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ヤマブキとシロヤマブキ

よく庭木や公園樹にされる八重咲きの「ヤエヤマブキ」
「山吹色」の語源となった花で、本当に明るいきれいな色
一重(基本種)の「ヤマブキ」
ヤマブキは葉の付き方が互生(互い違いにつく)
花弁が5枚

一重のヤマブキが野生の基本種で、よく植えられている八重咲きの「ヤエヤマブキ」は園芸種なのだそう。
と、ここまではいいのだけど、白い花のヤマブキに関して勘違いをしていたことが判明した。
近所で庭木などにされていて、白い花のヤマブキだと思っていた木は、花弁が4枚で、ヤマブキとは属が違う別種の「シロヤマブキ」なのであった。
ヤマブキの白花種は別にあって、花はクリーム色で花弁が5枚のもので「シロバナヤマブキ」と言うそう。でもこれは見たような記憶がないので、「シロヤマブキ」の方が多く植えられているのかもしれない。
○シロバナヤマブキ(ヤマブキの白花)
 バラ科ヤマブキ属 5弁花 葉は互生 
○シロヤマブキ   
 バラ科シロヤマブキ属 4弁花 葉は対生

ヤマブキ(山吹、学名:Kerria japonica)
バラ科ヤマブキ属(本種のみの一属一種)の落葉低木。花期は4~5月。
原産地は日本と中国で、低山の渓流沿いや山の斜面、やや湿り気のある明るい林の木陰などに群生する。地下茎を伸ばして増える。
一重の基本種には暗褐色の実がつく(果期は9~10月)。
園芸種のヤエヤマブキは、雌しべが退化し、雄しべが変化して花弁になっているので実を結ぶことはないそう。

薬用に関して、Wikipediaに「葉や花には利尿成分が含まれ、漢方の利尿薬になる。花は「棣棠花(ていとうか)」と称する生薬。」とあるのは中国でのことみたいだ。
日本では民間薬として古くから乾燥した花や葉を揉んで直接患部につけるなど切り傷の止血剤として用いられていた。

下がシロヤマブキ(シロヤマブキ属)

右側に、昨年の花の実(黒い実)が残っている。
シロヤマブキは葉の付き方が対生(2枚ずつ対でつく)
シロヤマブキは花弁が4枚

シロヤマブキ(白山吹、学名:Rhodotypos scandens)
バラ科シロヤマブキ属(本種のみの一属一種)の落葉低木。花期は4~5月。
中国地方の石灰岩地に稀に自生し、野生のものは絶滅危惧種。日本以外でも朝鮮半島や中国に自生する。
高さは1~2m。
9~10月に、一つの花に光沢がある黒色の実を4個ずつつけ、翌春まで残る場合がある。

下は、ちょうど近所の花壇で咲いていたもので、ヤマブキに花の色が似ているので名付けられたというヤマブキソウ。
野生のものを見てみたい。

ケシ科ヤマブキソウ属(クサノオウ属)で有毒とのこと
きれいなヤマブキ色で花弁は4枚

ヤマブキソウ(山吹草、学名:Hylomecon japonica)
ケシ科ヤマブキソウ属(クサノオウ属)の多年草。花期は4~6月。
やや湿った明るい落葉樹林に生える。
別名クサヤマブキ
草丈は30~40cm。花弁は4枚。
全草有毒でアルカロイドを含み、誤食すると嘔吐やしびれ、呼吸麻痺を起こす。
葉や茎を切るとケシ科特有の有毒な黄色い汁液を出す。


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