について
語っていきたいと思います。
ここで第一弾のあらすじと行きたいところなんですが、あまりにも長くなりそうなので、ここでは第一弾のURLを張り付けておきます。
(第一弾から読むことを強く推奨します)
というわけで、今回は第一弾の最後でお伝えした通り、私鉄のATSについて
語っていこうと思います。
私鉄のATS
今回の分類は地上子の種類によって分類します。
一部私鉄は情報が少ないため、憶測を含みます。
大手・特殊な制御等の代表的なものを紹介します。
専門用語が度々出ますので、ここでもう一度前回の記事を読むことを
強く推奨します。
変周式(単変周・多変周)地上子
地上子の間隔により照査速度を任意に設定可能で、地上との相対速度で計測するので速度計とは関係ない。
京阪型速度照査ATS
京阪電気鉄道の信号による速度制限は、絶対停止0km/h・警戒25km/h・
注意45km/h・減速65km/h・進行の5種類である。警戒・注意・減速の現示による速度制限を+5km/hで通過すると直ちにATSによる非常ブレーキがかかり、完全停止するまで復旧できない。
カーブにおける速度照査の方法はパターン照査の原理に似ている。
例えば、”残りxメートルでnkm/mを超えていれば非常ブレーキ”
という形で、速度照査を行っている。
現在、京阪線は全面的にK-ATS(後述)に切り換わったため、現在では、
大津線のみで見られる。
名鉄式ATS
2つの地上子の間を0.5秒以内で通過すると動作するようになっている。
多変周式信号ATS
(多変周式(点制御、連続照査型))
地上子で車両側が信号機の現示に対応する信号を受信・記憶し、その信号に合わせた一定の速度で連続的に照査する。
信号機などで照査速度が上がっても、次の地上子を通過して信号を受信するまでは照査を続けるか、確認ボタンを押して照査を解除する。
確認ボタンが無い会社・路線では、たとえば、低い速度信号の速度制限を受けた場合、現示速度が上がっているのにもかかわらず、長時間の低速を余儀なくされることから、タイミングによっては列車の遅延につながるという欠点がある。
基本的な動作として、
絶対停止0 km/h・警戒25 km/h・注意45 km/h・減速65 km/h、進行(路線最高速度)
のような照査が行われる。
一部例外がある。
東武鉄道TSP式(多変周式・パターン照査型)
多変周・点制御式ATSだが、前述の様に信号現示に応じて階段的に速度照査行うのではなく、車上装置で発生する2段階の速度照査パターンを用いて連続的に行い、列車速度がその速度照査パターンを超過した場合に非常ブレーキが掛かる独自のATSである。
JRのATS-Pと異なる点は、トランスポンダのように停止信号までの距離を
伝送して1段階の減速パターンを発生するのではなく、信号機の現示に応じて2段階のパターン(60km/hまで減速、15km/hまで減速の2パターン)を用いて速度照査を行う点。なお、運転台上に減速パターンの速度照査発生時の照査速度を表示する表示灯があり、ATSによる減速パターンの速度照査が行なわれていることを確認できる。
運転台の速度計の60kmと15km付近にATCの車内信号の表示に類似した
表示灯があり、丸形の15と60の表示のタイプ。
60kmと15kmの指針外側に青色発光の三角矢印が表示されるタイプ。
の2種類が存在する。
現在では青色発光の三角矢印のタイプは少数となっている。
軌道電流式
東急ATS
信号機直下に軌道に並行したキャンセルループ(添線)を備え、そこに
車上装置がそのキャンセルループを通過した際に、その時間を計測し、
1秒以下であれば速度超過と判断して非常ブレーキを動作させる。
信号機から60 - 80 m前方にキャンセルループが設置されていて(運転士に分かるように線路脇に黄色四角の標識が設置されている)、そこで
15km/h照査を行うようになっており、信号機手前で安全に停止できるようになっている。
C-ATS
C-ATSは新京成電鉄(一部区間)・京成電鉄・北総鉄道・都営地下鉄浅草線・京浜急行電鉄の各鉄道事業者で使用されている、多情報連続速度照査
パターン式のATSである。
絶対停止機能を有する。車上装置については、ATS表示器は運転台窓の左側に箱形の物が設置され、上中下3段のLED表示を行なう。条件の異なる多数の路線について1種類の車上装置で対応するため、車上データベースを
用いずに地上装置主体のシステムとなっており、各社局ごとの事情に合わせて車上装置の動作・表示器の表示には違いがある。
注意・減速などの信号現示に対する制御は、信号機を通過した時点から現示に応じた速度照査を連続的に行い(緑色の数字表示)超過時は常用最大制動で照査速度まで減速させる。
京急では、注意信号の手前のパターン信号発生点のB点で68km/hの速度照査を行う。
停止現示に対しては、信号機手前のパターン信号発生点であるB点進入から絶対停止パターン制御信号が送信される。この時、車上装置ではベルが2連(チン!チン!)鳴り、ATS表示器には橙色の数字および都営地下鉄・京成 では「P接近」京急では「P」が表示され、パターンを抵触した場合は
非常制動で停止させる。
絶対停止パターンの照査範囲内で停止すると自動的に7.5km/h照査
(誤出発防護機能)に切り替わる。
閉塞信号機停止現示の場合は、停止してから1分経過すると車上で自動的に15km/h照査に切り替わり、無閉塞運転が可能になる。なお、信号現示が変化すると地上装置から新しい情報が送信され、その都度確認スイッチを操作する必要はない。
曲線における制御は、曲線手前に信号発生点(CB点)を新たに設け、制御信号を送信する。
京急・都営地下鉄ではCB点通過後に速度制限パターンによる照査が行われ、「都営地下鉄 : 緑色 (L)、京急 : 橙色(L表示と照査速度の交互表示)」速度超過時は京急は非常制動、都営浅草線は常用最大制動が動作する。
京成ではCB点において曲線区間の制限速度に対応した速度照査のみが行われ、速度超過時は常用最大制動が作動する。
各社局とも、ATSにより非常制動が動作した場合は新設した非常ブレーキリセットスイッチを操作して解除する。
また新たに、ノッチカット機能も搭載した。
これは、制限速度以上の加速および、停止信号直下(絶対停止)では、加速操作が自動的に切られる機能である。具体的には、制限速度以上に力行した場合、チン・ベル鳴動とともに緑色の「NC」が表示点滅と同時に力行が強制的に遮断される。また絶対信号機停止現示で停車した場合は、赤色の「NC」表示とともに常用最大制動が動作し、信号が上位に切り替わらない限り、力行操作が不能となる。
小田急ATS(D-ATS-P)
これまでの地上子による情報伝送の他に、軌道回路も制御に用いるもので、地上子と軌道回路の双方からの情報で制御する。
これまで地上子で伝送していた信号現示についてはレールからの伝送とし、地上子からは2つ先の閉塞区間の距離を伝送する。
信号現示による最高速度はこれまで通りとなるほか、信号機が下位現示である場合はその現示が示す最高速度まで減速する速度パターンが車両側で生成される。
そのため速度パターンは多段制御の速度パターンとなる。また踏切支障・
ホーム上の非常スイッチ操作が生じた場合も自動で非常ブレーキが作動できるようになる。
以上です!
以上です!お疲れさまでした!
あとがき合わせて3300文字と控えめで。
今回のnoteは、前回の第1弾の続きでした。
途中の用語などはわからない場合は、申し訳ないですが、
自分で検索してください…お願いします…
一応次回は、ATC(Automatic Train Control)について書いていきたいと思ってます!
公開時期は未定ですがゆっくり書いていきます。
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