総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜(推薦入試)で評定平均は必ず必要?
俺、テスト勉強してないわ〜
この世でTOP3に入る信じてはいけない言葉です。
さて、それはさておき。
皆さんは何故テスト勉強をするんですか?周りが勉強しているから?お母さんが怖いから?テスト勉強がすごく楽しいから?それとも地位、名誉のため?
皆さん各自、勉強する理由は違うと思いますが、今回はその中でも大多数で占めるであろう『評定平均を上げるため』と考えている人向けの記事を書きました。
ちなみに記事の作者は平均するとオール8(オール4)でした。当時は知らなかったんですけど、これだけ評定があれば指定校や総合型選抜(旧AO入試)を狙えました。
皆さんももしかしたら総合型選抜(旧AO入試)を考えて調べてみると、合格できるチャンスがあるかも?
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初めに
2020年に、今まで『AO入試』と呼ばれていた形式は『総合型選抜』に、『推薦入試(指定校)』は『学校推薦型選抜』に、『一般入試』は『一般選抜』に変わりました。総合型選抜は、志望理由書・調査書・面接試験、小論文、学力試験などによって合否が判定されます。
では、総合型選抜で調査書やそれに記載されている評定平均は必須なのでしょうか?
結論から言うと、評定平均は総合型選抜ではある程度、学校推薦型選抜では絶対に必要です。
今回は評定平均が記載されている調査書、文部科学省が求める推薦入試の改善点、評定平均が必要な理由についてまとめました。
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調査書とは
調査書とは、学生の在学中の成績や学校生活について教員が作成した文書のことで、内申書とも呼ばれています。こちらは、主に入試で活用されます。
調査書には以下の内容が記載されています。
各教科の学習の記録(各教科の学習成績の状況)
各教科の評定平均(全体の学習成績の状況)
学習成績の概評
出欠の記録
特別活動の記録
指導上参考となる諸事項
各教科の学習の記録には、各教科の評定が記載されます。評定平均はその名の通り、それらの評定の平均値です。学習成績の概評には、A~Eまでの成績区分に何人が区分されたか記されています。出欠の記録には学年ごとの出欠日数、特別活動の記録には委員会活動などが記載されます。2021年度から拡充されたのが指導上参考となる諸事項です。この部分には学習における特徴や行動の特徴、特技、部活動、ボランティア、留学経験、取得した資格や検定、表彰などを記載することとなっています。
総合型選抜(旧AO入試)に
評定平均値って関係あるの?
さて、本題に入ります。総合型選抜(旧AO入試)では、出願基準として評定平均値が◯◯以上と設定されているものもあります。評定平均が4.2以上ないと出願できない、と言った旨が入試要項に記載されています。
総合型選抜(旧AO入試)を受験するか迷っている方の中には、「部活や文化活動などでの実績が無いけど、評定平均だけは高い」という方がいると思います。
総合型選抜(旧AO入試)では評定平均とその他の活動実績、どちらがより評価されるの?
そもそも評定平均はほかの指針と比べて重要なの?
