世界一周ビールの旅!15日間10都市弾丸ひとり旅 #10シンガポール(最終回)
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13日目(9月12日) オークランド→シンガポール
エアニュージーランドの機材はブリスベンからオークランドへ来た時と同様の斜めだが、今回は3列タイプ。
横を見ると隣の方と目があってしまう、すこしだけ気まずい並び。
機内食、ビールはSteinlager Pure。
ニュージーランドブルワリーのビールで、アルコール度数は5%。300mlのスリムな缶で、濃いグリーンに黄緑のSのロゴでとてもスタイリッシュ。
味はしっかり麦が感じられ、ホップは控えめ。バランスよく後味も残らない。
日本のビールに似ており食事に合う。
前菜は海老のよくわからないオレンジ色のタレがかかったもの。おそらく中華風。
メインはビーフステーキ。なかなかに固い。付け合わせのにんじんがすごくおいしい。
ということで、この旅の長距離路線メインディッシュは4戦3敗1引き分けといったところ。
(●日本→ミュンヘン:肉の棒、●アムステルダム→ヒューストン:異国風おじや、●バンクーバー→ブリスベン:鶏胸肉ソテー、△オークランド→シンガポール:ビーフステーキ)
デザートはアイス。キウイのソースがかかっており、甘いが美味しい。
黒い大きめのスイカの種のような、噛み切れる種子がソースにたっぷり入っていた。
いい食感だが奥歯に挟まる。
なんの種だったんだ。
機内で映画、ビーチ。
初めて見たが、ディカプリオが若かいなー、くらい。
映画を見終わり、シンガポール時間の24時には就寝。
エアニュージーランド、フルフラットはすごく眠りやすい。
14日目(9月13日) シンガポール着
早朝の飛行機で映画Marthian(邦題:オデッセイ)を見返しつつ、シンガポール・チャンギ国際空港に到着。
とても綺麗な空港。
早朝6時30分着なので、イミグレも空いていた。
チャンギ国際空港からは緑色の東西線で市内へ向かい、2駅目のタナ・メラ駅で乗り換える。
乗り換えないとまた空港に戻るみたいだ。
地下鉄ではあるが空港から街まではほぼ地上。朝のラッシュアワーなのか、市内中心部へ向けた電車は結構混んでいる。
明後日からの仕事を思い出して気が重い。
30分ほどで中心部へ到着。
ホテルのチェックイン時間まで2時間ほどあるので、散歩しつつシンガポール名物のバクテーを食べに向かう。
それにしても暑い。
東京の真夏のような湿度で、汗が噴き出す。
途中、マリーナベイサンズとマーライオンを間近で見た。
マーライオン、世界三大がっかりにノミネートされてはいるが、想像していたよりも大変立派だった。
コペンハーゲンの人魚姫に比べると100倍でかい。
平日の朝9時だというのに、ざっと100人くらいは集まっている。
土曜の夕方というドピークでも30人ほどだった人魚姫にここでも圧勝。
下半身は同じなのに。
人魚姫も口から水でも吹けばいいのかも。
「ソンファ・バクテー」 おすすめです
バクテーは下調べしていた松發肉骨茶(ソンファ・バクテー)へ。
バクテーと白飯、地元民が浸して食べるという揚げパン、水を頼んで10.4ドル。
これが想像以上だった。
豚スペアリブがほろほろに煮込まれており、スープはニンニクとコショウの風味がかなり効いていて結構辛くスパイシー。
それがパサパサした白飯に抜群に合う。
スープはお代わり自由になっており、店員が持って回ってきてくれる。
保温機能の付いていない、ただのステンレスの水差しのようなものに入っているのだが、回転がいいのかスープはあつあつ。
もうそろそろ腹一杯だしいらないかな、最後にしよう、と思いつつお代わりすると、一度温度とともに収まっていたニンニクとコショウの風味があつあつスープで復活し、また食欲が120%回復する。
唐辛子を加えたりしつつ白飯をちびちび食い、スープを5杯もお代わりしてしまった。
最高だった。
揚げパンは少し甘く、個人的にはいらなかった。
他の店のバクテーも気になるところ。
Tigerブルワリーへ
ホテルにチェックインし、シャワーを浴びてシンガポールのビール、Tigerのビール工場へ。
