素敵な旅の本 「ハグとナガラ」by 原田マハ
最寄り駅近くに図書館がある。
だから旅に出るときは、図書館に立ち寄って、なるべく薄い本を1冊探し、ひょいとバッグに入れて出発。旅から帰ってきたときに返却ポストに入れて旅が完了ーというスタイルが気に入っている。
さて、今回は、大好きな作家 原田マハさんの旅のエッセイを選んだ。
行く先は熱海。友達が熱海の海が見えるリゾートマンションに住んでいて1泊させてもらうことになった。朝起きてすぐにマンションの温泉で朝風呂。海を見ながらページを開くと、偶然にも、主人公の「ハグ」が新幹線で三島駅に着く。
「あっ。近い。」私は明日、三島に行く予定だった。なんという偶然なのか。一気に親近感が湧く。ま、ハグは、三島は通り過ぎただけなんだけどね・・。それはともかく、ハグが図らずも、一人旅をすることになるところから、話が始まる。
原田マハさんの小説が、好き。特に、「本日はお日柄も良く」そして、「キネマの神様」は号泣した。そうそう、「キネマの神様」は、最寄り図書館内のスタバで、一人、3日くらいかけて読んだのだが、後半、涙やら鼻水やらがあふれてとまらず、大変なこととなった。外であんなに号泣している人もまずはいないだろう。
そんなマハさんのエッセイは、初めて読んだ。内容は、はぐ(主人公)とながら(親友)の女二人旅について。独身40代ー50代女性に起こるさまざまな問題(親の介護など)と向き合いながら、折に触れて連れだって行く親友との旅が、いかに互いの人生を支えてくれているかについて、語られている。
箱根、赤穂、鞆の浦など、贅沢なお宿の描写は贅沢な気分になれてなかなかいい。でも、贅沢なこの女子旅スタイルが続けられなくなる事情も出てきて。。。。。。という展開だ。
なぜだろう。時々、目頭が熱くなるのは。
やはり、原田マハさんの文章は、わたしの涙腺を崩壊させる何かがあるようだ。
旅が好き。私は一人旅も、案外好き。
でも、気のおけない友と女子二人旅ができたら、それはもう最高だと思う。
独身じゃなくても、夫がいても、彼氏がいても、やっぱり女子たるもの、気の合う女子との二人旅は、旅の理想形ではないかと思うのだ。
また女子旅がしたくなる。
そうだ。思い立ったら行動だ!
心温まる本が読めて良かった。
本は、コチラです。