などといろいろな疑問を持つ人が多いことと思われます。
評定平均が合否に与える影響は非常に大きいものがあります。ただし、総合型選抜(旧AO入試)と学校推薦型選抜とでは与える影響が異なります。それぞれにおける影響をまとめました。
総合型選抜の場合
総合型選抜(旧AO入試)は、詳細な書類審査と時間をかけた面接を重視します。よって、学力が合格基準のすべてではありません。知識や技能の習得を過度に重視しないのが総合型選抜の特色だからです。
しかし、先述した学生の学力不足という問題点を踏まえ、入試の段階で基礎学力の有無を見極める必要が出てきました。その際、各大学は個別検査や大学入学共通テスト、資格や検定試験の成績に加え、調査書内の評定平均値を積極的に活用することを求められています。
積極的に活用するということは、合否判定で調査書をある程度、重視してほしいということにほかなりません。こうした文部科学省の意向がある以上、総合型選抜においても評定平均は重要だといえます。
学校推薦型選抜の場合
学校推薦型選抜は、出身高等学校長の推薦にもとづき、原則として学力検査を免除します。そのかわり、調査書を主な資料として判定する入試方法です。
学校の推薦である以上、学校内で審査が行われます。もし、複数の推薦希望者がいた場合、評定平均は極めて重要な意味を持ちます。
各人の個性は重要ですが、学校の代表として通用する学力を持っているか否かは評定平均で判定されることになるでしょう。そうなると、評定平均が低い場合、入試はおろか学校の推薦すら得られないということになります。
また、推薦希望者がひとりであったとしても、学校の信用がかかっているため評定平均が低い生徒の推薦はかなり難しいと考えるべきです。学校推薦型選抜の場合、評定平均が高いことは絶対条件であるといえます。
評定平均以外に注意すべきこととは
評定平均が総合型選抜や学校推薦型選抜で極めて重要な意味を持つことがわかりました。それでは、他の項目はどうなのでしょうか。
志望理由書
志望理由書とは、名前の通り、その大学への入学を志望する理由について書かれた書類です。学校によっては自己推薦書やエントリーシートとよばれていることもあります。学校側は志望理由書にもとづき、面接試験などを実施します。
特に、総合型選抜(旧AO入試)では、志望理由書が大学側の提示する「アドミッションポリシー」に沿っているかどうかもチェックされます。アドミッションポリシーは各大学が求める学生像のことで、この内容を理解せず志望理由書を書いた場合、総合型選抜(旧AO入試)でも学校推薦型選抜でも非常に不利になります。
なぜなら、行きたい大学の求める学生像を把握していなければ、志望理由の本気度が疑われてしまうからです。志望理由書は評定平均と同じかそれ以上に合否に影響しますので、入念に準備しましょう。
特別活動の記録
2021年度から調査書は表裏両面1枚以内にしなければならないという規定が廃止されました。その理由は、調査書の内容を拡充するためです。この改正により、学力以外の部活動・ボランティア活動・資格などその人の個性を多く盛り込んだ調査書を作れるようになりました。
面接試験ではこうした特別活動についても質問されます。面接試験の実施前に調査書を作成する先生に、どのような内容が書かれているか聞いておくとよいでしょう。
出欠日数
学生の状況を把握する上で、出欠日数は重要です。欠席日数が多い場合、どのような理由があるのかを把握するためです。しかし、2021年度入試に限れば今までよりも扱いが慎重になるでしょう。
その理由は新型コロナウイルスの流行です。文部科学省は2021年10月1日付の通知で、新型コロナウイルス感染により欠席日数が増えた学生に対し入試で不利益な扱いをしないよう各大学に求めたからです。ただし、理由のない欠席が多すぎる場合は、従来と同じく入試において不利に働くでしょう。
評定が高ければ
総合型選抜(旧AO入試)の幅が広がる
では、評定さえ高ければ大丈夫なのでしょうか?
評定平均だけ高くても、総合型選抜(旧AO入試)では不安という方は多いでしょう。
しかし、評定平均さえあれば、合格するかはわかりませんが、「受験」することはできます!