空港から乗ってきたのと同じ地下鉄東西線で、空港とは反対側の終点Joo koon駅まで行き、そこから徒歩5分(と思い込んでいた)
地下鉄はほとんど冷房が効いておらず、じっとしていても結構暑い。
これまで回ってきた国の気候が涼しめで、世界一周するにはちょうど良い気候だったことに気がつく。
そして、また迷子になった。
(この15日間の旅で、自分が結構な方向音痴だったということに気がつきました)
13時からの見学を予約しており、12時45分に駅に着いた。
ギリギリだと思い、徒歩5分(と思い込んでいた)距離を早歩きで歩き、一応途中からは走ったが、どうもなんだか想定以上に道が長い。
あるはずの曲がり角がいつまで歩いても出て来ない。
途中で道端のおじさんに聞いてみると、「歩ける距離じゃない、駅からバスだ」とのこと。
13時からの見学は諦めて汗だくで駅に戻り、マックのスプライトMを一気飲みしながらバスの案内を見ると、なんとTigerブルワリーは駅から5キロ。
5分でなく「5キロ」
これは確かに歩けない。
バスに乗り13:40に無事ブルワリー近くのバス停へ到着。
運賃は1.6ドルと言われていたが、ちょうどよい小銭がなく1.8ドルを払ったら、お釣りは返ってこなかった。
そういうシステムなのか?よくわからない。まあ20セントくらいなら。
やっと到着したタイガーブルワリーことアジア・パシフィック・ブルワリーは、工業地帯の一角にさらっと佇んでいる。
静かな古めの工場内に、内装がきれいに施された見学用の建物があった。
不思議な感じだ。
優しい受付のおじいちゃんで、無事に14時からの回に参加させてもらえることに。良かった。
14時からの回の見学客は、なんと自分1人。
案内役の22歳ムキムキマッチョ君と、その回で新入社員にレクチャーするメガネインテリ君、レクチャーされる側の新入社員のび太君と、4人で一緒に回る。
1人だからなのかはわからないが、醸造工程ではモルトパンの窓から中を見せてもらえるなど、他の工場ではありえないくらい近くで見学させてくれた。
新人のび太君は写真撮っちゃダメエリアでおもむろに写真を撮り、しっかり2人から怒られていた。
内容はムービーあり(案内役とムービーの中の人とが会話をするための間がある。素敵)、自分で注がせてくれるのもありと、やはりお金を払っているだけあり日本のビール工場見学よりもリッチな内容。
最後の試飲会場も、これでもかと雰囲気を作りこんだかっこいいバーだった。
そこでインテリメガネ君が今回の2週間の話を聞きたいとのことで、隣に来てくれた。
聞くとパリに半年留学し、2ヶ月前にタイガーに入社したばかり。25歳。
そういえばネイティブシンガポール人に聞いてみたかったことがある。
ここまで急速に外資の力を集めつつ発展してきたシンガポールにいて、ネイティブの人たちはどう感じているか。
日本ではまずありえない状況。ちょうどいいと思い聞いてみた。
ざくっと言うと、自分たちの世代にとってはとてもよいことだと思うそうだ。
異国の人たちがただ観光で来るわけではなく、同じ土俵で「働いている」ということで、よい刺激があるそう。
さすがメガネインテリ君。
帰りのバスもちょうど良い小銭がなく、2ドルをバスに払ったが、お釣りはなかった。
よくわからない。まあ40セントくらいなら。
とても楽しいビール工場見学だった。
天天海南鶏飯のチキンライスと寝落ち
見学から帰りの電車、向かいの席はインド人の中年夫婦。
旦那さんの肩にもたれかかったり、楽しそうに話したり、嫁さんの腰をさすってあげたりしている。
インド人のそういう仲睦まじいところはそう言えばこれまで見たことがなかったので、とても微笑ましく感じた。
ホテルへ帰る途中のホーカーズで、遅めの昼食に天天海南鶏飯のチキンライスを。
人気店ということもあり、半端な時間帯でも4〜5人並んでいる。
鶏肉の皮がぬるっと光っていた事以外、チキンもライスもとてもおいしい。
チキンのうまみがしっかりとしみている。
飲んだ後の〆に最適だった。
17時くらいに一度ホテルに戻り、夜はラウパサというフードコートでシンガポールの焼き鳥「サテ」を食べながらビールを、と思っていたが、
