みじかい話「倉庫にすむのは・・・」病院編
モンスターペイシェント
モンスターペイシェントとは、患者やその家族のことで、医療従事者や病院に理不尽な要求や暴言、暴力などをふるう人のことです。
患者は寝たきりのお年寄りで問題はなかったのですが、その方の娘がモンスターペイシェントだったのです。
その方の行動は、、、
許可なく病室に寝泊まりする
病室の洗面所で髪を染める
室内の清掃をしようとするとわざとゴミを落として拾わせる
看護師が病室の窓を、開けると勝手に開けたと暴言を吐く
看護師が患者の体位変換をしたり、処置をすることに対して難癖をつける
あまりの態度の悪さに、強制退院させられてもブラックリストに載っている患者は、他のどの病院にも受け入れてもらえないので、戻ってくるのです。
何度か、入退院を繰り返したのち患者が亡くなったのですが、玄関で見送るスタッフたちに娘は、「あかんべーーー」をして去っていき、その後入院費も払いに来ることはありませんでした。
おっぱいをかぶり
入浴介助は二人体制で行います。
背中を洗うときや衣服の着替えをするときは、ひとりは患者を横に向けたら、前から支えることになります。
私は身長が低いので、患者の目の前に胸があったようで、いきなり患者が胸をかぶりと噛みついてきたのです。
ビニールのエプロンを付けていたので被害はありませんでしたが💦
患者の奥様にはなすと・・・
「いやーーー!まだそんな元気が残ってたんやねぇ~」
師長は・・・
「明日から、鉄のブラジャー着けてきなさい」
気を使ってくれた患者
さきほど私は低身長だと言いましたが、大柄な患者の車いす移動の介助は、身長差が大きすぎて大変です。
その日も患者を支えようとしていたのですが、他の人が見ると、どう見ても大木にしがみつくセミのようでした。
すると・・・
患者はとても軽く、すんなりと車いすに移動できたのです。
同僚たちから、あの人の移動は重たくて大変だ!と聞いていたのでびっくりしていると、
「だって、あんた、ちっこいから僕が寄りかかったらつぶれるやん」
私の身長は患者さんを支えるのではなく、自立をうながすことができるようです。
倉庫に住むおばけ?
病院はいがいと縫い物が多いので、私はリネン室でよくミシン掛けをしていました。
その患者は、軽い認知症だったのですが、看護師に「向かいの倉庫におばけが住んでるよ」
「毎日、ガタガタ音がしてるねん」
と言ったそうです。
看護師から「あれTOMOKOさんやんねぇ~」と言われたのですが、
そうなんやけど・・・あの患者さん、毎日顔合わしてるのに、ずっと私をおばけと思ってたん?