②『天使の修行の落し物』
ポン助🐈⬛が居なくなって、そろそろ1週間になる。
そのあいだ僕にあったこと。
神様から、僕が消えるまでの時間を、少しでも伸ばせることが出来る青色の靴をもらったんだ。
この靴を履いて散歩しなさい、と。
「なんで靴?それよりも''消えるって嘘だよ''って言ってくれないかなぁ」と心の中で呟いたけど、そんな声届くわけなくて。
散歩しながら、置き去りにしてきたモノを見つけなさい、って言われた。
どうやら僕は、うっかり大切なものを置き去りにしたまま''天使の修行''をしてたらしくて、修行が終わると天使になる筈が、消えて風になって彷徨ってしまうことになると、修行では無くなってしまうらしいんだ。
やらかしてしまった。
なぜ僕が''天使の修行''に?って始めは思ったさ。
どこにでもいる、何の取り柄も無いこの僕に?''天使の修行''なんか出来るわけない!って、ポン助🐈⬛に泣いて愚痴ってばかりだった。
けど、いろんな人間のお手伝いをしてたら、そんな事どうでもよくなって。
何より、あの、夢を見てる時のキラッキラの瞳!その夢を叶えた時の笑顔!叶うこと出来なくて流した涙、いろんな想いを、感情を一緒に感じてたら、人間って良いなぁ〜って。
やれやれ、でもさ、散歩って、いったいどうしたらいいのか。
普通に歩くのは違う気がするし。
あ、そうか。
も一度、あの頃歩いた道程を散歩してたら、大切なもの、見つかるかもな。
痛っ!誰だよ!僕の足に!
あ、ポン助🐈⬛!!
良かった〜!ひとりで散歩なんて心細くて、ホントは泣きそうだったんだ。だって、ただの散歩じゃないみたいだし。
キミが傍に居るってだけで、僕は安心するし心強いよ。
ね、もしかしてさ、キミが神様にお願いしたの?
なんだか、、さ、そんな気がして。
うん、そういう事にしよ!
いつも助けられてばかりだね、ありがとね。
もう遅いからさ、今日は休もか。
おかえり、言い忘れてたよ。
お休み、また明日。
ーつづくー