始まり
恋愛話は大好きです。
みなさんのお話を読んで、ドキドキしちゃってます。
コッシーさん、素敵な企画をありがとうございます。
ということで、私と夫との出会った日を書こうとしたのですが、どれがちゃんとした出会いなんだろうって悩みました。
大学のサークルで出会ったのは確かなのですが、「一番始めは~」と記憶を探った結果……。
新入生歓迎のバーベキューに、たどり着きました。
その日は、夜の浜辺でバーベキューということで、『堤防沿いに集合』と連絡をもらいました。
私は、自転車で風に揺らめきながらキコキコと、待ち合わせ場所に向かいました。
少し早く着いたのですが、一緒にサークルに入った子が私よりも早くに来ていて、ほっとしたのを覚えています。
二人で海を見ながらしゃべっていると、いつのまにかたくさんの人が集まってました。
四年生から一年生までいるけど、なんとなく一年生って分かるんですよね。
馴染んでいない感やこなれていない感じが。
それに対して、三、四年生はなんて大人なんだと思いました。
車で来ている先輩もいて、目がキラキラしてしまいした。
☆
30人くらい集まったと思いますが、初対面の人だらけで誰が誰だかわかりません。
先輩には挨拶をちゃんとしなくちゃと思い、友達と自己紹介巡りをしました。
しばらくして日も暮れかけ、幹事の方々が「そろそろ始めようか」と言った時、
目の前に、さっそうとバイクが乗り込んできました。
ヘルメットを脱ぎ、降りて歩いてくる人に、『あ、先輩かな?』と思った私は、近くにいる先輩に「あの人は何年生ですか?」と聞きました。
すると「うん? 一年じゃないかな」と答えました。
その時私はなぜか、『この人とは住む世界が違う』と本能的に思いました。
完全に数歩退いた私がいました。
でも気になります。
バーベキュー中にも、ちらちらと見てしまいます。
なんだろ、堂々としすぎでしょ。
遅刻だし。
バイクかっこいいね。
あ、話している。しかも女の子ばっか。
火起こしを手伝う背中。
馴染むの早くない?
あ、こっち来た。
逃げる私。
なんで逃げる必要があるんだろう。
でも、この人とは関わりたくないと体が勝手に動いたようにしか思えませんでした。
今だから言います。
「逃げて、ごめ~ん。なんか怖かったのよ」
その後、一年以上友達をして、付き合って結婚して、同じ屋根の下に転がっているあなた。
出会いって不思議ですね。
というか、これは出会いなのかな?
出会いじゃなくて、一方的に私が見ているだけなのでは……
そうなんですよね。
結局、私はこの時から、ずっと夫を追いかけていたんだろうな(逃げたのに)。
その後、ちゃんと話をしたのは、しばらくしてから遊びに行った電車の中だったような気がします。
その話は、またいつかどこかで……
ここまで読んでくださりありがとうございました。