どういうことかというと、総合型選抜(旧AO入試)の出願資格の多くは、評定平均で足切りされます。そのため、評定さえ高ければ、受験資格を満たすことができるのです。
そのため、評定があれば、総合型選抜(旧AO入試)で受験できる大学が増えますし、その分合格の可能性も高まります。
ちなみに、評定が高いと、総合型選抜(旧AO入試)も有利になります。
なぜなら、評定平均と学業成績の良し悪しは、相関関係があることが認められています。
逆に、入試の点数と学業成績にはあまり相関が認められていないのです。
大学側も、大学に入ってから勉強に打ち込まなくなる学生ではなく、大学でも真面目に頑張り続けてくれる学生が欲しいのです。
そのため、評定平均が高いか低いかは、総合型選抜(旧AO入試)を受験する場合、重要なファクターの一つになってくるのです。
これは、高校の偏差値などはあまり関係ないので、その辺の心配はご無用です。
もちろん、だからと言って、評定が低いから不合格というわけではありません。一つの要素として大事というだけです。
むろん、評定平均が満たせず、出願さえできないのは論外ですが。
【大学別】総合型選抜(旧AO入試)受験に
必要な評定平均値まとめ
先にも既述した通り、総合型選抜(旧AO入試)の出願資格には評定平均〇点以上である必要がある、となっているものが多いです。
そんな全部の大学の全部の総合型選抜(旧AO入試)の出願資格確認するの面倒くさいよ~
そんなあなたのために
「これくらい評定平均があればこの大学が受験できるよ〜」というのを以下にまとめてみました。
ボリュームアップで総合型選抜(旧AO入試)に限らず、公募推薦や自己推薦入試に関してもまとめました。
関東<早慶上智・MARCH>
※詳細については必ずホームページを確認してください。
約半数の特別入試において、出願資格の中に評定平均に関する記載がされています。
ただし評定平均について制約がない特別入試の大半は、スポーツ推薦関係や文化的な実技を要する入試が大半を占めています。
各大学の看板学部は比較的に敷居が高いような印象を受けます。
これより簡単にまとめを行います。
出願基準として評定平均が必要な入試の中で、その値が最も低いもので3.5となっています。
難関私立大学であるため仕方がないことではありますが、このレベルの私立大学を狙うのであれば最低でも、評定平均が3.5は必要であるということですね。
なお出願資格において、全体の評定平均値が低めに設定されている入試はたいていの場合、一部突出した成績を求められる場合が多いです。
上の表において例を挙げるとすると、明治大学文学部では学科によって世界史や地理の評定平均4.0を求めています。
出願基準としてもっとも多かったのが、評定平均4.0のラインです。特に上智大学や早稲田大学のほとんどの学部学科の入試においてこれが適応されています。
評定平均4.0というと、たいていの場合学校で上位2割弱の人しか獲得することができないです。
出願したくても評定が足りない、なんてことがないようにできるといいですね。
最難関慶応大学の総合型選抜(旧AO入試)では評定平均4.1もしくは4.5以上必要であるといった入試もあります。
評定平均に関して一つ注意があります。高校によって評定を取る難易度はそれぞれ異なりますが、大学で見られる評定はすべて同じ尺度です。
つまりこの高校は偏差値が高いから評定3.0のところを4.0と同等とみる、などということはありません。このことは逆にも適応されます。
特にいい評定を取りやすい環境にいる人は、よりこの基準をクリアするのが容易になります。そこは自分の強みですので積極的に良い評定を狙っていきましょう。
関東<国公立>
※詳細については必ずホームページを確認してください。
(評定平均値) (大学名) (学部名) (備考)
4.5 東京海洋大学 海洋工学部
4.3 埼玉大学 工学部 理数系の成績のみの評定
関東の国公立大学は、総合型選抜(旧AO入試)を実施している大学自体があまり多くありません。
総合型選抜(旧AO入試)の出願要件として評定平均値を定めている大学では、東京海洋大学が「4.5」、埼玉大学が「4.3」と、かなり高い数字が求められています。
高1から高3の1学期まで、ほぼオール5を取る必要があるため、かなり限られた人しかこれらの大学に出願することはできないでしょう。
反面、総合型選抜(旧AO入試)を実施していても、東京工業大学・茨城大学・千葉大学など、出願要件として評定平均値を定めていない大学も多くありました。
ただし、評定平均値が必要ない代わりに、大規模なコンクールでの入賞や高度な資格など、求められる条件はかなり高いです。
ちなみにお茶の水女子大学は、明確な評定平均値の条件はないものの、出願要件として「調査書の学習成績概評がA段階以上であることが望ましい」という記載がありました。
関西<関関同立>
※詳細については必ずホームページを確認してください。
求められる評定平均が最も低いのが、3.0となっています。立命館大学や同志社大学の一部の入試がその例です。
