子育てってこういうこと
次男(4)の「だれもあそんでくれなかった」発言以来
はじめての保育園。
朝、本人はもう忘れてしまったかのようにケロッとしていたけれど
私は内心ドキドキだった。
「やっぱり行きたくない」と言われたらどうしよう。
たまに訪れるなんとなく行きたくない病なら
「早めにお迎えに行くからね、がんばっておいで」というが
今回はちゃんと理由を説明してくれたから
本人がその気になるまで休ませてあげるのもいいのかもしれない。
でも、今日はなんとかなるけど、明日の仕事はずらせないしなぁ・・・
と、そんなことを考えていた。
でも、彼は本当に何事もなかったかのように、クラスに入っていった。
*
それでも私は一日中そわそわしていたし、お迎えのときは走って行った。
今日の夜ごはんは、彼のリクエスト通りハンバーグの予定だし
今年はじめての桃も買った。
サングラスも胸にかけるのではなく、ちゃんとバッグにしまって
いつ胸に飛び込んできても受け止められるようにしている。
よっしゃ、いつでもかかってこい!!
(心配しすぎてテンションがおかしなことになってる)
*
ドアを開けると、次男は先生といっしょにカエルを折っていた。
(ん?なんか物騒だぞ? あ、「折り紙で」が抜けてるからか)
あぁ、先生のところにいるのね。
また次男の思いが叶わなかったのかと思ったが
とりあえず「ただいまー!」と明るく声をかけた。
「ただいまー!今、カエルつくってるの!おかあさんにプレゼント!」
と次男。
いつもなら「おかえりだよ」というところだが
大人しくカエルができるのを待って、だっこして廊下に出た。
そわそわそわそわ・・・
ちょっと待ってみても
次男から「楽しかった」も「悲しかった」も出てこない。
しびれを切らして(早すぎである)、「今日どうだった?」と聞いてみた。
すると「楽しいだった!」と言った。笑顔だった。
よっしゃ!!と思わず心の中でガッツポーズ。
「なにがたのしかったの?」と聞くと
「Yくんとおままごとしたの。Kくんもいっしょに。HちゃんとKちゃんも!」と、とてもうれしそうな次男。
*
今日も次男は、金曜日に走って逃げてしまったYくんに
「おままごとしよう」と声をかけたらしい。
今日は「いーいーよ!」と言ってくれて、二人でおままごとをしていると
Kくんや他のお友達もやってきて、みんなで遊んだそうだ。
やはりYくんには悪意などなかったのだ。
次男のことを怒っていたわけでも嫌いなわけでもなく
ただ単に他のことをしたかったのだろう。
もしくは誘いが聞こえていなかったのかもしれない。
いずれにしても、今日二人は仲良く楽しく遊んだ。
それで十分だ。
*
次男は落ち込んでなどいなかったけれど、予定どおりハンバーグ。
チーズで目とほっぺをつくり、アンパンマン風に。
我が家では日頃こんなことをしないので、とても特別だ。
加えて食後には今年はじめての桃。
次男をはじめ、みんな大喜び!!
・・・のはずが、そうではなかった。
チーズがでろ~んとなって
「ぼくのハンバーグ、アンパンマンじゃない!」
(そこがチーズの醍醐味だと思うのだが・・・)
桃をむくときにお手伝いを申し出てくれたので
ちょっと包丁でむいて渡してあげても
「つぃ~~っと剥けない!」とイライラ。
(だからお母さんがやるよって言ったじゃーん)
桃をお皿に三等分したものの
ゆっくり味わう派の次男はパクパク完食した三男にねらわれ
つるんと落として「三男がおとした~~」と泣き・・・
(気持ちはわかるけれど、strawberry on the shortcakeは
最初に苺を食べちゃう方がモテるらしいよ?)
あれ?全部裏目にでているぞ?
*
やれやれと思ったが、
子育てって結局こういうことの連続だ。
なにもしていなくても案外逞しく育っていたり
よかれと思ってしたことが裏目に出たり。
なにかしてあげたいと思っても、うまくいかないことも多い。
完全に独立した個人だから、行動も思考もこちらの予想を超えてくる。
だから、なにかしてあげようとするのではなく
ただただ「そっかぁ」と寄り添うだけで十分なんだろうな。
と改めて思ったのでした。
*
長男は、はにかむように笑う。
このままいけば松坂桃李のいいとこまでいくんじゃないかと思っている。
(完全に親ばかなので聞き流してください。)
三男は、「きしゃしゃしゃ!」と本当によく笑う。
(その分、本当によく怒る。)
そして次男は、笑うと右のほっぺにえくぼができる。
(本当にかわいいえくぼで、人当たりの良さが凝縮されている。)
私は彼らの笑顔を見守り続けたいなと思う。
あ、もちろん旦那さんの笑顔もね。
(おっさんなのに、代謝がよすぎるのか、笑うとほっぺたが
ぽっとピンク色になる。まるで少女のようだ。おっさんなのに。)