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アジサイ「万華鏡」のかんざし 制作秘話

梅雨入り間近。アジサイの季節になってきました。

この季節にぱっと目を引く紫陽花。コロナの影響で今年は紫陽花観賞のお出かけも難しいかもしれませんね。来年は明月院や長谷寺に行きたいなあと思っています。

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つまみ細工で紫陽花は人気

つまみ細工で人気の花というのがある気がしています。春は梅やサクラ、初夏は藤や紫陽花、季節を問わなければ、バラや菊、ダリア、でしょうか。5月頃からSNSでも紫陽花の作品をよく見かけるようになってきました。
紫陽花といっても、はんくすで構成された紫陽花やペップと合わせたガク紫陽花、万華鏡、そしてオリジナルのものもあったりとして、拝見していてとても楽しくなります。

制作のきっかけ

小花が密集しているアジサイは、私の中でつまみ細工では、時間がかかるタイプのお花と思っており、これまでなかなか手付かずでした。

ただ、去年の母の日に紫陽花の万華鏡の品種を知ったとき、あまりの美しさと華やかさに「いつかつまみ細工で表現したいなあ」と思っておりました。

今回、別件でオーダ品を作成中で、あるモチーフで生地に染色する方法を模索しておりました。その中で万華鏡の小花で試してみることになり、作り始めたらなかなかいい感じになり、最後まで仕上げるまでになってしまったというのがこのかんざしの制作のきっかけです。

万華鏡は難しかった

万華鏡は小花の花びらの構成が、万華鏡を除いたときのような六角形のようなフォルムなんですが、段ごとの花びらは三枚ずつで2段合わせて六枚のようでした。そして花びら自体も外側から内側に向かって単純に小さいのではなく、形も微妙に変化している。小花の構成を理解してつまみへ落とし込む作業がこれまでと違い、結構時間がかかりました。

次は、目的の染色。
技法に付いては詳しくは書けませんが、染色は非常に苦労しました。通常、生地に染色をしてその後につまむのですが、摘んだ後に染色する場合もあります。今回は両方試してみることにしました。

色についても花びら単位で濃かったり薄かったりグラデーションになってたりで、非常に複雑。この複雑さが、全体見たときの美しさを表現していると思うので、小花を作る作業で妥協はできません。

生地を湿らせてから色をのせて自然なグラデーションを出すのですが、乾いた時に、全く違う状態になっていたりで、夜に作業し満足して眠りにつき、朝目覚めて愕然とするというのを繰り返しました。(笑)
※下記は試作中の写真

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10輪できてようやく見えた

直径2cm弱ほどの小花を10輪作ってようやく、ゴールが見えてきました。
ここまできてようやく仕様の確定です。花びらの枚数と生地の寸法、それぞれの摘み方が決まってはじめて生地の裁断に入ります。

つまみ細工は準備が7割だと感じています。生地の染色、糊かけ、裁断、おちりんを作成してようやく生地を摘めるのです。

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組み上げや仕上げについて

パーツが揃ったらいよいよ組み上げです。十数本の小花をまあるく組み上げますが、あえて均等ではなく、少し高さにアンバランスを出して、リアル感を追求しました。小花ごとが多少重なり合うことでそれを表現しています。

今回は花自体が非常に印象的ですので、他のあしらいの小花などは追加せず万華鏡のみでかんざしとしました。パールのビーズで葉の付近に華やかさを、葉の上にはラインストーンの水滴を置いてみずみずしさをプラス。花には4匁という非常に薄い正絹を使用していますので、繊細さが前面にでた作品に仕上がったと思います。花と葉っぱ合わせて幅7cmほどですので写真で見たイメージより小ぶりなかんざしです。

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ヤフオクで出品中です

ここまでお読みいただきありがとうございました。
紫陽花「万華鏡」かんざしをお迎え希望の方は以下よりお願いいたします。1点物ですので、ショップではなく、オークション形式とさせていただいております。(6/1が落札日です)


過去にもヤフオクで出品させていただいております。


私は作品1点1点に思い入れをして制作しますので、基本同じ作品を量産せず1点作りきりです。販売時はそのときのみです。Twitterが一番告知として早いので、蒼菊の作品が気になる方は是非フォローお願いします。

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蒼菊 @つまみ細工作家
自身の作品創作の材料費として大切に使わせていただきます。心に残る作品を発表できたらと思います。