しかし前者に関しては、その他一部の教科に別の基準が設けられています。また同志社大学においてはスポーツ入試の話です。
やはり関西においても難関私立大学を受験するためには最低でも3.5以上の評定平均がほしいところです。
立命館大学や関西大学、関西学院大学では評定平均3.5を求める入試が最も多くなっています。
関西でもっとも難しい同志社大学の特別入試を受験するのであれば最低でも評定平均4.0は必要となってきます。
関東の上智大学や早稲田大学に挑戦をするために必要な評定平均とも一致します。
関西<国公立>
※詳細については必ずホームページを確認してください。
(評定平均値) (大学名) (学部名) (備考)
4.5 大阪大学 工学部 数学・理科・外国語の評定平均
4.3 大阪大学 医学部
大阪市立大学 医学部 調査書の学習成績概評がA段階
3.5 和歌山大学 観光学部 調査書の「学習成績概評」がB段階
関西の国公立大学も、関東の国公立と同じく求められる評定平均値が高いです。
この中で最も低い和歌山大学観光学部でも3.5なので、総合型選抜(旧AO入試)で国公立大学を目指す方は高1からしっかり成績を保つ必要があります。
大阪大学・大阪市立大学を目指す方は、ほぼオール5の成績が必要になります。
ただし、大阪大学工学部に関しては、全科目が評定平均値に含まれるわけではないので、苦手科目があったとしても大丈夫です。
大阪の国公立大学には、京都工芸繊維大学や奈良女子大学など、評定平均値を定めていない大学も多数ありました。
こういった大学では、成績の代わりに資格や優れた活動実績が求められることが多いです。
国公立志望で成績に自信がない方は、学業以外の活動に力を入れておくといいでしょう。
評定平均値を上げる方法
評定点のつけ方は、断じて全国共通ではありません。平凡な学校で数学の評定5を取るのと、超進学校で評定の5を取ることの難易度の差は火を見るよりも明らかでしょう。ちょっと余談ですが、大学入試ではどちらも同じ尺度で勘定されます。
また担当の先生によって評価が厳しかったり甘かったりといった経験があると思います。
このように評定平均は不確実性の塊なのです。そんな評定平均はどのように上げていくのか、今回は一般的な戦略を紹介していきたいと思います。
1.力配分に気を付ける
一般に評定平均は1年生の評定、2年生の評定、3年生の評定の平均値が用いられます。
ここで気を付けなけらばならないのが、1年生の評定は1学期の評定、2学期の評定、3学期の評定の平均ではないということです。
1学期の評定3、2学期の評定3、3学期の評定4であった場合、学年の評定が3なのか4なのかといったことに関しては基準はありません。が先生によっては具体的に教えてくれる場合もありますし、一般的に3になる確率が高いと思われます。
ですので力配分が最重要となってくるのです。
例えば教科Aの学期ごとの評定が3→4、教科Bの評定が3→3となっていたとしましょう。教科Aと教科Bでどちらかの評定を4にしたいと考えているならば、教科Aに力をいれた勉強をしたほうがいいことが分かりますよね?評定4を獲得するには、教科Aは再度評定4を、教科Bは評定5をとる必要があるとします。教科Aに力を入れたほうがいいなという気がしますよね?
2.副教科の手を抜かない
数学の評定と家庭科の評定はどちらも同じだけの効力を持ちます。学校にもよりますが数学で評定4をとるのと家庭科で評定4をとるのだと、家庭科のほうが容易である場合が多いです。
また副教科は定期テストだけではなく、課題なども評価に加わることが多いです。そんな副教科に力を入れるだけで評定が随分と変わってきます。
まとめとしては全体的に評定の低い科目をまんべんなく底上げしていくという方向性で、戦略的に力配分をするといった流れでしょうか
まとめ
今回は総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜における評定平均の扱いについてまとめました。どちらの入試の場合でも、評定平均は必要ですが、総合型選抜では絶対に必要ということはありません。しかし、選択肢を広げるという点では、評定平均が高くて損することはないです。
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オマケ:評定平均値の計算方法
評定平均値の計算は、とても簡単です。
「全科目の成績(5段階)の合計 ÷ 科目数」が評定平均値の計算式。
小数点第2位以下は四捨五入し、「3.5」「4.2」といった小数点第1位までの数字で表します。
学校が10段階評価で成績をつけている場合、学校ごとに定められた換算方法で5段階に直して計算します。
10段階→5段階の換算方法は学校ごとに異なるため、10段階の9と10が5段階の5になる学校もあれば、8〜10までが5相当という学校もあります。
また、総合型選抜(旧AO入試)で大学に提出する評定平均値は、高1、高2の全ての評定と、高3の1学期の評定の合計から計算します。
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