おすすめの本 「ピンヒールで車椅子を押す」
昔、乙武洋匡さんの「五体不満足」を読んだ時に、本人もさることながら、お母さんの育て方に非常に感銘を受けたのを覚えている。
この母があったから、この子が育ったのだと。
さて、この本は、脳性麻痺を持つ息子「亮さん」を育てる母の視点で終始描かれている。生まれてから、息子と二人大学で教えたりすることができるようになるまでの成長ストーリー。
息子の可能性を信じ、障害を個性ととらえ、息子のやりたいことを実現させていく、息子との会話に感動が詰まっている。
そして車椅子ヒッチハイクの一人旅、パラグライダーなど、周囲の人に支えられてやりたいことを実現していくストーリーには驚かされる。
息子を育てることで、自分を育てていく自信がなかった若き母のストーリー。障害のある子育てをするとかしないとか、そんなことではなくて、どう人生をとらえていくかという問いを読者に投げかけてくる。
自分をあきらめてしまうのか?
どんな状況にあっても、行動に行動を重ねた人だけが、夢を実現している。
だから動こう。あなたのままでいいから。
そんなメッセージが詰まった涙のあとに、前へ1歩踏み出したくなる良書です。
(カフェで読んでいて、涙が流れて、大変なことになりました💦)
すがすがしい気持ちになれる1冊です。