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【塾長連載】第5回 オンライン授業で気づいた”対面授業の価値”とは?


皆様こんにちは。AOアカデミー塾長の武田菜穂子です。
前回のnoteより大分期間が開いてしまい、申し訳ありません。
今回より定期的な更新に努めてまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。

1.AOアカデミーでのオンライン授業

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今月より総合型選抜(AO)の出願が始まりました。塾生も書類の最終チェックに追われ、私も出願期日ギリギリまで指導を行いました。

この最終チェックというのは、誤字脱字のチェックはもちろん、志望理由書や事前課題レポートの題意を本当に満たしているかどうか、何よりも自分が伝えたい内容が十分に表現できているかどうか、何度も読み直し、細かな点まで確認をすることです。

志望理由書は準備期間がある分だけ、高いクオリティが求められ、よりシビアに評価されます。一方、小論文などの当日試験は時間制限もあり、受験生にとって難しいテーマが出されることもあるため、多少のミスは大目に見てもらえるだろうと思います。

出願はまだこれからだという方は、この点を十分にご理解いただいて準備をされた方が良いでしょう。

さて、前置きが長くなりましたが、本題に移ります。今回のテーマは[オンライン授業と対面授業の比較]です。

このコロナ禍で、当塾では5月連休明けからZOOMを利用したオンライン授業を行いました。6月中旬以降は、対面授業とZOOM授業とを併用し、現在は遠方にお住まいの方以外は、基本的には対面型で授業を実施しております。

オンラインといっても様々な方式がありますが、当塾では基本的にはZOOMを利用したライブ配信とライブ添削指導を実施しました。ライブ配信の時間確保が難しかった講座については録画し、YouTubeでの限定公開の方式を採用しました。

2.オンライン授業の長所

この間のオンライン授業について率直な感想を述べたいと思います。

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まず良い点として、英語など講義型の授業では、オンライン授業の方が計画通りに講義を進めやすいということです。

教室での授業だと、生徒側がプリントを忘れたり、生徒側の反応によって思わぬ方向に話が脱線したりというハプニングがありますが、オンライン授業は通信回線のトラブル以外はハプニングが起きにくく、時間通りに授業が終わります。

2つめの良い点としては、添削型の授業では、プライバシーに配慮した形で講師と生徒が対面で指導できるので、生徒側が質問しやすく、講師側からの校正の指示が伝わりやすいということです。

また画面共有や添削原稿の即時確認が可能なことは、従来の通信添削にはない長所だと感じました。とくに遠方の生徒さんへの指導方法として新たな可能性が生まれたことは収穫です。

3.対面授業の価値とは

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以上のようなオンライン授業の良さを感じながらも、あらためて対面授業の価値に気づいたことも大きな収穫でした。

それは、対面授業で教室に集まる多芸多才な生徒たちとのやり取りから生まれる「偶然性」です。

30年余りにわたって大学受験生を指導してきた経験から言えることは、生徒ひとりひとりの知識の吸収速度・吸収範囲が、それまでの学習歴・生活歴によって大きく異なることであり、このことに気づくことで、こちらの説明の仕方に「幅と深み」が生まれます。


講師にとって生徒たちからの反応こそが指導技術向上の源泉となっています。これは、ミュージシャンにしろ、役者にしろ、目の前のお客さんの反応が演者を育てることに相通じるものかもしれません。

これは、生徒側にとっても大きなメリットで、私自身、社会人学生としてこの10年余り大学で学び実感したことです。

単に知識を吸収するだけなら、適切な文献や参考書を読むだけで十分でしょう。けれどもライブ授業の価値はそれをはるかに上回るものです。同じ文献を読んでも、教員でも学生でも人によって解釈の幅がかなりあること、その異なる解釈から議論が思わぬ方向に展開していくのです。

「予定調和」がオンラインの良さであるとするなら、対面ライブ授業は「偶然」と「予想外」の発見に満ちていることが最大の価値と言えるでしょう。

さらに強調したいのは、オンライン授業のメリットを最大限に享受できるのは、自分から積極的に問いかけできることができる生徒だということです。

「正解」をただ待つような受け身の姿勢では本当に必要な指導が得られません。オンラインだからこそ積極的に学ぶ姿勢が求められるのです。これは添削型の授業にとくに当てはまります。

少々長くなってしまいましたが、オンライン授業の可能性を探り、より良いものにする努力をしつつも、AOアカデミーでは対面授業の質をさらに上げていきたいと考えています。

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