シャワーを浴びたらそのまま寝落ちしてしまった。
なんと目が覚めると22時。
流石に今からだとちょっと遅い。
こうなったらとことん早起きしようと思う。
最終日15日目(9月14日) シンガポールの朝
朝5時30分起床、雨だ。
ホテルで傘を借り、6時過ぎに散歩に出かけた。
朝一のマーライオン周辺には、日本人中年男性本格カメラ持参の方おひとりだけ。
一瞬、ニュージーランドのSky Busで遭遇した風船ガムおじさんかと思い身構えた。
さすがに違うはずなので、マーライオンに集中した。
その頃にはすっかり雨も止み、朝焼けがマリーナベイ・サンズ上空の雲に反射して綺麗だった。
朝はマーライオンさんも水噴射はお休み。
静かなマーライオンも良かった。存分に写真を撮れた。
ラウパサで朝食を
フードコートのラウパサまで歩き、朝食にカヤトーストと、すでに蒸し暑くなっていたのでタイガービール(缶)を。
カヤトーストは、薄い食パンにカヤジャムというシナモンの香りがするジャムを塗り、カリカリにトーストしたもの。
これを温泉卵を浸しつつ食べる。
初めて食べたが、上品なお菓子のようでうまい。
コーヒーに合うんだろうことがよくわかる。
もちろん、ビールには全く合わない。
バクテー探しの旅
昨日食べたバクテーが忘れられず、一部ネット上の情報で7時オープンとなっていた為、わずかな望みを持ってソンファ・バクテーへ再訪。
が、やはり残念ながら9時開店だった。
空港に他のバクテーがあるかもしれない。
バクテーが食べたい。
バクテーに心底ハマってしまった。
8時前にホテルに戻り、電車で空港へ向かう。暑さのせいか、こっちの人はやたらとスカートが短い。
空港のフードコートで念願のバクテーにありついた。
が、やはり昨日のソンファ・バクテーが相当うまかったことを再確認した。
空港のバクテーは少し肉の臭さが残っており、肉自体も結構硬い。
スープはコショウの風味が弱く、おかわり自由ではない。
最初にNo.1バクテーに当たってしまったみたいだ。
チャンギ国際空港のスターアライアンス・ビジネスラウンジは「贅沢の極み」といった黒と金、ピカピカ電飾の内装。
フードもサンドイッチ系はもちろん、点心やそばなどアジア人向けのものも多い。
ビールはタイガーのドラフト1択。
他の空港と比較しても相当素敵なラウンジだった。ここまでで一番かもしれない。
これで更に上にファーストクラスのラウンジがあるなんて。
まだまだ、知らない世界が多い。
シンガポールに住みたい度:4.5
(最低1、最高10)
飯が抜群にうまい。個人的には、日本人にとてもあう食事だと思う。
買い物できるところも多く、店を選べば物価も気にはならないし、生活になにも不便はない。
多民族国家なので、日々得られる刺激も多そう。
ただ、蒸し暑い。とてつもなく蒸し暑い。東京の夏が続くような気候。
国土が狭いので気軽に海や山には行けない。
アジアのハブなので飛行機さえ使えばどこでも近いが、日々は蒸し風呂に閉じ込められるような感覚。
なんでもありのアムステルダムよりは良いが、住むなら空が高く雰囲気のよいダブリンよりは下。
ラストフライト 「シンガポール→日本」
チャンギ国際空港はそれぞれの搭乗ゲートに保安検査がある。
初めはそれを知らずに、どこかで保安検査をすり抜けてしまったかと思い、心配になって案内の方に聞いた。
ゲートにはすでに搭乗待ちの日本人だらけ。
終わるんだな、と思った。
毎日が新しい国、新しい街、食べたことのない食事、見たことのないもの、夢のような2週間だった。
夢から覚めると、日本での現実が待っている。
今回世界をぐるっと回ってみて、自分の現実も全然悪くない、むしろ心底好きだということに気がつけた。
安心な日本に住み、うまいものを食い、毎日せっせと働き、好きな人と楽しく家で過ごせている。
幸せだ。
離陸するとき、少しだけ泣きそうになった。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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