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給湯室がむずかしいはなし。|日常

気温もだんだんと下がってきて、大好きな金木犀の香りがやってくる予感にうきうきしたり。

とはいえまだ蒸し蒸しするし、かと言ってエアコンをつけるのは悔しいし、と葛藤してみたり。

職場の苦手なあの人と、今日もそりが合わずにモヤモヤしたり。

「自己紹介の次の投稿だもんなー、
なんか『これだっ!』って話題あるかなー。」

…なんて考えたりもしましたが、
結局のところ、給湯室のはなしに落ち着きました。ふしぎ。 


憧れのドリップコーヒー


実は、転職して今の会社にやってきた私。

前職は『給湯室』なるものがなく、大きめのスタッフルームに電子レンジ・冷蔵庫・個人ロッカーが置いてありました。

各々がペットボトルやらパックやらを
冷蔵庫やロッカーに入れておいて、飲みたい時に出して飲む感じ。

だから、
『仕事の合間にコーヒーを淹れてホッとひと息』なんていう、
いかにも “社会人” らしい姿に、とても憧れていました。

そして転職してやってきた今の会社は
まさしく『給湯室』のある会社。

しかもドリップコーヒーまで常備してあって、
あの憧れの社会人、いつでも実現可能な状況。


でも、入ってみて分かりました。
私には、無理だった。


給湯室、難しすぎませんか…!!


なぜ、私には無理だったのか。
憧れの姿を実現できなかったのか。

それはひとえに、『人見知りコミュ障』だから…。

情けない。
でも、あまりに、あまりにハードルが高い!


2年前。
会社に入ったばかりのド新人の私は、
複数人で談笑しながら戻ってくるスタッフの皆さんを自席で眺めながら
「私も慣れてきたら、あんな風になるのかな」なんてキラキラした想いを抱えておりました。

そして2年後の今現在。
気づいたら、給湯室に誰もいないのを見計らい「どうか人が来ませんように」と願いながら、コソコソとコーヒーのボタンを押す私が完成していました。


こんなはずじゃなかった。でも、
『給湯室でのちょうどいい会話』って難しすぎませんか!

「お疲れ様です!」
「あ、おつかれさま〜」のあと!
いったい何を話せばいいんだ。

いや、正確には
「程よくラリーが続き、かつ給湯室の利用時間で完結できるような丁度いい会話」がなんとも難しい。


コミュ障、給湯室での葛藤


テンプレにならって天気の話?
でも暑いとか寒いかとかって、みんなそんなに興味あるかな…。

この間のお客さんの話?結局どうなったのか気になるし。
いやでも、逆にそれは長くなりすぎるかな。
自席に戻るの遅くなると先輩の印象悪いかな…。


というかそもそも、仮に話し始めたとして、
私が先に飲み物用意し終わった場合、
そのままただ突っ立ってお話ししてていいの!?

一応お話には一区切りつけたし、ここで切り上げて先に戻るべき!?
でも他のみんなはいつも一緒に戻ってきてるよね?

かと言って話しながら待ってると
「なんでこの子まだいるんだろう」とか思われないかな!?
図々しくはないかな!?


…などなど、たった数分の間にも
私の脳みそはグルグル大混乱。

結果『考えるのも面倒だし誰もいない隙を狙おう』に落ち着いたのでした。


そんなこんなで今日も私は、ひとりミッションインポッシブルをしています。

フロアを見渡して、みんなが自席に着いているかを確認。
朝コーヒーを淹れにいくあの人は、もうコーヒーを持ってきているかな。
あの人はいつもこの時間に給湯室に行くから、そこは絶対に避けること。

憧れのドリップコーヒーは、淹れ終わるまでに時間がかかるから超危険。

ボタンひとつで爆速用意してくれる、味はちょっと微妙なあのコーヒーマシンで危機的状況を回避する日々を送っています。

いつか、優雅にドリップコーヒーを淹れながら談笑して過ごす給湯室を夢見て。


【急募】
給湯室の正しい使い方。
(ちょうどいい話題、立ち去り方など。気が向いたら教えてください…)


おしまい。

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